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第三者意見
当意見は、本報告書の記載内容、及び同社の機械・情報、食料、生活資材・化学品の3つのカンパニーと、コンプライアンス、人事、環境、物流、CSRの担当者へのヒアリングに基づいて執筆しています。
同社のCSRへの取組は、環境負荷の削減や人的多様性の活用と向上など広範な項目について、マネジメント・サイクルを進め始めていると言えます。
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者 川北 秀人
高く評価すべき点
コンプライアンスの強化について、広範な項目について具体的な事例に基づくハンドブックを作成・配布し、その内容についてe-ラーニングによる確認テストを行い、グループ向けの展開を始めていること。今後は、分野や事業ごとに求められる知識や対応に応える事例と研修の蓄積が進むとともに、社外から通報も積極的に受け入れることに期待します。
人的多様性の活用と向上について、2007年度からグローバル人材戦略を推進し、全世界・全階層の職務を対象に職務・職責の大きさに基づく共通の尺度となる「ITOCHU Global Classification」を活用するとともに、世界各国の現地法人のマネジメント人材に関するデータベースを構築するなど、真にグローバルな経営と組織を実現するための積極的な施策と体制を整えていること。
従業員の働き続けやすさの向上について、育児・看護・介護のための休業・休暇・短時間勤務制度の利用者が、伊藤忠商事単体では従業員全体の6.14%を占めることを高く評価するとともに、同様の取組がグループにも広がることや、特に今後増加が見込まれる介護のための制度利用者の事例紹介を通じた、取得者や理解者・支援者の増加に期待します。
同じく従業員の働きやすさの向上について、勤続2年目・4年目・10年目の従業員に対して、各1時間程度の面談(システム・カウンセリング)を行い、精神面での健康管理を支援していること。
取組みの進捗を評価しつつ、さらなる努力を求めたい点
本業を通じた環境負荷の削減について、全カンパニー共通の課題として、取引先におけるCO2をはじめとする環境負荷削減が事業の重要なテーマとなっていることから、これまでにどれだけの環境負荷削減効果をもたらし、今後は中期的にどのような環境負荷削減効果をどれだけもたらすのかについて、実績と方針を示すことに期待します。
サプライチェーンにおけるCSRの取組促進について、紙・パルプ・木材の仕入れ先のほぼすべてにあたる100社に対してトレーサビリティ調査を行い、うち79社には訪問調査を行っていることを評価しつつ、今後は、取引先の取組状況をより詳細に把握し、取引先自身が課題に気付き、解決への取組が促されるような設問とすること、また、優れた取組みを進める取引先を表彰し、他社に共有する制度などが設けられることに期待します。
環境負荷の削減について、グループ会社への実態調査を年間約20社ずつ進めていることを評価するとともに、今後はグループ各社による自発的な環境負荷削減や保全が促されるよう、各社の取組みの情報開示が進むことに期待します。
本業を通じた社会貢献について、食料カンパニーではスーパーやコンビニエンスストアで売れ残った弁当やパンを飼料として育てたブタを使用した総菜パンの開発や、缶詰をフードバンク運営団体に提供するなど、食糧の最適な活用が進められていることを高く評価するとともに、同様の視点や取組が他のカンパニーにも広がることに期待します。
一層の努力を求めたい点
総合商社という1つの会社の中に、国内外の無数の現場で、数百・数千ものビジネスモデルが存在することから、画一的なCSRマネジメントが困難であることを理解しつつ、主要な事業形態については、業務ごとのCSRマネジメント上の標準事項を定める、または共有することで、全社的なCSR体制が、攻めの面でも、守りの面でも、拡充することに期待します。
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]
代表者 川北 秀人
「地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展のために」を目的に1994年に設立されたNPO。主な活動は市民団体・社会事業家のマネジメント支援だが、大手企業のCSR支援も多く手がける。
ご意見を受けて
代表取締役専務執行役員 CAO・CCO 赤松 良夫
代表取締役専務執行役員CAO・CCO 赤松 良夫
世界各地で多岐に亘るビジネスを展開する当社では、対面する社会的課題は業界及び地域によって大きく異なります。従い、当社のCSR推進は全社としてのCSR推進基本方針を定め、5つのカンパニーを中心とした各営業部門及び職能部署を含む国内外の組織単位で、対面する重要課題を抽出し、CSRアクションプランを策定、PDCAサイクルに則ってCSR活動を実践しています。
今回いただいたご意見を受けて、ステークホルダーに向けたきめ細やかな情報発信や模範・先進事例の社内横断的な展開推進などをCSR活動に反映し、その精度を上げることを目指していきます。同時に、高くご評価いただいたコンプライアンス及び従業員との関わりについては、引続き現場の声を反映しながら、継続的な改善を図ります。
総合商社のビジネスモデルは、そのほとんどが当社単独ではなくビジネスパートナーとの協業によるものです。CSR推進においても、お客様やビジネスパートナーの皆様に当社の理念・方針や活動を理解していただくための不断の努力が必要であると認識し、読み手の立場に立った報告書づくりと情報開示を進めていきます。
今後もCSR推進基本方針のひとつとして掲げている「現場主義を通じたステークホルダーとのコミュニケーション強化」の更なる徹底を通じて、業界ごとに対面する多様なステークホルダーとの対話を深め、課題認識の共有、共通価値の創造を通じて持続可能社会を目指す一員として、企業理念である「豊かさを担う責任」を果たしていきます。
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