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ニュースリリース 2004年
福井県と伊藤忠商事、先端技術分野における戦略提携
~グローバルな競争力を持つ中小・中堅企業を支援育成~
2004年10月19日
福井県と伊藤忠商事は、先端技術分野における福井県内の中小・中堅企業の支援育成を目的とした戦略提携協定書を本日付で締結いたします。福井県が民間企業と提携するのは今回が初めてです。
1.提携の目的
福井県には繊維、眼鏡、機械などの産業を中心に優れた「モノづくり技術」を有する中小・中堅企業が集積しています。これらの企業が、生産地のグローバル化による東アジア地域との競争や市場のグローバル化による欧米先進企業との競争に打ち勝つためには、世界水準の技術開発が不可欠です。
福井県は、2003年12月に「福井県経済社会活性化プラン ~挑戦(チャレンジ)ふくい~」を策定し、「みらい技術の創造」を政策の柱に掲げ、知事自らが本部長を務める福井県産力戦略本部を設置し、「最先端技術のメッカ」づくりに取り組んでおります。
一方、伊藤忠商事は、先端技術分野において伊藤忠商事が提携している米国国立研究所や独立行政法人産業技術総合研究所などの国内外有力研究機関の技術情報等をもとに、中小・中堅企業との先端技術分野における共同ビジネス開発を行うなど、日本経済の活力の源泉である国内中小・中堅企業の支援に取り組んでおります。また、伊藤忠商事が中心となって立ち上げた「がんばれ日本企業!ファンド」や伊藤忠商事が中小企業庁と共同で設立した「がんばれ!中小企業ファンド」などにより、日本の中小・中堅企業を資金面で支援しております。
今回の戦略提携をベースに、福井県と伊藤忠商事は共同で福井県内の中小・中堅企業の先端技術分野での技術開発をサポートするとともに、開発した技術、製品のマーケティングや戦略策定の支援などでも協力し、グローバルな競争力を持った企業を支援育成いたします。
2.提携骨子
伊藤忠商事は、福井県内中小・中堅企業と、伊藤忠商事のグローバルネットワーク(国内外の提携大学、研究機関、取引・提携先企業)を活用した共同開発を推進し、共同開発資金の一部負担やマーケティング、戦略策定など総合的な支援を行います。また、案件に応じて「がんばれ日本企業!ファンド」、「がんばれ!中小企業ファンド」への紹介も行います。同時に、福井県内企業に対する国内外の優れた技術の移転、あるいは福井県内の優れた技術の国内外への紹介・提携・共同事業化等も積極的に推進いたします。
福井県は、福井県工業技術センター(注1)、財団法人福井県産業支援センター(注2)などの各種機関を通じて技術開発を支援する他、技術開発支援制度や創業支援制度などを活用した先端技術分野における中小・中堅企業支援を行います。また、この提携を機に福井県は、グローバルな競争力を持った「最先端技術のメッカ」づくりを目指し、中小・中堅企業の技術開発の総合的な支援を目的とした制度の拡充を検討いたします。
この提携に伴い、提携事務局を伊藤忠商事福井支店内に設置いたします。この事務局は伊藤忠商事本社、支社・支店、福井県、福井県各種機関との密接な連携のもとで、具体的な案件の発掘及び推進を行います。
3.提携の意義
福井県は、総合商社である伊藤忠商事のネットワーク、情報、金融、投資等の機能を活用した福井県内の中小・中堅企業の先端技術開発支援が可能になります。また、伊藤忠商事のビジネス感覚や市場知識を活かして、販売、事業化を見据えた「売れる技術」の開発を行います。
伊藤忠商事は、福井県内の優良中小・中堅企業との連携を深め、福井県と共同で支援育成を図ることにより、新たな商権の拡大を図ります。また、共同開発による新たなIP(知的財産)保有、投資、事業化や技術移転を通じて収益拡大を目指します。
4.具体的案件例
不燃木材/株式会社アサノ不燃木材(注3)
伊藤忠商事は、福井県内のベンチャー企業である株式会社アサノ不燃木材(福井県丸岡町)と不燃木材の普及、市場拡大を目的とした広範な提携に向けた協議を開始いたしました。株式会社アサノ不燃木材は、木材の不燃化技術を開発、2001年に木材として日本で初めて建築基準法上の不燃材料として国土交通大臣の認定を受け、翌2002年に社団法人日本鉄道車両機械技術協会不燃性認定を受けております。
株式会社アサノ不燃木材は、この木材の不燃化技術により2003年に日経BP技術賞、2004年に林野庁長官賞、同年に第5回福井県科学技術顕彰奨励賞を受賞するなど、各方面で高く評価されております。
株式会社アサノ不燃木材が開発した不燃木材は、木材を不燃化することにより、従来木材が使用出来なかった高層ビルや地下鉄駅などでの木材の使用を可能とし、今までの木材の範囲を超えた需要創造が期待されます。
福井県は株式会社アサノ不燃木材に対して2003年に「中小企業創造活動促進法」に基づく認定を行い、2003年には福井県が新設した「意欲ある企業支援資金」融資制度(注4)の第1号に適用するなど、多角的支援を行っております。
微細印刷・曲面印刷技術/株式会社秀峰(注5)
伊藤忠商事は、福井県内のベンチャー企業である株式会社秀峰(福井県福井市)と、特殊印刷による微細印刷・立体印刷技術を用いた用途開発、市場開拓などを目的として業務提携いたしました。
株式会社秀峰が開発した特殊印刷による微細印刷技術は、電磁波シールド材や平面アンテナ、ディスプレィ材料をはじめとする各種電子回路など電子産業分野における広範な用途での応用が期待されております。一方、立体印刷技術は、従来の曲面印刷方法と異なり、目的物に直接印刷することが出来る画期的なもので、自動車産業を始めとした各種産業分野での展開が期待されております。
福井県は株式会社秀峰に対して、1996年に「中小企業創造活動促進法」に基づく認定を行い、福井県工業技術センターや財団法人福井県産業支援センターなどの各種機関を通じて支援を行ってまいりました。
なお、株式会社秀峰は「特殊印刷方式による立体印刷技術」の開発により2002年に第3回福井県科学技術顕彰奨励賞を受賞しております。
次世代複合材料の開発/株式会社ミツヤ(注6)
福井県と伊藤忠商事は、福井県内の中堅企業である株式会社ミツヤ(福井県福井市)と共同で次世代複合材料の開発を行うことに合意いたしました。
株式会社ミツヤは、既に福井県工業技術センターと共同で炭素繊維強化複合材料の多軸積層技術の開発を進めておりますが、今回の伊藤忠商事を含めた共同開発では、複合材料の世界的権威である米国スタンフォード大学名誉教授ステファン・W・ツァイ博士(注7)も開発メンバーに加わり、今までにない国際的な枠組みで、グローバルな競争力を持つ技術の開発を行います。
以上