伊藤忠商事株式会社

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東日本大震災への対応について

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東日本全域に甚大な被害をもたらしました。伊藤忠商事では、震災直後にBCP対策本部を立ち上げ、業務の復旧、被災地への義援金・物資を通じた支援に努めてきました。これからも、長期的な視野に立ち、本業を活かした復興支援に全力を挙げていきます。

震災時の伊藤忠の主な対応について

3月11日の震災直後から明らかになっていった被害状況を受け、社員の安全と業務継続の両方を確保する必要があると判断し、続く週末(12、13日) にBCP(Business Continuity Plan)対策本部の立ち上げを決定、14日に始動しました。
まず大きな被害を被った東北支社に対する支援体制の確立に努めました。続いてグループ各社の状況を把握し、随時支援策を実施。東京では、首都圏の交通機関の大きな混乱に対処するため、14日早朝に社内緊急連絡網、安否確認メールシステム(一斉メール配信)、イントラネット、エクストラネットを活用し、社員への出勤に関する情報伝達・情報共有を図りました。
東北支社では地震によりオフィス家具の転倒などの大きな損害がありましたが、3月22日より通常の体制による業務を再開しました。BCP発動については、3月29日付けで一旦解除しましたが、電力供給不足による節電対応などについて検討・実施していくため、BCP対策本部は継続して活動しています。
BCPは何か災害が起きてから対策を実行するということではなく、具体的な予防措置を講じておくこともポイントとなります。引続き、日頃の準備に万全を期し、被災した方々への支援を継続していきます。

[図表]
[図表]

義援金・物資支援の状況

[図]

義援金4億円については、被害が特に大きい被災地に、多くの支援が行きわたるように岩手県、宮城県、福島県、茨城県、青森県の各自治体に拠出するとともに、特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム(行政・経済界・NPOで構成する組織)を通じて、被災地で活動するNPO法人の活動資金として使われました。救援物資は、被災地の災害対策本部の要請のもとに納入しました。調理済の肉の缶詰『SPAM』は常温保存でき、調理・缶切不要のため非常に助かったとの声が届きました。

節電努力の継続

電気事業法第27条により義務化されたピーク消費電力の昨年度対比15%削減を確実に達成するために、東京本社ビルにおいて25%削減を目標に節電に取組んでいます。天井照明のLED化やLED卓上スタンドの使用、空調設定最適化やパソコン省電力ソフトの利用等、複数の節電策をエネルギーマネジメントシステムを利用し効果的に組み合わせて実行しています。また、東京本社ビルの消費電力量を約30分おきに社内イントラネットで周知し、節電活動への能動的な参加を促しています。長期化が懸念される日本国内の電力問題に対して、エネルギーマネジメントや省エネソリューション事業で顧客ニーズにも応えていきます。

復興支援サイトの開設

[図]

東日本大震災に関連する伊藤忠グループ及び社員の支援活動の状況を共有するため「東日本大震災復興支援サイト」を社内イントラネットに5月に立ち上げました。
同サイトでは、伊藤忠グループによる支援状況をはじめ、社員ボランティア募集情報、ボランティア体験記、東北支社からの現地情報などを定期的に発信し、長期的な支援活動に向けた社員の意識醸成に努めています。

仙台でチャリティーコンサートを開催

[写真] ニューヨーク・シンフォニック・アンサンブル
[写真] 小林会長と一力社長の対談

伊藤忠商事は20年以上に亘り毎年、東京本社近隣の皆様などをお招きして「伊藤忠ロビーコンサート」を開催していますが、2011年は東日本大震災で被災した仙台に場所を移し、「伊藤忠震災復興チャリティーコンサート」として7月19日に開催しました。当日は伊藤忠グループの社員・家族、取引先、被災者の方々など約1,000名が来場され、ニューヨーク・シンフォニック・アンサンブルによる演奏を堪能されました。また、女優の竹下景子さんをナビゲーターとして、株式会社河北新報社の一力雅彦社長、当社小林栄三会長によるトークショーも行われました。なお、当日ご来場された皆様からの募金は、「仙台キワニスクラブこども基金」への義援金として寄付しました。

社員食堂で被災地の野菜などを提供

[写真] 社員食堂での取組

福島原発事故の影響で風評被害を受けている農家を、社員食堂を通じて支援する取組みを4月から開始しました。風評被害を受け、買い控えがおきている宮城、福島、茨城各県の農家から、出荷制限のない野菜を優先的に仕入れ、サラダや小鉢、主菜の付け合わせなど、メニューの一部として提供しています。また、夜の時間帯には、被災地を蔵元とする酒類も優先的に仕入れ、提供しています。東京本社の社員食堂は毎日約1,600人が利用しており、本取組みを通じて被災地の農家を側面からサポートしています。

社員ボランティア支援プログラムを開始

5月には復興活動にボランティアとして参加する社員をサポートする体制を整備しました。災害ボランティア活動支援プロジェクト会議が主催し、1%クラブ※が募集する「企業人ボランティアプログラム」と公益法人関西経済連合会が募集するボランティアバス“関経連号”を社員に紹介するとともに、ボランティア休暇を取得してのプログラム参加を推奨し、参加に伴う実費(交通費、宿泊費等)を会社が全額負担しています。今後も社員の復興支援ボランティアへの参加を推奨・支援することで、引続き東日本大震災の復興に貢献していきます。

  • 日本経団連が1990年11月に設立。経常利益や可処分所得の1%相当額以上を自主的に社会貢献活動に支出しようと努める企業及び個人が会員

ボランティア体験記

[写真]本人 一番左
「迷う前にまずは動く」
法務部 高木 聡

被災地の風景はテレビや新聞を見てすでに知っているものでしたが、「知識として知っていること」と「感覚に刻み付けること」の違いは非常に大きいものでした。「被災地での活動がどれだけ役に立つのか?」などの迷いは尽きません。それでも「迷うなら、まずは動いてみるべきである」ということを改めて強く感じました。その意味で今回の企業人ボランティアは格好の機会でした。会社が理解を示し、後押しをすることにより、ボランティア参加への敷居が随分と低くなったことを実感します。勇気をだして一歩前に出ると見える景色は全く違います。より多くの人が参加することで、支援の輪が一層広がることを期待します。


[写真]本人 左
「関西からボランティアの輪を広げる」
繊維経営企画部 上田 里枝子

地震発生直後からボランティアに行きたいと思っていましたが、関西からという距離的な問題もあり、なかなか重い腰を上げられずにいました。今回、関西経済連合会に旗を振っていただき、会社の制度と理解ある同僚のお陰で参加することができました。非常に貴重な経験ができたと感謝しています。出発前は腕力に自信のない自分でも役に立てるか、足手まといにならないか不安でしたが、現場に着いた途端そんな不安は吹き飛び、スコップを握りヘドロと格闘していました。現地にはやるべきことがまだ山のようにあります。今後も、今回参加した仲間とともに、関西からのボランティアの輪を広げていきたいと思っています。

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