食料カンパニー

「食糧部門」「生鮮食品部門」「食品流通部門」の3部門から構成され、顧客ニーズを起点に、食料資源の開発から原料供給、製造加工、中間流通、リーテイルまでを有機的に結びつけた付加価値の高いバリューチェーンの構築を日本、中国・アジアを中心に世界規模で推進し、食の安全・安心に対する管理機能の高度化を図りながら、世界の食料業界のリーディングカンパニーを目指しています。

サステナビリティアクションプラン

マテリアリティ SDGs目標 取り組むべき課題 事業分野 コミットメント 具体的対応アプローチ 成果指標
技術革新による商いの次世代化
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次世代ビジネスの発掘・推進 食料・食品関連全般 RPAやAIの積極的な活用による生産性の向上・効率化を目指します。 特に労働力不足が深刻化しているリテール周辺分野において、新技術を導入・活用することで社会的な利便性を維持すると共に、人的資源を新たなサービスに振り分けることで、生活消費分野における更なる利便性の向上を目指す。 2018年度:RPA・AIを活用した業務を試験的に開始。
伊藤忠グループの資産と新技術を融合することにより、革新的なサービス・新規事業の創造を目指します。 リテールビジネス推進により消費者との接点を拡大し、消費者行動の把握に努めると共に、グループの幅広い商品群・機能・ノウハウを組み合わせ、消費者や地域社会に役立つ独自性のある新たな価値を創造する。 伊藤忠グループが展開するリテール事業との連携により、新商品・新サービスの展開を推進。
気候変動への取組
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気候変動への取組 食糧生鮮食品 異常気象による事業への影響を低減することで、安定した農作物の供給を目指します。 事業会社と連携し、産地の分散を実施。 2020年度:青果事業においてフィリピンに次ぐ産地の開拓を目指す。
健康で豊かな生活への貢献
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安全・安心な食料・食品の供給 食料・食品関連全般 安全・安心な食料・食品を安定的に製造・供給出来るサプライヤーからの、仕入の選択と集中を行います。 FSMS(食品安全管理システム)の審査に関する国際認証資格保有者を増強し、サプライヤー選定を行うための審査員の力量向上を図る。 伊藤忠商事食品安全管理組織を中心に、各営業部署への左記審査員の適切配置を進める。
  • 人権の尊重・配慮
  • 安定的な調達・供給
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人権・環境に配慮したサプライチェーンの確立 食糧 第三者機関の認証や客先であるメーカー独自の行動規範に準拠した形での調達体制の整備を行います。
  • コーヒー豆の、中南米において客先であるメーカー独自の行動規範に準拠した形での調達の取組みを開始。
  • パーム油の第三者認証団体であるRSPOの会議への参加、RSPO認証油の供給を開始。
パーム油については、客先状況や業界トレンドを踏まえた上で、商社業界団体とも連携を取りながら持続可能なパーム油調達の目標設定の検討を進める。

ESG関連の取組事例

インテグレーション推進による、安定的な生産体制の確立

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加工ラインの様子

HyLife Group Holdings社では、養豚、配合飼料生産、豚肉加工まで一貫した生産体制を築くことで、自社でサプライチェーン全体の管理を行っています。これにより、安全・安心で高品質な製品の安定的な供給を実現すると共に、相場の価格変動にも強いビジネスモデルを確立しています。中長期的にこれらの強みをより一層伸長させるべく、今回の施設拡張では、最先端の技術を導入し豚肉加工の一部自動化を実現することで、より効率的かつ安定的な生産体制の整備を推進しています。

気候変動に対応した持続可能な農園の運営に向けて

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バナナ畑

当社は2013年4月に、米国のドール・フード・カンパニーからアジアの青果物事業と、缶詰や飲料等を世界的に展開する加工食品事業を買収しました。

買収以降、主要商品の最大生産拠点であるフィリピンで、台風、旱魃、病虫害等が発生し、バナナの生産数量は2016年度44万トンと、買収前と比べ4割減少しました。生産量の回復・拡大を行うべく、バナナにおいては灌漑設備の導入、農地の集約・拡張、病虫害対策等を実施し、パイナップルにおいても、農園への設備投資と栽培方法見直しにより、生産性の改善を行いました。更に、天候不順等のリスクに備え、産地の多角化も推進しております。また事業・商品の選択・集中、不採算事業の整理等、経営改善を実行しました。

