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ニュースリリース 2004年
北米における発電所向け投資ファンドを設立
2004年12月27日
伊藤忠商事株式会社は、北米において複数の既設発電所に分散投資を行うファンド「ティア・キャピタル(Tyr Capital, LLC.)」を設立し、中部電力株式会社、及び当社米国現地法人伊藤忠インターナショナル(ITOCHU International Inc.)と共に出資を実行致しました。ファンドにより買収される資産は、米国現地法人の子会社でIPPアセットマネジメント会社であるティア・エナジー(Tyr Energy, Inc.)により管理されます。
ティア・キャピタルでは、活発な電力資産買収の需要を捉え、複数の投資家の参加を受け入れると共に、引き続き優良案件への投資を拡大していきます。第一号案件として、エネルギー専門投資会社としては世界最大規模のアークライト・キャピタル(ArcLight Capital Partners, LLC.)と共同で、米国イリノイ州シカゴ市南部にある、アレゲーニ・エナジー(Allegheny Energy, Inc.)保有のリンカーン発電所の権益すべてを取得いたしました。当発電所は、GE製ガスタービン発電設備を8基(合計出力672MW)備え、2000年に運転を開始しています。発電される電力は、需給逼迫時に主に大都市圏向けに供給されます。
伊藤忠商事は世界最大の電力市場である北米において、優良な既設IPPへ資本参加することにより、安定した収益を見込んでいます。また伊藤忠インターナショナルの子会社であり発電所の運営・保守を行うノース・アメリカン・エナジー・サービス(North American Energy Service Company(NAES))およびティア・エナジーによる経営改善等のサービス収益を拡大すると同時に、投資先IPPの経営に主体的に参加し、グループのノウハウを活用して、資産価値向上を目指します。
伊藤忠グループの北米電力市場への取組み
Operation & Maintenanceサービスを提供するNAES 社(2001年11月買収)及びAsset Management サービスを提供するティア・エナジー社(2003年6月買収)を傘下に抱え、2004年には、数千MWの大型発電設備の管理・運営契約を連続して受注し、サービス基盤を拡充しています。特に、高温燃焼によりエネルギー効率の高いG型ガスタービン発電設備を合計で19台(全米の半数以上)運転するなど、主導的地位を確立しようとしております。
従来の商社機能では出資後の経営に関し受動的な立場になることが多いですが、発電事業経営・収益改善のノウハウを活用し、主体的に発電資産所有、特に大口IPP優良資産獲得による収益基盤拡大をはかります。
ティア・キャピタル取組み概要
ティア・キャピタルの投資枠は、伊藤忠商事株式会社(10百万ドル),中部電力株式会社(10百万ドル),ティア・エナジー(20百万ドル、親会社である伊藤忠インターナショナルがティア・エナジーを通じて出資)の三社で出資予定総額を40百万ドルとして運営を開始。今後も新たな出資者を募集。
ティア・キャピタルは,投資銀行などの機関投資家等をパートナーとして,プロジェクトに分散投資する。
ティア・キャピタルおよびプロジェクトの運営は,ティア・エナジーが実施し,投資したIPPの運転保守に関しては,独立系IPP運転保守会社としては世界最大のNAESを優先的に活用する。なお、ティア・エナジーおよびNAESは、いずれも伊藤忠インターナショナルの子会社。
電力事業の概要・北米電力市場を巡る環境
全世界の約30%強の発電設備(約800GW)を有する世界最大の市場。
1970年代から始まった電力事業規制緩和により、着実に電力卸売り価格の引き下げに成功。現在IPPが全発電設備の約4割を占め、世界の電力事業規制緩和の牽引者。
カリフォルニア危機及びエンロンの崩壊により、資産売却の傾向にあり、優良資産については活発に売買が行われている。
昨年の東海岸地域大停電の影響は停電の主要な原因として、特定の送電線系統に負担が集中する中での、送電設備の老朽化と設備投資の不足が指摘されている。Lincoln発電所は主要需要地の一つであるシカゴに隣接しており、需要ピーク時に供給が期待されている。
以上