環境保全型ビジネス

方針・基本的な考え方

伊藤忠商事は、「サステナビリティ推進基本方針」の中で持続可能な成長につながる重要課題を選定し、ビジネスを通じてその課題解決に取組んでいくことを定めており、環境保全型ビジネスの推進を通じて地球環境問題の解決に努めています。事業戦略上でも、環境問題の解決に資するビジネスは重要な観点の一つとして捉えています。特にサステナビリティ上の重要課題(マテリアリティ)である「気候変動への取組み(低炭素社会への寄与)」、「安定的な調達・供給」等に資するビジネスを様々な事業分野で実施しており、これは、中期経営計画「Brand-new Deal 2020」の目指す「新時代“三方よし”による持続的成長」に通じています。これらのビジネスを推進するための体制として、各部門でサステナビリティアクションプランを策定し、PDCAサイクルに則って推進しています。

目標

マテリアリティ SDGs
目標
取組む
べき課題
事業分野 コミットメント 具体的対応アプローチ 成果指標 進捗度合
繊維カンパニー
安定的な調達・供給
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産業資源・素材の安定供給 リサイクル繊維など環境配慮素材(サステナブル素材) リサイクル繊維事業への取組みを早期に進め、新たな事業創出のみならず世界的なアパレルの廃棄問題の解決や石油由来原料の削減に貢献します。 リサイクル繊維事業へ積極的に取組み、業界を主導してサステナブル原料の使用を推進。 リサイクル繊維ビジネスを早期に事業化。サステナブル素材の取扱い比率を上昇。 サステナブル原料を軸とした、原料から製品までのサプライチェーン強化に向け、リヨセルや再生ポリエステルサプライヤーへの出資参画案件を複数実行し、順調に推移。
機械カンパニー
気候変動への取組み
アイコン
アイコン
気候変動への取組み 発電事業全般 再生可能エネルギー発電と従来型発電のバランスの取れた電源開発により、国・地域ごとに最適化された持続可能な形でその発展に貢献します。 国・地域の分析を通じて、再生可能エネルギー発電の投資機会を積極的に追求。 2030年度:再生可能エネルギー比率20%超(持分容量ベース)を目指し、今後の取組みに反映。 2018年度、インドネシアにおけるサルーラ地熱発電事業の最終号機(3号機)及び佐賀県での相知太陽光発電所の商業運転を開始する等、再生可能エネルギー由来の発電資産の開発を実施。
アイコン
乗用車・商用車販売 電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)等の導入により環境に優しく、高いモビリティのある社会を実現します。 EV・HV・環境負荷低減車及び関連部品等の環境に配慮した高効率製品の取扱いを増やすことで環境対策車の普及に貢献。 取引先自動車メーカーによるEV・HV・環境負荷低減車等のラインアップ拡充に伴う環境に配慮した製品の販売拡大。 国内でEV小型トラックの実証実験取組みに参加。EV普及が急速に進む中国において2件の投資を実施。
1) EV商用車レンタル・メンテナンスサービスの地上鉄租車、
2) 中国新興EVメーカーである智車優行科技(奇点汽車)。
人権の尊重・配慮
アイコン
アイコン
水・衛生インフラの整備 水/環境プロジェクト 水・廃棄物の適切な処理、有効利用を通じて、衛生環境の向上、経済活動の発展、及び地球環境保全に寄与します。 水・環境事業の拡大を通じ、水の適切な利用・処理及び資源の有効活用を促進、環境負荷を低減。 水・環境分野の投資ポートフォリオの拡大と多様化。

水分野

英国・スペインにて、水道サービス事業、豪州・オマーンにて海水淡水化事業を保有。2018年にオマーン海水淡水化事業の商業運転開始。引き続き海水淡水化や上下水事業の拡大に向け取組みを推進。

