社員が活躍できる環境づくり

「働き方改革」の推進

伊藤忠商事にとって「人」は最大の財産であり、社員一人ひとりが能力を最大限発揮することが企業価値向上に繋がるという考えに基づき、すべての社員がそれぞれの特性を活かして、安心して仕事に集中できる環境の実現に向け、様々な施策を推進しています。「働き方改革」の施策として2013年10月から導入した「朝型勤務」は、政府や多くの企業に影響を与える取組みとなっており、当社の「働き方改革」の中核的な存在として導入4年が経過した現在も着実に成果を出しています。2016年度より本格的に取り組みを始めた「健康経営」では、『伊藤忠健康憲章』(2016年6月制定)を核として全社員が自らの健康状態を管理できる『健康マイページ』の導入や、生活習慣病予備軍への個別プログラム(健康ウェアラブル端末の配布、専門家による食事・運動指導)、喫煙率低下への支援強化(禁煙治療費の全額補助化)に加えて、2018年4月には健康に配慮した統合独身寮を新設するなど、社員の健康力向上のための施策を推進しています。今後も、「働き方改革」「健康経営」のリーディングカンパニーとして、様々な取り組みを先駆的に推進し、社員にとって「働きがい」のある会社に向けた環境を整備していきます。

「朝型勤務制度」の詳細は、こちらをご覧ください。
「健康経営」の詳細は、こちらをご覧ください。

多様な人材の活躍支援

グローバルな競争が激化する中、市場の多様なニーズに的確に対応し、新規ビジネスや付加価値の創造を継続的に行っていくためには、「組織としての多様性」が不可欠であると伊藤忠商事は考えています。この考え方に基づき、伊藤忠商事では2003年12月に「人材多様化推進計画」を策定し、多様な人材の数の拡大、定着・活躍支援を推進してきました。今後も引き続き、社員一人ひとりが特性を活かして活躍できる環境を整備し、個の力・組織力の強化を図ることで、「魅力ある会社・企業風土」づくりを推進していきます。

伊藤忠商事の人材多様化に向けた取組の推移

女性社員の活躍支援

人材多様化の取組の中で最も注力しているのは「女性」の活躍支援です。伊藤忠商事では、「人材多様化推進計画」の推進により女性の数が一定数まで拡大し、仕事と家庭の両立を支援するための制度も法定を上回る水準で整備されました。現在はこれらの制度をセーフティネットとして活用しながら、「げん(現場)・こ(個別)・つ(繋がり)改革」により個々人のライフステージやキャリアに応じた丁寧な個別支援を行うとともに、若手女性総合職のキャリア意識醸成のための研修や、組織長研修での啓蒙などにより、活躍する女性ロールモデルの創出と、女性が働きがいを持てる環境整備、次世代管理職候補の育成を中心に推進しています。(今後の具体的な目標及び取組内容を定めた行動計画は以下の通り。)

女性総合職数・管理職数(実績は各年4月1日現在)

2016年 2017年 2018年 2020年度末目標
女性管理職比率 5.2% 5.9% 7.0% 10.0%超
女性管理職数/全管理職数 130/2,479 149/2,505 175/2,515
女性総合職比率 8.8% 9.1% 9.5% 10.0%超
女性総合職数/全総合職数 307/3,490 323/3,531 337/3,539

女性総合職の支援施策推移

げん・こ・つ改革

女性総合職のキャリア意識醸成支援

事務職のキャリア形成支援

伊藤忠商事では、2015年度より事務職の最高グレードに位置する社員を対象とした「事務職キャリアワークショップ」を実施しています。全社的な役割付与を通じて、事務業務を担う中核的人材の範としてのマインドの醸成、職場でのリーダーシップの発揮を図るためのスキルアップを目指す研修です。全社の対象層から毎年20名前後の社員が参加し、全社重要課題に関する人事・総務部長への提言、6年目事務職へのメンタリング、事務職採用活動への参加、現場役割等のミッションを1年間を通じて経験します。

