アゼルバイジャン共和国 カスピ海ACG鉱区における原油の追加生産開始について(チラグオイルプロジェクト)

2014年1月30日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、ITOCHU Oil Exploration (Azerbaijan) Inc.(伊藤忠商事100%子会社)を通じてアゼルバイジャン共和国 カスピ海海域ACG鉱区(以下、本鉱区)における原油の開発・生産作業を実施しています。2010年より本鉱区にて開発作業を進めて参りましたチラグ油田およびグナシリ油田深海部の浅層を含む大規模な開発である「チラグオイルプロジェクト」(以下、本プロジェクト)からの原油生産を本年1月28日より開始しました。

本鉱区は、アゼルバイジャンの首都バクーから東方約100キロのカスピ海域に位置し、アゼリ、チラグおよびグナシリの3油田合計で日量約60万バレルの原油生産を行っています。本プロジェクトは、総額約60億米ドルの費用を投じ、最大日量18万3千バレルの原油生産が可能な生産プラットフォームの設置や新たな開発井の掘削等を行い、原油生産を行うものです。本鉱区にて生産された原油は、バクー近郊のサンガチャルターミナルに送油され、伊藤忠商事が出資するBTCパイプラインを通じて、バクーからグルジアのトビリシを経由してトルコのジェイハン(地中海沿岸)に送られ輸出されます。

伊藤忠商事は1996年に本鉱区権益3.9205%を取得し、日本企業として初めてアゼルバイジャンに事務所を開設しました。2010年には同鉱区の権益買い増しを実施、現在は4.2986%の権益を保有しています。 尚、他の日本企業としては、国際石油開発帝石株式会社も本事業に参加しています。

補足説明

パートナーの概要

本鉱区の権益保有者は、伊藤忠商事のほか、オペレーターのBP社(35.8%)、アゼルバイジャン国営石油会社SOCAR(11.6%)、Chevron社(11.3%)、国際石油開発帝石株式会社(11.0%)、Statoil社(8.6%)、Exxon Mobil社(8.0%)、TPAO社(6.8%)及びONGC Videsh Limited社(2.7%)です。

BTCパイプライン

アゼルバイジャン共和国・バクーからグルジア・トビリシを経由し、地中海に面するトルコ共和国・ジェイハンに至る総延長1,768kmの原油パイプラインで、現在の通油能力は最大日量120万バレルです。伊藤忠商事はアゼルバイジャンACG鉱区からの生産原油の搬出ルート確保を目的とし、ITOCHU Oil Exploration (BTC) Inc.を通じて、本パイプラインの建設・操業の事業主体であるBTC Co.に3.4%を出資しています。

チラグオイルプロジェクト 生産プラットフォーム

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