環境分野

英国にて、廃棄物焼却処理・発電事業を4案件保有。2017年受注のベオグラード廃棄物焼却処理・発電事業早期ファイナンスクローズに向け取組み実施中。
金属カンパニー
気候変動への取組み
アイコン
アイコン
気候変動への取組み
  • 鉱山事業
  • 環境対策事業
  • 素材関連事業
  • 環境への影響を充分に考慮しつつ、エネルギー安定供給という社会的使命・責任を果たします。
  • 自動車の軽量化・EV化関連事業を通じた温室効果ガス削減に貢献します。
  • CCS(CO2貯留)・CCU(CO2活用)等の温室効果ガス排出削減に寄与する技術開発への関与を継続する。
  • 石炭ビジネスについては、環境負荷を十分に考慮に入れながら慎重に見極め、炭鉱権益については適切なポートフォリオを目指す。
  • 自動車軽量化・EV化に寄与するビジネス(アルミ、銅 等)の取組み強化。
  • 温室効果ガス削減に寄与する技術への関与による低炭素社会に向けた貢献。
  • 低炭素社会への移行含め社会の要請を充分考慮した、最適な資産ポートフォリオの構築。
  • 自動車軽量化・EV化に寄与するビジネスの実践・拡大。
  • CCS:出資する日本CCS調査株式会社や海外のCCS事業者との面談・視察を通じて情報収集と分析を継続。
  • CCU:研究団体に加盟し情報収集を進めると共に、具体的な提携案件を推進中。
  • 石炭ビジネスの方針について、TCFDの提言に基づいた複数のシナリオ分析を行うなど、検討を実施。
  • 結果として、1) 新規の一般炭事業の獲得は行わない、2) 既存保有の一般炭権益は国内外の需要家に対するエネルギー安定供給という社会的要請に応えつつ、持続可能な社会の発展に貢献すべく継続してレビューする、との方針を2019年2月に公表。
  • 自動車用アルミ鋳造・ダイカスト原料の2018年度取扱高は2017年度比6%増。自動車軽量化に寄与。
エネルギー・化学品カンパニー
気候変動への取組み
アイコン
気候変動への取組み 石油・ガス権益、液化天然ガス(LNG)プロジェクト 温室効果ガス削減を考慮した資源の生産/供給を行います。 高い技術力と豊富な経験を有する優良パートナーとの協働による資源開発案件への取組み。 化石燃料では温室効果ガスの排出量が少ないLNGプロジェクトの参画機会追求。 新規LNGプロジェクトへの参画について、具体的な協議を開始している。
食料カンパニー
気候変動への取組み
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気候変動への取組み 食糧生鮮食品 異常気象による事業への影響を低減することで、安定した農作物の供給を目指します。 事業会社と連携し、産地の分散を実施。 2020年度:青果事業においてフィリピンに次ぐ産地の開拓を目指す。 2018年度、新規産地候補を選定。
2019年度以降に具体的に新規産地において青果事業推進予定。
健康で豊かな生活への貢献
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安全・安心な食料・食品の供給 食料・食品関連全般 安全・安心な食料・食品を安定的に製造・供給出来るサプライヤーからの、仕入の選択と集中を行います。 FSMS(食品安全管理システム)の審査に関する国際認証資格保有者を増強し、サプライヤー選定を行うための審査員の力量向上を図る。 伊藤忠商事食品安全管理組織を中心に、各営業部署への左記審査員の適切配置を進める。 2018年度におけるFSMS審査員補資格取得者3名増。次年度も同数程度の増員を見込む。
住生活カンパニー
安定的な調達・供給
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持続可能な森林資源の利用
  • 木材
  • パルプ
  • チップ
環境への影響を軽減し温室効果ガスの増加を防ぐため、持続可能な森林資源を取扱います。
  • 認証未取得サプライヤーに対する取得要請を継続。
  • サプライヤーへのサステナビリティ調査、及び訪問を実施。
2025年度:認証材、または高度な管理が確認できる材の取扱い比率100%を目指す。

引き続き、サプライヤーに対し以下を実施。

  • 第三者機関による「木材トレーサビリティ証明」の対象となる商品の取扱い拡大。
  • 個別に現地調査を実施し、証憑によりトレーサビリティを確認。
気候変動への取組み
アイコン
気候変動への取組み スラグ等セメント代替品 土木・建設等に欠かせないセメントの代替材として、持続可能な副産物(スラグ)の利用拡大を図ります。 スラグ等副産物の供給側である製鉄所と需要側の間で、継続的・安定的な商流を構築。 継続的かつ安定的な商流構築を目指し、スラグ事業への出資・参画等を検討すると共に特に発展途上国での需要創出に注力する。
  • 発展途上国への取引数量は前年比50%増の見通し。
  • スラグ事業への出資・参画は継続協議中。

体制・システム

R&Dの取組み方針

環境・クリーンテック分野において、中長期的視野に立ち、サステナビリティ上の重要課題解決に資するビジネスの開発に積極的に取組んでいます。

R&Dの取組み体制

2019年度よりビジネス開発・推進部を設置し、次世代ビジネスにつながる環境ビジネスの開発に努めています。

R&Dの取組み

  具体的なプロジェクト例
CCS(Carbon Capture & Storage)

日本CCS調査(株)

次世代リチウムイオン電池

24M Technologies, Inc.

極低照度対応型の光発電素子

inQs株式会社

バイオリファイナリー事業支援

Green Earth Institute(株)

R&D分野では、気候変動関連のビジネスに取組んでいます。

CCS(二酸化炭素回収・貯留)

低炭素化を図っていく上でCCSは不可欠な技術であると認識しており、苫小牧において実証実験を行っている日本CCS調査(株)に出資参画し、実用化の可能性を追求しています。(2019年6月末現在の累積CO2圧入量約26万2千トン)

次世代リチウムイオン電池

24M社は、安全性、エネルギー密度、製造コストなどで現行のリチウムイオン電池を上回る半固体電池の研究・開発企業です。現行リチウムイオン電池の製造工程を大きく改良、簡略化した独自プロセスを確立し、技術特許も取得、米国に実証用パイロットプラントを稼働させています。最大の特徴は、現行リチウムイオン電池の性能を維持・向上できる上に、使用部材の削減、製造プロセス簡略化により、価格競争力のある製品を提供できる点にあります。
世界規模で広がる電池需要の高まりに応えるべく、24M社の半固体電池製造のライセンス事業をグローバルに展開し、電池部材の供給や製造設備の納入なども含め、需要地における現地パートナーとの電池製造事業を拡大してまいります。

極低照度対応型の光発電素子

今後爆発的な増加が見込まれるIoTデバイスは、工場内や災害危険箇所など日照条件が悪い場所に設置される事が多く、従来の太陽電池は発電出来ません。
一方で、電源を有線接続するには、過大な配線コスト、ボタン型電池は定期的な交換の手間という問題があります。この様な状況下、inQs社の極低照度対応型の光発電素子は、電池交換不要で高効率に発電する自立型電源になり得ると、非常に期待されています。

バイオリファイナリー事業支援

化石原料を使わず再生可能なバイオマスから化学物質を生産する技術を持つベンチャー企業、Green Earth Institute(株)に出資し、開発支援をしています。
昨年同社がライセンスし、既に商用生産を開始したアミノ酸バリンは、健康増進や食料増産に役だつとともに、環境にやさしい製造方法を提供することができております。

取組み

再生可能エネルギー関連事業

伊藤忠商事は、今後エネルギー供給の必要な担い手として成長が見込まれる、地熱、風力などの再生可能エネルギーを活用する発電資産などへの投資事業を通して、社会課題の解決に取組んでいます。
発電事業全般において、2030年度までに再生可能エネルギー比率20%超(持分要領ベース)をめざし、今後の取組みに反映します。

再生可能エネルギー関連取組み一覧
取組み内容 事業主名/出資先 発電容量・規模 温室効果ガス
削減数値
風力発電事業

CPV Keenan Ⅱ
風力発電事業

アメリカ

152MW

約40万トン/年

Cotton Plains 風力・太陽光発電事業

アメリカ

217MW

約56万トン/年

洋上風力発電事業

Butendiek 洋上風力発電事業

ドイツ

288MW

約75万トン/年

廃棄物処理・
発電事業

ST&W 廃棄物処理・
発電事業
/ South Tyne & Wear Energy Recovery Holdings Limited

イギリス

26万トン/年の一般廃棄物を焼却処理
発電規模:31,000軒の
家庭の消費電力相当

推定6.2万トン/年

Cornwall 廃棄物処理・
発電事業
/ Cornwall Energy Recovery Holdings Limited

イギリス

24万トン/年の一般廃棄物を焼却処理
発電規模:21,000軒の
家庭消費電力相当

推定6万トン/年

Merseyside 廃棄物
処理・発電事業
/ Merseyside Energy Recovery Holdings Limited

イギリス

46万トン/年の一般廃棄物を焼却処理
発電規模:63,000軒の
家庭消費電力相当

推定13万トン/年

West London 廃棄物
処理・発電事業
/ West London Energy Recovery Holdings Limited

イギリス

35万トン/年の一般廃棄物を焼却処理
発電規模:50,000軒の
家庭消費電力相当

推定8.3万トン/年

セルビア 廃棄物処理・
発電事業
/ Beo Cista Energija
(2019年以降建設工事開始予定)