今後2020年度までにフィリピンでバナナ80万トン、パイナップル100万トンへの増産体制を整え、アジア最大の農産物インテグレーターを目指します。

また企業存続・発展のために人・環境・社会が重要資源と考え、2017年も引き続きフィリピン、タイ、日本、韓国、中国、北米等の国々において、DOLEは約3.2百万ドルを費やし、各地の学校への教科書・机・椅子・パソコン等の寄付、校舎の建設やメンテナンス、奨学金の給付、障害を持つ子供達への教育機会の提供、自然災害による被災地域への生活必需品・医療援助、献血、衛生教育、食料援助などの健康維持・増進に向けた取り組みなど現地の社会貢献活動にも力を入れています。

安心・安全で美味しい豚肉生産事業

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豚肉加工過程

カナダ・マニトバ州で豚肉生産事業を行っているHyLife Group Holdings.(HyLife)の株式を、伊藤忠商事は49.9%保有しています。養豚農場、配合飼料工場、豚肉加工までの一貫生産を行っているため、自社でサプライチェーンの管理・コーディネーションが可能です。この生産体制を活用し、トレーサビリティが確立された、安心・安全で高品質な製品の安定供給を実現させました。加えて、この一貫生産によりお客様の個々のニーズを養豚現場までフィードバックすることが可能となり、日本向けにカスタマイズをしたスペシャルティ・プログラムを確立、市場でも高評価を受けて、現在は対日向け冷蔵ポーク輸出量でカナダNo.1となりました。対日スペシャルティ・プログラムの生産は、自社の栄養士と獣医師の指導のもと、選ばれた品種の交配による三元豚、高品質産地として有名なマニトバ州で生産された麦類を中心とした飼料の給仕を行っており、伊藤忠商事の駐在員も加わり日々の管理・監督を徹底しております。

海外サプライヤー定期監査を通じた食の安全確保

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食品監査の様子

食生活の多様化、食品流通のグローバル化、健康意識の高まりなどを背景に、食の安全・安心に対する消費者の関心は、一層高まっています。一方でBSE問題、農薬等の残留基準値超過、安全性未審査の添加物を使用した食品の流通といった、食の安全・安心をおびやかす事件や問題が発生しています。伊藤忠商事では2002年度に食料カンパニー内に食品安全管理室を設立し、食料取引における安全確保のための広範な施策を行っています。その一環として輸入食品については、2011年度より海外サプライヤーの食品加工工場の定期的な訪問監査を実施しています。
相手国の管理体制、商品特性、加工工程の衛生上のリスク等の個別事情に応じて、対象先や監査頻度を設定。社員または現地スタッフ、グループ会社社員が実際に現場を訪問し、独自の「工場監査チェックシート」に基づく監査を実施し、必要に応じて改善提案を行っています。2017年度は186社の訪問監査を実施しました。上記に加え、特に中国から輸入する食品の安全管理強化のため、2015年1月北京に「中国食品安全管理チーム」を新設。工場監査の実務経験豊富な日本人(IRCA※ISO22000主任審査員)を専任のトレーナーとして中国に派遣し、日本国内で求められるレベルと遜色ない管理体制の構築を図って参りました。複数の中国人責任者による定期監査に加え、フォローアップ監査等を通じて相互確認の機会を増やし、継続的な改善を行っています。2017年度は54社の定期監査、フォローアップ監査を実施致しました。

今般の食品衛生法改正において、HACCPによる衛生管理の制度化が予定されており、同制度の管理対象に合わせ、フード・チェーンに沿った訪問監査対象の拡大を検討して参ります。

  • International Register of Certificated Auditors(国際審査員登録機構)

食品安全・コンプライアンスに関する教育訓練プログラム

食品安全・コンプライアンスに関する教育訓練プログラムとしてe-learningを実施し、社員の食品安全や法令順守に関する意識・知識向上をはかっています。また、訪問監査対象拡大に合わせ、審査人材の育成に取り組んでおります。

主な内容
  • 食品安全に関する事項
  • 法令順守に関する事項
  • 社内規程・マニュアルに関する事項
  • ESGに関する事項
受講対象者
  • 食料カンパニー全従業員(嘱託、派遣社員、出向者、受入出向者を含む)
  • (株)食料マネジメントサポート(食料カンパニー機能補完子会社)全従業員
受講者数 2016年度689名、2017年度 699名
受講率 2016年度99.3%、2017年度 99.9%

確実な知識の定着を目指して、2018年度以降も実施を継続して参ります。

関連情報