労働安全衛生・健康経営

方針・基本的な考え方

社員の労働安全衛生・健康経営

伊藤忠商事にとって「人」は最大の財産であり、社員一人ひとりが能力を最大限発揮することが企業価値向上に繋がるという考えに基づき、すべての社員がそれぞれの特性を活かして、安心して仕事に集中できる環境の実現に向け、様々な施策を推進しています。

社員一人ひとりが最大成果を発揮するためには、社員の能力開発と共に「健康力」増強こそがコーポレートメッセージである「ひとりの商人、無数の使命」を果たす人材力強化の礎であるという考えに基づき、健康経営における会社の方針を『伊藤忠健康憲章』(2016年6月制定)において明文化しました。伊藤忠商事は、社員が性別・年齢・国籍・人種・宗教・障がいの有無等の多様性をもっていることを認識し、ひとりの商人が担う無数の使命と、永続的な企業価値向上を実現すべく、以下の通り、健康憲章を定めています。

1.健康への責任

伊藤忠商事は、社員一人ひとりが自らの「健康力」に責任を持ち、その維持・増進を図るための取組みを積極的に支援します。

2.健康による社会貢献

伊藤忠商事は、社員の健康を、本人やその家族、お客様や社会全体の幸福の礎と考え、健全で永続的な会社の発展を実現します。

3.未来への継承

伊藤忠商事は、心身共に満たされた健康な社員が卓越した「個の力」を発揮する企業として、その「無数の使命」を全うし、未来に亘って「豊かさを担う責任」を果たして行きます。

今後も、「働き方改革」「健康経営」のリーディングカンパニーとして、様々な取組みを先駆的に推進し、社員にとって「働きがい」のある会社に向けた環境を整備していきます。

サプライチェーンの労働安全衛生

伊藤忠商事は、サプライチェーンや事業投資先の労働安全衛生に対する配慮が重要と考え、2013年度に「サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」を定め、サプライヤーに対して伊藤忠商事の考え方を伝え、理解と実践を期待し働きかけています。同行動指針には「従業員の労働時間・休日・休暇を適切な管理」、「従業員に対して安全で衛生的かつ健康的な労働環境の提供」が含まれ、2013年度に、継続的取引のある約4,000社のサプライヤーに対して通知し、2015年1月からは新規のサプライヤーと取引を行う場合は必ず事前に通知することを定め、当社のサステナビリティに関する方針についてコミュニケーションを深めています。

事業投融資案件の労働安全衛生リスク評価

伊藤忠商事は投融資案件の審査に際し、経済的側面だけでなく、ESG(環境、社会、ガバナンス)の観点を重要視し、新規投資案件においては、「投資等に関わるESGチェックリスト」を用いて、労働慣行(労働条件、労働安全衛生、ステークホルダーとの対話)等を総合的に審議・検討しています。また、新規案件のみならず、既存事業投資先の事業経営をモニタリングし、改善に資するように努めています。
詳細は、新規事業投資案件のESGリスク評価をご覧ください。

グローバルな健康課題への対策

伊藤忠商事は、海外拠点を多く有する企業として、世界三大感染症(結核、マラリア、HIV/AIDS)などグローバルな健康課題へ対応することの重要性を認識し積極的に対応しています。従業員に対しては、海外赴任する社員とその家族に、感染症に対する情報の啓蒙、予防接種、及び現地での医療支援を行っています。
また、コミュニティー貢献にも取組み、世界三大感染症の対策基金を支援するグローバルファンド日本委員会[別ウインドウで開きます](運営:日本国際交流センター)へ2017年より参加しています。また、グループ会社Dole Philippines社でも、地域住民のための世界三大感染症対策を実施しており、今後もこの世界課題の克服に尽力していきます。