シニア人材の活躍支援

伊藤忠商事では、シニア人材の活躍支援を従来より積極的に進めています。日本の少子高齢化の進展や、多様な人材の活躍支援という観点を踏まえ、60歳定年に加え、新たな選択肢として「雇用延長制度」を導入し、シニア人材が持つ、豊富な知識や経験を定年後も活かせるよう、希望者全員が引き続き活躍できる環境を整備しました。また58歳時にはライフプランセミナー等を開催し、社員の雇用延長後の働き方やマネープランについてサポートしています。今後もシニア人材がより一層、やる気・やりがいを持って働き続けることができる環境の実現を更に推進していきます。

ハラスメントのない職場環境づくり

職場において社員がパワーハラスメント※やセクシャルハラスメント(性的マイノリティに該当する社員への不利益や嫌がらせ等含む)を受けることなく、妊娠中の社員や育児・介護に従事しながら仕事との両立に頑張る社員も働き甲斐を持って職場に貢献できるよう、伊藤忠商事では、組織長研修を活用した、制度の周知・コミュニケーションの重要性に関する啓蒙を行っています。育児・介護による制約のある社員に関しては、制度を適切に活用した両立体制を上司が促すとともに、職場全体の業務内容・業務分担・働き方の見直しも重要であることを周知しています。また性的指向・性自認に関わる差別的な発言・無意識の男女別を前提とした発言を許さない職場環境の徹底を行い、社員からの相談窓口も設置しています。

  • 同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又 は職場環境を悪化させる行為

障がいのある方の社会参加支援

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左:伊藤忠ユニダス(株)新社屋(横浜市都筑区)
右:クリーニング部門の業務風景
http://www.uneedus.co.jp/[別ウインドウで開きます]

身体障がい及び知的障がい等のハンディキャップを持つ人々にやる気とやり甲斐のある働く場を提供することを目的として、1987年に神奈川県で初の特例子会社「伊藤忠ユニダス(株)」を横浜市に設立しました。クリーニング、写真・プリントサービス、メールサービス、ランドリー・清掃サービス等を展開する伊藤忠ユニダス(株)は、厳正な品質管理と心のこもったサービスをモットーとしており、クリーニングについては全ての工程を障がい者と健常者が助け合いながら行っています。2015年11月には、事業の拡大に加え、様々な障がいを抱えるスタッフにとってより働きやすい職場環境を実現するため、従来の2.4倍の床面積と最新の機器を有する横浜市都筑区の新社屋へ移転しました。
伊藤忠商事の障がい者雇用率は、2018年3月現在で2.04%です。2017年に創立30周年を迎えましたが、引き続き、障がいのある方の社会参加を積極的に支援し、仕事を通じた貢献の喜びを実感できる社会の実現に努めてまいります。

仕事と育児・介護の両立

仕事と育児・介護の両立支援制度一覧

社員が会社生活を送るうえで、育児や介護といったライフステージを迎えた際にも安心して会社で働き続け、最大限に能力を発揮できるよう、伊藤忠商事では、男性・女性がともに利用可能な、仕事と育児・介護の両立を支援するための諸制度を、法定を上回る水準で整備しています。これまで取得者が少なかった男性育児休業については、2015年度より当該社員の所属長を巻き込んだ育児休業取得促進キャンペーンを実施し、2017年度までの3年間で168名の男性社員が育児休業を取得しています。また、2015年度に育児・介護を対象とした在宅勤務のトライアルを実施し、2016年度には育児・介護等による時間的制約を持つ社員や、妊娠・傷病等を理由として通勤が困難な社員を対象に、一定の要件の元、在宅勤務制度の適用を正式導入しました。社会的にも介護に対する備えの重要性が問題となっていることを踏まえ、介護セミナーを毎年継続開催していると共に、オンラインでの介護情報提供・相談窓口を持つサービスを2017年度に導入しました。

