担当役員メッセージ

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160年に亘り受け継いできた「三方よし」の更なる進化を通じ、次世代商人としての持続的な発展を実現していきます。

160年に亘り受け継いできた「三方よし」の更なる進化を通じ、次世代商人としての持続的な発展を実現していきます。

160年間の歴史を刻んできた「三方よし」

—経営方針としての人材戦略を通じ、業界No.1の生産性を追求していきます。

「近江商人」の初代伊藤忠兵衛による創業から160年、「三方よし」の精神を受け継ぎながら、商いを切り拓いてきたのが伊藤忠商事です。爾来、先達一人ひとりが築いて来た努力の結晶を、現在に至るまで途切れることなく繋いで参りました。コーポレートメッセージ「ひとりの商人 無数の使命」にもその思いが込められています。近年は、少数精鋭の体制で、他の総合商社と熾烈な競争を繰り広げているため、その為の人材戦略の重要性は一層高まっています。

「朝型勤務」をはじめとする当社の先駆的な「働き方改革」は、官公庁含め日本の社会に大きな影響を与えてきましたが、その主眼は「生産性の追求」にあります。無駄を徹底的に削ることで創出した余剰時間を、お客様対応のために活用するという現場主義に根差した合理化にとどまらず、社員のモチベーション向上、能力開発、多様な人材の活躍支援、健康増進等の施策を複合的・戦略的に講じています。例えば、「伊藤忠健康憲章」に則り2017年度に導入した「がんと仕事の両立支援施策」は、全ての社員がやる気とやりがいを持ち、安心して思う存分に働き続けることができる環境を整備することで、個人と組織の能力を最大限に発揮させることを目的としています。社員一人ひとりが健康で活力を持ち、思う存分働くことは、少数精鋭体制下で収益を上げる基本であり、当社だけでなく全てのステークホルダーの利益にかなうものです。また同時に、社員が本業を通じ「無数の使命」を全うしていくことで、国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けての責務を果たしていくことができると考えています。

中期経営計画「Brand-new Deal 2020」では、「スマート経営」「健康経営No.1企業」の基本方針の下で、当社ならではの諸施策を実行し、「次世代の働き方改革」を推進することを通じ、業界No.1の生産性を追求していきます。

新時代のサステナビリティ

—「三方よし」に立脚し、本業を通じて社会課題の解決に貢献していきます。

「持ち下り」とは、近江を遠く離れた地に赴き布のサンプルのみで交渉し、品物を後で送り届ける近江商人ならではの商いです。売り手や買い手、そして行商先である地域との信用・信頼を積み重ねていく中で、培われた「三方よし」の精神も、自社の利益だけではなく、取引先、社員や株主をはじめ様々なステークホルダーを重んじる経営哲学として今も息づいています。この考え方を確実に実践していくことを、国際社会へ表明する意味を込めて、2009年より国連グローバルコンパクトに参加し、2018年4月には、ESGの観点と「三方よし」の精神を踏まえた取組みの方向性として、サステナビリティ推進基本方針を策定しました。同時に、国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)、パリ協定の発効、またESGの観点も考慮し、7つのサステナビリティ上の重要課題(マテリアリティ)を新たに特定、各カンパニーはそれに基づくサステナビリティアクションプランと成果指標を策定し、事業を通じた取組みをより一層強化しています。特に喫緊の課題となっている気候変動への取組み(低炭素社会への寄与)については、金融安定理事会により設立された気候関連財務情報タスクフォース(TCFD)に2019年5月に賛画を表明しています。

また、全社サステナビリティ推進のための施策は、サステナビリティ委員長であるCAOの下、サステナビリティ推進室が企画・立案・推進しており、重要な案件については主要な社内委員会のひとつである「サステナビリティ委員会」で議論・決定しています。サステナビリティ委員長は、委員長としての役割に加え、取締役会、HMC及び投融資協議委員会に参加し、取締役会への報告を行うなど、当社の環境や社会に与える影響も踏まえたサステナビリティ経営の責任を担っています。また、カンパニー、職能のすべての組織にESG責任者を設け、本業を通じ持続可能な社会の実現に貢献していく内部体制の整備に加え、定期的にアドバイザリーボードなど社内外のステークホルダーとの対話を図り当社に対する社会の期待や要請を把握し、それらをサステナビリティ推進に活かしています。

当社は今後も、現場を大切にしながら、周囲のステークホルダーからの信頼と期待に本業を通じて応えることで社会課題の解決に貢献し、Brand-new Deal 2020で目指す「新時代『三方よし』による持続的成長」に繋げていきたいと考えています。

代表取締役
専務執行役員 CAO
小林 文彦