目標

伊藤忠商事では、労働安全衛生・健康経営の方針を踏まえ、2019年度も労災ゼロ、死亡災害ゼロを目指して、下記目標を掲げ、取組んでいます。

取組むべき課題

従業員の健康力強化

コミットメント

社員一人ひとりの健康力を増進し、個の力をより一層発揮できる環境を整備していきます。がん・長期疾病を抱える社員に対する両立支援体制の構築を通じ、支え合う風土を醸成します。

具体的対応アプローチ

  • 定期健康診断の100%受診継続
  • 充実した社内診療所及び社員一人毎の専属医療支援体制の整備
  • がんとの両立支援策の推進
  • 社員食堂での健康メニューの提供
  • 禁煙治療補助プログラムの推進
  • 社員向け健康管理サイト『Re:body』の活用及び生活習慣病予備軍向けの特別プログラムの継続実施

成果指標

  • 定期健康診断受診率100%。
  • 2020年度:健康力指数(BMI等)の2016年度比改善。
  • 2020年度:がん・長期疾病による離職率0%。
  • 2020年度:ストレスチェックによる高ストレス者比率5%以下。

体制・システム

伊藤忠商事にとって、社員は財産であり、社員がその能力を最大限に発揮するためにも社員の職場での安全・健康を確保することは、会社の重要な責任のひとつです。日本及び世界のさまざまな地域で活躍する社員とその家族が安全かつ健康で、社員が安心して働けるよう事件・事故・災害等の緊急事態のみならず、健康管理に対する万全な体制を社長COOの下、構築しています。
また、伊藤忠商事では、企業理念である「豊かさを担う責任」の実現に向け、従業員の約80%(「労働組合・福利厚生」参照)が所属している伊藤忠商事労働組合と労働安全衛生についても協議しています。労使間で活発な議論を重ねることによって、お互いに現状の課題を認識・共有し、改善策を検討・実施していくことができる健全な関係を構築しています。
健康・安全基準に関する研修を受講した従業員数はこちらをご覧ください。

労働安全衛生・健康管理に関する体制図

[図]

国内外の労働安全衛生は、カンパニー/総本社/海外ブロック毎に労働安全衛生管理担当者を配置し、死亡事故や労働争議等があった場合、カンパニー/総本社の労働安全衛生管理担当者経由で人事・総務部まで情報が伝達される体制となっています。
衛生に関する重要事項(例:感染症の状況・予防対策等)、産業医関連、労働時間や労働環境のリスクに関しては、議論すべき事項が発生次第関係者でミーティングを行い、月1回行われる衛生委員会にて情報共有しています。
また、健康経営に関する諸施策については、月1回行われる健康経営三者定例会にて議論し、労働安全衛生に関する情報共有しています。
これらの体制で情報共有された重要事案についてはCAO(健康経営最高責任者)経由で、取締役会へ報告しています。
また、毎年、1年間の労働安全衛生に関するレポートを取締役会に提出しています。

OHSAS18001労働安全衛生マネジメントシステムの取得状況

「OHSAS18001(Occupational Health and Safety Assessment Series)」とは、労働安全衛生に関わるリスクを管理し、パフォーマンスを継続的に向上させる要求事項を規定したマネジメントシステムです。労働安全衛生方針、目標及び実行計画を設定し、その達成に向けた取組みを評価し、改善する一連のプロセスを指します。2019年3月末現在、伊藤忠商事の連結子会社502社のうち、0.2%にあたる1社が取得しています。

健康管理室

東京本社内の診療所でもある健康管理室には、合計20数名の専門医が所属する他、エックス線技師や薬剤師も所属しており、国内外問わず各社員にそれぞれの生活習慣病の専門医との緊密な連携のもとで保健師が社員の状態に合わせて個別的に健康指導をするいわば「国境なき医療コンシェルジュ」を30年以上に渡り実施しており、社員一人ひとりの健康管理を通じて伊藤忠商事の健康経営を後押ししています。具体的には、上記の専門疾病管理に加えて、一般診療(内科、整形外科、歯科)、健康診断(定期健康診断、半日ドック、海外渡航者・一時帰国者・帰国者の健康診断)、各種予防接種、検診(VDT検診、生活習慣病検診)、さらには医療相談、情報提供等を行っています。2016年度の国内勤務者の定期健康診断の受診率はほぼ100%になっています。

メンタルヘルス

メンタルヘルスについては、社内にストレスマネジメントルームを設置し、臨床心理士によるカウンセリングを実施しています。また産業医への相談や社内で精神科医の受診も可能です。健康保健組合では健康相談WEBサイト「健康・こころのオンライン」を設置しており、WEBや電話での相談が出来る体制となっています。また、2015年12月1日に改正労働安全衛生法が施行され、年に1回、ストレスチェックを実施することが事業者の義務となりました。伊藤忠商事は健康管理室が中心となり、2015年10月に試験的に1年前倒しでストレスチェックを導入し、2016年度から本格的に実施しています。

海外駐在員/出張者の安全対策

グローバルにビジネスを展開する伊藤忠商事では海外駐在員は約800人、年間海外出張者は延べ1万人に及び、海外勤務者の健康経営にも取組んでいます。海外安全対策については、現地と日本側の密な連携が重要であるため、本社に海外安全専任者を置き、世界8ブロックに配置された人事総務担当と、政治や経済、治安等に関する情報を安全対策連絡協議会や治安セミナー等も通じて常に交換し、社内へ対策を発信しています。また、専門セキュリティー会社との契約を通じて、情報を集めにくい地域についてもカバーできる体制を構築しています。

医療・感染症対策

海外赴任前の社員を対象とし、国が推奨する地域毎の予防接種を会社負担で義務付けています。予防接種は社内の健康管理室、もしくは近隣の渡航専用クリニックにて受診しています。また、海外赴任前の社員・家族には、現地の安全や医療への対応などの講習を徹底しています。世界的な健康問題であるHIV/AIDS、結核、マラリア等を含む各種感染症の予防に関する情報を赴任前に啓蒙し、赴任後においても家族を含めた安全セミナーを開く等、注意喚起を行っています。
海外赴任先の医療面では、専門医療サービス会社(インターナショナルSOS社[別ウインドウで開きます])と提携し、緊急時の搬送も含め、予防と事後対策のため、以下の支援体制を整えています。

日常の健康管理体制

  • 国境なきコンシェルジュ(主に慢性疾患を対象):海外駐在社員とその家族に対して、メール・電話で、専門医のバックアップを受けた保健師と健康問題に関して相談できる窓口を設けています。
  • 地域の医療機関の紹介:世界の事業地域で先進国レベルの地域医療機関を紹介するシステムを整備しています。
  • 定期健康診断:赴任前健康診断(人間ドック)に加えて、海外駐在社員とその家族に対して、一時帰国時、または現地・近隣先進国で年1回の定期健康診断を実施しています。
  • セコムふるさとケアサービス:日本に在住する高齢家族を対象に、24時間365日対応可能なセコム医療システムのナースセンターによる電話健康相談サービスを提供しています。

有事の健康管理体制

  • インターナショナルSOS(急性疾患を対象):テロ・騒乱等の有事に備え、多言語対応の現地情勢問い合わせシステムを整備しています。また、社員及びその家族が負傷するという万が一の事態に備え、緊急時移送サービス(航空機、同乗医師・看護師、移送先病院等の手配)も導入しています。
  • JOMFキッズネット(海外小児医療相談):国際電話で直接小児科医に相談可能(世界全地域対象)なシステムも整備しています。

地域住民に対する健康問題・感染症対策

フィリピンにある伊藤忠商事のグループ会社Dole Philippines社では、DolefilのCSR部門からスピンアウトしたNGOであるMahintana Foundation, Inc.(MFI)や、地域政府等との連携により、産業や雇用の創出、環境保護・森林再生、教育、生活支援、従業員福祉、健康・安全など多岐にわたる取組みを40年以上に亘り現在まで行っています。健康問題と感染症の予防対策に関しては、世界三大感染症の(結核、マラリア、HIV/AIDS)の対策を含め、従業員及び地域住民向けに以下のプログラムを実施しています。

  • Dole Philippines社のパイナップル部門
対応する社会課題 プログラム内容
感染症対策

予防接種、デング熱予防の講義、殺虫剤処理済みの蚊帳の配布、駆虫、ビタミンA補給

健康問題

ビタミンA補給、妊娠中のケア、歯科サービス、思春期の健康に関する講義

マラリアに関しては、感染症の予防対策によって、マラリアの発生が確認されていない地域が増えています。

労働安全衛生に関するデータ

国内安全対策については、地震等の大規模災害への対策として、業務継続計画の作成、飲料水・食料・トイレなどの備蓄品の整備や防災訓練、安否確認サービス応答訓練等の対策を講じています。社員へは、家族との連絡手段の確保や歩きやすい靴の準備、徒歩での帰宅ルートの確認など、日頃から大規模災害への備えを呼びかけています。

(単位: 人)

労働安全衛生に関するデータ 単体の従業員※1
  2016年度 2017年度 2018年度
  正規 契約 正規 契約 正規 契約
労働災害の罹災者数(うち通勤災害罹災者数)※2

5(4)

1(1)

7(5)

1(1)

4(2)

0(0)

死亡災害件数

0

0

0

0

0

0

OIFR(疾病度数率)※3

0.00

0.00

0.00

0.00

0.00

0.00

LTI(休業災害)の罹災者数※4

0

0

0

0

0

0

LTIFR(休業災害度数率)※5

0.00

0.00

0.00

0.00

0.00

0.00

  1. 対象職掌:正規…総合職、事務職、特別職 契約…嘱託
  2. 労働災害の罹災者数:業務に起因して発生した休業災害及び不休業災害の罹災者数と通勤災害の罹災者数の合計値を示す。
  3. OIFR:100万時間あたりの病気や疾病に該当する休業災害の発生率(病気や疾病に起因するLTIの罹災者数÷延べ労働時間×100万時間で計算)」
  4. LTI (Lost Time Incident 休業災害) とは業務に関係した傷害や病気により、被災者が事故の翌日に勤務できない状態(労働災害)のこと
  5. LTIFR:100万時間あたりの休業災害の発生率(LTIの罹災者数÷延べ労働時間×100万時間で計算)
業界平均との比較(事業規模100名以上の卸売業・小売業対象)
  2016年 2017年 2018年
労働災害度数率

1.74

1.94

2.08

  • 厚生労働省「平成30年労働災害動向調査」の概況より
健康・安全基準に関する研修・訓練の参加者数(延べ人数) 単体の従業員★
  2016年度 2017年度 2018年度
健康・安全基準を含む一般研修※1

2,744

3,410

3,543

健康・安全基準を含む人事研修※2

48

61

48

  1. 新入社員研修(総合職・事務職)、組織長ワークショップ、海外赴任前研修、JOT・JOT-M前研修、東京本社のBCP訓練
  2. キャリアビジョン研修(マインドフルネス講座、メンタルヘルスケアマネジメント、等)

(単位: 人)

2018年度 健康・安全基準を含む主要な一般研修と受講従業員数
研修名 具体的な内容 受講従業員数
新入社員研修

人生やキャリアのための自身の健康の大切さや、メンタルや生活習慣病について、また社内の健康管理体制について産業医と臨床心理士が説明。

138

組織長ワークショップ

メンタル対応やハラスメントの防止等、健全な職場環境作りに向けたワークショップを全組織長向けに実施。

405

新任課長研修

部下の状態を健康に保つための指導や管理方法について、ケーススタディを通して説明。部下のケアのみならず、自身のケアについても指導している。

44

海外赴任前研修・海外語学実習派遣前研修

駐在中に起こりやすい健康問題や、日本と海外の医療環境/生活環境について、また駐在前の準備事項や駐在中の健康チェックの方法について産業医が説明。本人だけではなく帯同家族向けにも実施し、何かあった場合の相談/連絡先についても紹介している。

292

★KPMGあずさサステナビリティ(株)による国際監督・保証基準審議会の国際保証業務基準(ISAE)3000に準拠した第三者保証を実施。[PDF]

健康経営

2016年度より本格的に取組みを始めた「健康経営」では、『伊藤忠健康憲章』(2016年6月制定)を核として全社員が自らの健康状態を管理できる『健康マイページ』の導入や、生活習慣病予備軍への個別プログラム(健康ウェアラブル端末の配布、専門家による食事・運動指導)、喫煙率低下への支援強化(禁煙治療費の全額補助化)に加えて、2018年4月には健康に配慮した統合独身寮を新設するなど、社員の健康力向上のための施策を推進しています。
2017年4月には全社員がPC及びスマートフォン上で健康診断結果閲覧や歩数、体重・体脂肪率、摂取カロリーなどの生活習慣データを一元管理できる「健康マイページ」を導入し、社員1人ひとりの健康意識の向上を図っています。若手社員の生活習慣病予備軍に対しては、健康ウェアラブル端末を配布し、運動・睡眠データの収集や食事データも管理することを通じ、ヘルスコーチ・管理栄養士によるオンライン上の食事・運動指導が毎日受けられる個別指導プログラムも導入し、これまで240名強が利用し、成果を出しています。
健康保健組合においては国内2か所の保養所運営の他、健康管理室と連携し禁煙治療費の全額補助化なども実施しています。
また、2017年8月より日本における先進的な企業の取組みとして「予防」「治療」「共生」の3つの観点からなる「がんとの両立支援施策」を推進し、がんや長期傷病になったとしても、社員がやる気やりがいを持ち、安心して、能力を最大限発揮することの出来る職場を実現しています。

がんとの共生施策

2016年6月に制定した「伊藤忠健康憲章」の考えに則り、2017年8月より「がんとの両立支援施策」を推進しています。
現在日本人の二人に一人ががんに罹患するといわれています。年間85万人が新たにがんと診断され、うち3割が就労世代です。がんは、一般的に一定期間の集中した治療とその後の入念な長期フォローが求められるものです。当社においても、がんと闘病しながら働く社員や、惜しくもがんで亡くなられる社員がおりますが、社員ががんに怯えることなく、負けることなく、働き続けられる環境設定が社員の活力、組織の活性化を生むものと判断し、本施策を以下の3つの観点より推進することと致しました。

  • 安心して相談・情報共有できる環境整備
  • 予防・早期発見・治療を組織全体でサポートする体制強化
  • 治療をしながら働き続け、活躍出来る社内体制・制度の整備

これまでも充実した健康管理体制、高額医療費補助、柔軟な勤務・休暇制度を始めとした長期疾病への支援制度整備を行ってきましたが、今回、それらに加えて新たに、「予防」「治療」「共生」の3つの観点からなる「がんとの両立支援」として、以下施策を新たに推進することとしました。

  • 国立がん研究センターとの提携
    • 予防:早期発見率の向上を目的とし、がん専門医監修による「がん特別健診」を定期健診の項目として追加。
    • 治療:検診で陽性反応が出た際に、がんセンターでの精密検査を手配。がん発見時はがんセンター専門医へ即時連携し、最先端治療体制に入る。
  • がんとの両立支援体制構築(下図参照)
    • 両立支援コーディネーターを設置し、組織長含め本人が両立支援できる体制・風土を構築。第一報を受けた後、個別の病状に応じて対応フローに沿って両立支援プラン策定。
    • 両立支援ハンドブック作成、両立支援休暇新設。
  • がん先進医療費の支援充実
    • 会社が包括保険契約を締結し、全額個人負担となる高度先進医療費を補助。
  • 子女育英資金の拡大、子女就労支援
    • 残された遺族の子女に対する大学院までの育英資金を従来の約2倍~約3倍に拡充。
    • 子女が社会人になる際及び配偶者が就職先として当社グループを希望する場合は、グループ内で斡旋。

本施策の推進により、病気の有無を問わず全ての社員がやる気やりがいを持ち、安心して思う存分に働き、能力を最大限発揮することの出来る職場を目指しています。

伊藤忠商事におけるがんとの両立支援体制

[図]
  • 有資格者によるキャリアに関する相談窓口

グループ会社への適用

連結経営を推進している状況下、社員の労働安全衛生・健康管理に関しては、単体の社員(契約社員を含む)のみならずグループ会社も含めて対応しております。
具体的には、ストレスチェック、国内安全対策、海外安全対策情報、海外におけるセキュリティー会社・医療サービス会社との提携、海外赴任前の講習に関しては、グループ会社にも展開しています。朝型勤務においても導入するグループ会社が増加しており、グループ全体で総労働時間の削減・社員の健康増進に努めております。また、人事労務知識・ノウハウを学ぶワークショップや人事労務アセスメントを定期的に実施しグループ全体の労務管理強化を図っています。

2018年度に実施したグループ会社向けの人事労務支援内容

  1. 労務事例ワークショップ
    メンタルヘルスや労働時間管理等をはじめとした起こりうる労務事例を題材に取り上げ、ケーススタディ形式でその対応方法や専門知識を学ぶワークショップ。2018年度は、東京に加え、3年ぶりに大阪においても実施。東京:23社計38名参加(7月・11月)、大阪:10社計16名参加(10月)。
  2. 労務事例ワークショップ(特別編)
    人事労務管理上トラブルになりやすいポイントについて、その内容と対応策を講義形式で説明するワークショップ。2019年度は、「同一労働同一賃金について」をテーマに実施し、61社104名が受講。
  3. グループ人事総務連絡協議会
    グループ会社人事総務担当者間の情報交換・関係強化を目的とし、人事総務関連の直近の動向、伊藤忠商事の施策・対応状況の共有、及び法改正内容のアップデート等を行うもの。2018年度は、85社138名が参加。
  4. 人事労務アセスメント
    労働契約・社内規程・労働安全衛生・時間管理等、人事労務関連全般の規則・制度・運用が適切になされているかを確認するための健康診断アセスメント。2018年度は11社に実施。
  5. 伊藤忠グループ人事労務ポータルサイト
    グループ企業の人事労務管理の強化を図るため、2018年5月に伊藤忠商事の規則・ノウハウ等をグループ会社に共有するためのポータルサイトを新しく開設。

ウラン探鉱における安全対策

当社が33.33%を出資するJCU社は、カナダにおいて13鉱区に権益を保有しており、ウラン探鉱事業を実施しております。探鉱により資源量を把握し、プレFS(フィージビリティスタディー)やFSにより技術的・経済的に開発可能と判断された場合に開発移行の決定を行います。JCU社が権益保有するプロジェクトでは、最も進んでいる1案件のプレFSが終了したところです。今後、ウラン鉱山開発や生産への移行が決定された場合、十分な放射線量測定を実施しつつプロジェクトを指針し、従業員と地域の放射線被ばくと低レベル放射性廃棄物排出のリスクを極めて低レベルとするよう取組む方針です。

核燃料の平和利用

JCU社のプロジェクトにおいて開発や生産への移行が決定された場合、生産されるウラン精鉱は全て民生の発電用途のみの平和利用目的で使用される予定であり、安全保障貿易管理に関連する法規制を遵守します。また、直接的な販売先のみならず、ウランの再販売先についても、モニタリングを実施する体制を整えて、平和利用の徹底を目指す方針です。

放射性物質の有害性

JCU社のウラン探鉱事業は、 IAEA(国際原子力機関)で定める基準及びそれらに準拠した各国法規制に則り、実施します。また、放射線に関するリスク評価及び対応も、IAEAで定める基準及びカナダで定められている法令に則り実施します。

従業員と地域の放射線被ばく

また、ウラン鉱山開発や生産への移行が決定された場合、HSSE(Health, Safety, Security and Environment)を最優先事項として、作業にあたる従業員及び地域住民の安全を確保することを大前提とします。具体的には、ウラン精鉱の生産・販売事業においては、IAEAで定める基準及びカナダで定められている法令に則り、プラント入出者全員に対する放射線量チェック、従業員の累計放射線量の管理、モニタリングの徹底等の対策を行います。
尚、JCU社の探鉱事業においては、2016-2018年度の3年間において、従業員と地域の放射線被ばくに関して、自然界に通常存在する放射線量を超える放射線量は確認されておりません。

放射性廃棄物

JCU社のプロジェクトにおいて開発や生産への移行が決定された場合、同事業で生産する製品は天然ウラン精鉱のみになります。鉱山及び製錬工場内で発生する廃棄物は天然ウランの製錬に起因して少量発生する(天然起源の)低レベル放射性廃棄物に限定され、IAEAで定める基準及びカナダで定められている法令に則り適切に処理されます。また、放射性廃棄物の管理も、IAEAで定める基準及びカナダで定められている法令に則り実施します。
尚、同事業では、2016-2018年度の3年間において、高レベル放射性廃棄物及び中レベル放射性廃棄物及び低レベル放射性廃棄物は発生しておりません。

社外からの評価

2015年度には株式会社日本政策投資銀行(DBJ)の「DBJ健康管理(ヘルスマネジメント)格付け」において、総合商社では初となる最高ランクの取得、更には経済産業省・東京証券取引所が選定する「健康経営銘柄2016・2017」に2年連続で選定されました。
これは、当社が「働き方改革」「健康経営」を重要な経営戦略と位置付け、他社に先駆けての朝型勤務制度の導入や、産業医や健康保険組合と協働しながら全社横断的に「積極的健康増進策」を推進している点が評価されたものです。
2017年度より開始した「がんとの両立支援施策」が評価され、厚生労働省が主催する『がん対策推進企業アクション推進パートナー表彰』において厚生労働大臣賞、『がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組みを行う企業表彰』の優良賞も受賞しました。
2018年度には、当社の「がんとの両立支援制度」の取組みが評価され、人事・人材開発・労務管理などの分野におけるイノベーターを表彰する「日本の人事部 HRアワード2018」において企業人事部門 優秀賞を受賞、がんを治療しながらいきいきと働ける職場や社会を目指す「第1回 がんアライ宣言・アワード」においてゴールド受賞をしました。

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[図]
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健康経営銘柄2016・2017 がん対策推進企業アクション推進パートナー表彰
厚生労働大臣賞
がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組みを行う企業表彰
優良賞

従業員の健康管理を経営的な視点から考え戦略的に取組んでいる企業を選定するもの(2017年2月選定/経済産業省・東京証券取引所)

  • 2年連続は総合商社初

がん対策に積極的に取組んでいる企業に対し、総合的にがん対策が進んでいる企業を表彰するもの(2018年2月選定/厚生労働省)

治療と仕事の両立に関する優良な取組みを行っている企業を表彰するもの。(2018年2月選定/東京都)

[図]
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ベストプラクティス企業選定 日本の人事部 HRアワード2018
企業人事部門 優秀賞
第1回 がんアライ宣言・アワード
ゴールド受賞

年1回実施する過重労働解消キャンペーンの一環として、長時間労働削減に向けた積極的な取組みを行っている「ベストプラクティス企業」を各都道府県ごとに1社のみ選定するもの(2017年11月/東京労働局)

人事・人材開発・労務管理などの分野におけるイノベーターを表彰する表彰制度(2018年11月)

がんを治療しながら働く「がんと就労」問題に取組む民間プロジェクト「がんアライ部」が、がん罹患者が治療をしながらいきいきと働ける職場や社会を目指して創設したアワード(2018年10月)