育児支援制度一覧

介護支援制度一覧

「伊藤忠Kids day ~パパ・ママ参観日~」の開催

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会長と名刺交換

2014年より、社員の小学生の子女を対象とした「伊藤忠Kids day ~パパ・ママ参観日~」を定期的に開催しています。子供たちは、このイベント用に特別に作成した自分の名刺を使ってお父さんお母さんの職場の社員と名刺交換をしたり、役員会議室での模擬会議や社員食堂でのランチなどを通じて会社への理解を深めます。社員からは「親の仕事に興味を持ってもらえた」「将来伊藤忠で働きたいと言ってくれた」など非常に好評です。このイベントは、家族の絆や伊藤忠への理解を深めてもらう上で非常に有意義と考えており、今後も継続して開催していく予定です。

キャリア支援

キャリアカウンセリング

キャリアカウンセリング室では、新入社員から組織長まで全社員の多様なキャリアに関する相談・支援を幅広く行っています。同室のカウンセラーは、全員がキャリアコンサルタントの国家資格を有しており、社員一人ひとりの状況にあわせて、上司・部下・同僚との関係や仕事の進め方、自分の将来のこと等幅広く相談者と話し合います。また、研修の一環として、入社後数年の節目ごとに若手社員全員にキャリアカウンセリングを行う仕組みを整えています。キャリア採用者や雇用延長に関する中高年社員からの相談も受付けています。年間来室相談数は500件を超え、守秘義務を徹底したカウンセリング室で安心して話し合うことで、キャリア形成に関する気付きが得られることを目指しています。

「チャレンジ・キャリア制度」のトライアル実施

本制度は国内に勤務する総合職(組織長除く)を対象とした人材流動化の施策として、2016年度と2017年度の2年間に亘り、トライアル実施されました。社員は予め社内イントラネットで告知される人材募集案件リストを見て異動希望を上司に申告し、上司の了解を得ることを前提に異動先部署とのマッチングを図り、成立すればカンパニー/総本社職能部の垣根を越えた異動が実現できるというものです。本制度は、キャリア選択の機会を提供することよる社員の「モチベーション喚起」と「キャリア意識の醸成」を通じた「組織力強化」を目指すものであり、2016年度は3名、2017年度は2名の異動が内定しました。2年間の結果を踏まえ、今後の施策を検討してまいります。

全体スケジュール

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環境・働き方

脱スーツデー

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2017年6月より、社員一人ひとりの更なる能力発揮・生き生きと活躍できる環境づくりを促す働き方改革の新たな一手として「脱スーツ・デー」を実施しています。

“水曜・金曜は「脱スーツ・デー」”として、画一的なスーツではなく、従来のカジュアルフライデーよりももう一段ドレスダウンした服装を認め、TPOをわきまえた「仕事着」であることを前提に、ジーンズやスニーカーの着用も可として自由度のある伊藤忠らしい装いを推奨しています。お客様や周囲との関係性を意識しながら、普段と異なる服装を考えることを通じて、社員の柔軟な発想力を養うことや、新しいアイデアが生まれやすい職場環境づくりをすることを狙いとしています。

社員への啓蒙・浸透を図るため、2017年度は代表的な施策として以下を実施し、今後も季節に合わせた企画を開催予定です。

  • 株式会社三越伊勢丹 伊勢丹新宿本店の協力の下、夏・秋冬・春の年3回、社員10名程度ずつに専属スタイリストによるトータルコーディネートを実施し、新しいスタイルを体感するプログラム。
  • 「ジーンズ・デー」「スニーカー・デー」など特定のアイテムを取り上げ、着用を推奨すると共に、同日に伊藤忠グループ会社/取引先の協力による販売会や、スタイリストによる着こなしレクチャー等を実施しての社内イベント。

クールダウンルーム

2012年6月から、伊藤忠商事ではお客様に館内で快適に過ごしていただくため、また社員へ働きやすい環境を提供するため、夏の暑さをやわらげることができるよう「クールダウンルーム」を東京本社の1階と地下1階に設置しています。地球温暖化防止・電力需要が高まる夏場の節電対策の一環として館内の冷房設定温度を28度を上回らないようにしていますが、クールダウンルームだけは天井を低くし冷房効率を上げ、15℃の冷気を送風し室内を20℃以下に保ち、夏の暑い中ご来訪されたお客様や社外での営業活動から戻った社員が館内に入館する際に、体を冷やせる空間としています。また、2016年12月からは、冬場の「クールダウンルーム」の有効活用のため、逆に室温を上げ、体を暖める空間としても活用すると共に、多くの方々に当社の創業の理念に触れて頂くため、歴史展示コーナー「ITOCHU History」を常設しています。