セルビア

34万トン/年の一般廃棄物を焼却処理予定
発電規模(予定):
30,000軒の家庭消費電力相当

推定12万トン/年

地熱発電事業

Sarulla Operations Ltd

インドネシア

330MW

約135万トン/年

太陽光発電事業

大分日吉原太陽光発電所
メガソーラー事業

日本

44.8MW

推定3.2万トン/年

新岡山太陽光発電所
メガソーラー事業

日本

37MW

推定2.6万トン/年

西条小松太陽光発電所
メガソーラー事業

日本

26.2MW

推定1.7万トン/年

佐賀相知太陽光発電所
メガソーラー事業

日本

21MW

推定1.1万トン/年

バイオマス発電事業

市原バイオマス発電所
バイオマス発電事業

日本

49.9MW
(2020年10月運開予定)

推定13.6万トン/年

取組み例

ドイツ北海沖の洋上風力発電
[写真]
Butendiek風力発電所

再生可能エネルギーの需要が高まる中、ドイツ北海沖で稼働中の洋上風力発電所としては最大級(288MW)の発電事業に、戦略的業務・資本提携を締結しているCITICグループと共同参画しています。ドイツ標準家庭の約37万世帯分の電力を供給しており、低炭素社会への移行に貢献しています。

太陽光の力でクリーンな電力を供給
[写真]
佐賀相知太陽光発電所
—国内4か所目の太陽光発電事業—

近年、地球温暖化対策として世界的に再生可能エネルギーの有効活用の機運が高まっています。2018年4月、当社が参画する「佐賀相知太陽光発電所」(発電出力約1万7千キロワット)の商用運転が開始しました。本発電所は佐賀県唐津市相知町に建設した現時点で県内最大のメガソーラー(大規模太陽光発電所)であり、株式会社九電工と共同で20年間運営を行う予定です。年間予想発電量は約2,400万キロワット時と、一般家庭約4,200世帯分の年間消費電力量に相当します。これに伴う二酸化炭素の削減量は、年間で約1万1,000トンとなります。当社が国内で運営するメガソーラーは愛媛、大分、岡山に続き4か所目となりました。当社は引き続き国内外における再生可能エネルギーを活用した発電事業を積極的に推進することで地球温暖化防止等の環境保全にも配慮し、循環型社会の形成に貢献していきます。

水関連事業

地球上にある水の約97.5%は海水であり、人間が利用できる水は0.01%に過ぎません。一方で、新興国を中心とした経済発展や人口増加、気候変動による降水パターンの変化により、世界の水需要は増加の一途を辿っています。伊藤忠商事は、水関連ビジネスを重点分野と位置付け、世界各地の水問題の解決に貢献すべく、海水淡水化事業や水処理事業、2014年から取組んでいるコンセッション事業等、グローバルに展開しています。

事業 取組み内容
上下水道コンセッション事業

2012年、英国Bristol Waterグループに出資。日本企業初の英国水道事業参入を果たし、水源管理から浄水処理、給配水、料金徴収・顧客サービスまでを包括した上水サービスを約120万人に提供中。
2014年、スペインカナリア諸島にて上下水道サービスを提供するCANARAGUA CONCESIONES S.A.に出資。日本企業初のスペイン水道事業参入を果たし、自治体とのコンセッション契約に基づき延べ130万人に対し上下水道サービスを提供中。

海水淡水化事業

豪州ヴィクトリア州における海水淡水化事業に出資参画。本設備はヴィクトリア州メルボルン市人口の水需要の約30%を満たすことが可能であり、2012年よりメルボルン市への水の安定供給を支える事業です。

オマーン政府傘下のオマーン電力・水公社が同国北部のバルカにて推進する日量281,000m3の海水淡水化事業に筆頭株主として出資参画。本件はオマーン最大の海水淡水化事業であり、逆浸透膜(RO膜)方式の海水淡水化設備と周辺設備の建設及び20年間に亘る運営を行います。2018年6月に商業運転開始。

海水淡水化プラント及び浸透膜の製造・販売

サウジアラビアにて、1970年代より多数の海水淡水化プラントの納入を開始。
2000年代に入り、ササクラと共に同国における現地資本との合弁会社アクアパワー・ササクラ社(現Sasakura Middle East Company)を設立、海水淡水化プラントのリハビリ事業も展開。
2010年8月には、同国の現地資本、東洋紡と海水淡水化用逆浸透膜エレメントを製造・販売する合弁会社Arabian Japanese Membrane Company, LLCを設立。

取組み例

命をつなぐ飲用水を安定供給
[写真]
海水淡水化プラント(建設中)
-オマーン最大の海水淡水化事業-

今後、年間約6%成長すると予測される中東オマーンの水需要。人口増加や都市化とともに、飲料水不足が課題となっています。2016年3月、当社が参画するBarka Desalination Company(バルカ・デサリネーション・カンパニー)は同国の水の安定供給に向けてオマーン北部バルカでの日量281,000m3の海水淡水化事業契約を締結しました。同プロジェクトは、オマーン政府が推進する官民連携型事業であり、逆浸透膜(RO膜)方式の海水淡水化設備と周辺設備の建設及び20年間にわたる運営を行います。設備は2018年6月に商業運転を開始し、総事業費約300百万ドルのオマーン最大の海水淡水化事業となります。世界的な人口の増加や経済成長、地球温暖化等に起因する水需要の増加を受けて、当社は水ビジネスを重点分野として位置付け、海水淡水化や上下水事業等の拡大に取組んでいます。今後も世界各地域において水資源の有効活用に寄与する事業を推進していきます。

持続可能な森林資源の安定供給

詳細は、木材、木材製品、製紙用原料及び紙製品 事例2:METSA FIBRE社をご覧ください。

不動産事業の認証取得状況

アドバンス・レジデンス投資法人(以下ADR)は、伊藤忠グループのADインベストメント・マネジメント株式会社(以下ADIM)が資産運用会社として運用する不動産投資信託(J-REIT)であり、賃貸住宅特化型として日本最大の資産規模を誇っています。また、ADRは、伊藤忠グループとの協働関係を最大限活用し、同グループが開発・管理する賃貸マンションの一部を取得運用しています。
ADRは、不動産会社・ファンドのサステナビリティへの取組みを評価する「GRESB」評価に、2014年より参加しています(住宅系J-REITでは初)。直近3年間は「マネジメントと方針」及び「実行と計測」の両面において優れていると評価された事業者に付与される『Green Star』を取得しており、総合スコアのグローバル順位を基に相対的評価を示すGRESBレーティングにおいて、5段階評価で中位の『3スター』を取得しています。また、2018年度GRESBリアルエステイト評価においては、アジア・上場・住宅セクターで首位の評価を得たことを示す『セクターリーダー』に選出され、ESGに関する開示状況に対する評価において、最高ランクの『A』評価を獲得しました。今後も同調査に引き続き参加することで、ADR及びADIMにおけるサステナビリティに関する取組みの質的向上を図り、同調査における評価の更なる向上を目指していきます。

ADRは、DBJ Green Building認証取得物件を7物件保有しています。保有ポートフォリオにおける割合は、床面積ベースで16.7%、物件数ベースで2.7%に相当します。また、ADRが認証を取得している「パークタワー芝浦ベイワード アーバンウイング」の評価ランクは『5つ星』(国内トップクラスの卓越した「環境・社会への配慮」がなされたビル)であり、DBJ Green Building認証における最高位の評価ランクとなっています。

物件名 評価ランク 延床面積(m2
パークタワー芝浦ベイワード アーバンウイング

★★★★★

19,562.07

パシフィックロイヤルコートみなとみらい オーシャンタワー

★★★★

40,527.16

レジディアタワー麻布十番

★★★★

11,053.03

レジディア西麻布

★★★★

10,834.93

レジディアタワー目黒不動前

★★★★

29,561.91

レジディアタワー上池袋

★★★★

40,910.59

レジディア泉

★★★

10,546.49

  • DBJ Green Building認証に係る記載内容については、2019年1月末時点のものとなります。

ADRが取組んでいるサステナビリティに関する事例をご紹介します。

  • マテリアリティ(サステナビリティに関する重要課題)の特定

    項目 マテリアリティ(サステナビリティに関する重要課題) 関連するSDGs
    E(環境)

    大規模修繕・バリューアップ工事実施による耐用年数長期化

    11、13

    環境認証・省エネ認証等の取得

    11、13

    エネルギー消費量・CO2排出量・水消費量・廃棄物排出量の管理と削減

    7、11、13

    PM/BM会社との環境配慮に係る協働 (サプライチェーンマネジメント)

    11、13、17

    S(社会)

    入居者満足度の向上、テナントとのエンゲージメント

    11、13

    地域社会への貢献

    3、11、13

    従業員の能力開発

    4、5、8

    ワークライフバランスの拡充

    3、8

    G(ガバナンス)

    運用実績と連動したAM会社への資産運用報酬体系

    8、17

  • マテリアリティ(サステナビリティに関する重要課題)を、下記手順で特定をいたしました。

  • STEP1 課題の抽出
    SDGs(持続可能な開発目標)をはじめとするグローバルな社会的課題認識、外部評価(GRESB、DJSI、MSCI)、各種ガイドライン(GRIガイドライン第4版、SASB)を参考に、経済・環境・社会の課題を広範囲に抽出。

  • STEP2 優先順位付け及びマテリアリティの設定
    STEP1で抽出した課題について「ステークホルダーにとっての重要度・期待」及び「ADRが経済、環境、社会に与える影響度」の2軸で優先順位付けを行い、ADRがサステナビリティ活動を推進する上でのマテリアリティを9個特定。

  • STEP3 サステナビリティ推進委員会での議論及び代表取締役による決定
    サステナビリティ推進委員会により、STEP2で特定したマテリアリティの妥当性を議論・検証し、最終的に代表取締役によって9個のマテリアリティを決定。

  • STEP4 マテリアリティの定期的な見直し
    社会環境の変化に柔軟に対応するべく、また、ステークホルダーの声を反映させ、情報開示の透明性を向上するべく、定期的な見直しを実施。

  • 環境に配慮した資産運用

    1. LED照明の導入
      2019年1月末時点で、59物件(ポートフォリオの22%相当)に導入しております。

    2. グリーンリース条項の導入
      テナントとの間で、エネルギーと水の適切な利用に関する賃貸借契約条項を設定しております。(2019年2月末時点賃貸住戸の内約44.2%と締結)また、プロパティ・マネジメント会社との管理委託契約においても、グリーンリース条項を盛りこんでおります。なお、契約に基づきビルメンテナンス会社から、年1回LED設置に係る提案を頂いております。

伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人(以下IAL)は、伊藤忠グループの伊藤忠リート・マネジメント株式会社(以下IRM)が資産運用会社として運用する物流不動産特化型の不動産投資信託(J-REIT)です。また、IALは、伊藤忠グループとの協働関係を最大限活用し、同グループが開発・管理する物流不動産の一部を取得運用しています。
IALは、DBJ Green Building認証取得物件を5物件保有しています。保有ポートフォリオにおける割合は、床面積ベースで86.2%、物件数ベースで62.5%に相当します。また、ADRが認証を取得している「アイミッションズパーク印西」の評価ランクは『5つ星』(国内トップクラスの卓越した「環境・社会への配慮」がなされたビル)であり、DBJ Green Building認証における最高位の評価ランクとなっています。

物件名 評価ランク 延床面積(m2
アイミッションズパーク印西
(準共有持分80%)

★★★★★

88,018.00

アイミッションズパーク柏

★★★★

31,976.44

アイミッションズパーク野田

★★★★

62,750.90

アイミッションズパーク守谷

★★★★

18,680.16

アイミッションズパーク三郷

★★★★

22,506.53

  • アイミッションズパーク印西に係る延床面積は、準共有持分割合に相当する数値を、小数第3位以下を切り捨てて記載しています。
  • DBJ Green Building認証に係る記載内容については、2019年1月末時点のものとなります。

その他環境関連ビジネス

サイドシュリンク包装導入による環境負荷低減事業

[写真]
サイドシュリンク包装された弁当

伊藤忠プラスチックス株式会社(以下CIPS)は、環境負荷の低減に向けた取組みとして、弁当や寿司、麺類などのフタと容器の結合部分にのみフィルムを装着する「サイドシュリンクフィルム」について、株式会社ファミリーマート並びに国内エリアフランチャイズ各社(以下ファミリーマート)での導入をサポートしています。
ファミリーマートでは、2015年2月に「サイドシュリンク包装」の全国導入を完了しました。
ラップで全体を包装するフルシュリンクからサイドシュリンクへの変更により、開けやすさの向上、中身の見やすさの向上、高い遮断性の実現に加え、ゴミの削減、包装に使用するプラスチック原料の削減、CO2の削減等、環境負荷の低減に大きく貢献しています。

  • 2018年度実績(従来ラップフィルム対比):プラスチック原料削減 約540トン、CO2の削減 約1,935トン

CIPSは「確かな素材で、暮らしに便利さ・快適さをプラス。誠実で公正な企業文化を育み、人と共に成長する。伊藤忠プラスチックス」を企業理念としております。「サイドシュリンクフィルム」導入サポートを含め、より良い地球環境と経済成長の両立を図る企業活動を推進し、環境保全に努め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。