シャワーラウンジ・シャワー室

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働きがいのある職場環境づくりの一貫で2016年夏より東京本社3階にシャワーラウンジ、B2階にシャワー室をオープンしました。早朝便での帰国者から空港のシャワー室が混雑しているといった声や出社途中に外部の施設(ジム、サウナ等)を利用しているとの声を受け、出張社員が気持ちよく仕事を開始出来る様に本社内に設置しました。
寒い時期でもすぐ温まれるようオーバーヘッドシャワーを取り付け、アメニティ(タオル、ドライヤー、シャンプーリンス)も完備し、約1年9か月で延べ660名の利用があり快適に仕事を進められると好評を得ています。
加えて、社員のリクエストにより開放時間を拡大し、健康増進のために運動した社員への開放も開始しました。また、事業会社社員へも開放しています。

日吉寮

2018年3月に首都圏4か所に分散していた男子独身寮を統合、約360戸の「日吉寮」を神奈川県横浜市港北区に新設しました。日吉寮は、単に福利厚生施設という位置付けでなく、「ひとつ屋根の下」というコンセプトの下、入居者が集い、年代や部署を超えたコミュニケーションの深化を図るべく、シェアキッチン付食堂や、多目的ルーム、サウナ付大浴場、各階コミュニケーションスペース(スタディコーナー、オープンテラス) 等、多彩な共用設備を設けています。

「健康経営」といった政策の視点からは、食堂では栄養バランスに留意した朝食及び夕食の提供などを通じた食事指導、近隣にフィットネスクラブとの提携による運動機会の提供、また喫煙所以外は居室を含め全館禁煙とし、禁煙希望者にはスマートフォンのアプリを利用した禁煙プログラムを提供するなど、社員の働き方改革への主体的な取り組みや健康力増進を促す環境作りを目指しています。

災害時のBCP(事業継続計画)として東京本社のサブオフィス機能を果たせるよう、社内と同様のネット環境や、電気供給可能な電源設備を確保するほか、食料・水・防災用品なども常時備蓄しています。

主な企業表彰・認定

伊藤忠商事の「社員が活躍できる環境づくり」の取組は、様々なところで評価されています。

2017年度には厚生労働省が主催する『均等・両立推進企業表彰』において厚生労働大臣優良賞(ファミリー・フレンドリー企業部門)を受賞、東京労働局が長時間労働削減に向けた積極的な取組を行っている企業を選ぶ『ベストプラクティス企業』に選定されました。また、2017年度より開始した「がんとの両立支援施策」が評価され、厚生労働省が主催する『がん対策推進企業アクション推進パートナー表彰』において厚生労働大臣賞、『がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組を行う企業表彰』の優良賞も受賞しました。

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プラチナくるみん認定 新・ダイバーシティ経営企業100選 平成29年度 均等・両立推進企業表彰
厚生労働大臣優良賞
(ファミリー・フレンドリー企業部門)
がん対策推進企業アクション推進パートナー表彰
厚生労働大臣賞
がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組を行う企業表彰
優良賞

仕事と育児の両立支援の取組みに特に優れた企業を認定するもの(2016年取得/厚生労働省)

多様な人材が活躍できる機会や環境を提供する優れた企業を選定するもの(2016年3月選定/経済産業省)

仕事と育児・介護との両立支援のための取組について、他の模範となる取組を推進している企業を表彰するもの(2017年11月選定/厚生労働省)

がん対策に積極的に取り組んでいる企業に対し、総合的にがん対策が進んでいる企業を表彰するもの(2018年2月選定/厚生労働省)

治療と仕事の両立に関する優良な取組を行っている企業を表彰するもの。(2018年2月選定/厚生労働省)

関連データ: