商品別のサステナビリティ調達への取組

世界中で多様な商品を取り扱う伊藤忠商事では、各商品の取り巻く社会・地球環境に及ぼす影響を認識し、影響の大きい商品については商品別に調達に関する方針や対応を定め、日々の事業活動に活かしています。

木材、木材製品、製紙用原料及び紙製品の調達方針

目的・背景

伊藤忠商事株式会社(以下「伊藤忠商事」)は、企業の社会的責任を果たすため、サプライチェーンCSR行動指針を定め、持続可能な社会の実現を目指した事業活動に取り組んでいます。しかし、世界の自然林は現在も減少が続き、毎年広大な自然林が失われています。その原因のひとつとして、大規模な皆伐など過度に環境負荷を与える木材生産にも問題があるといわれています。そのため、伊藤忠商事は守るべき自然林の保護と森林資源の持続的な利用を継続するため、以下の調達方針を定めます。策定にあたっては、WWFジャパンのアドバイスを参考にしています。

適用範囲

伊藤忠商事及びその子会社が国内外で調達する木材及びその関連製品を適用範囲とします。具体的には、原木、木材製品、チップ・パルプなどの製紙用原料及び紙製品を対象とします(以下「調達物」)。

基本方針

伊藤忠商事及びその子会社は、調達物のトレーサビリティの確保と、以下の方針に基づいた調達に努めます。

  1. 信頼できる森林認証制度の拡大を支援し、認証取得した調達物の取扱いを優先すること。
  2. 調達物の生産・製造は、保護価値の高い森林に過度な環境負荷を与えていないこと。
  3. 調達物又はその原料の生産(又は伐採)にあたって原木生産地の法令を守り、適切な手続きを経て生産(又は伐採)されたものであること。
  4. 保護価値の高い森林の破壊など、深刻な環境・社会的問題に関わるサプライヤーからの調達でないこと。

実施と運用に関して

上記の基本方針は、各国及び地域の特性を勘案し、段階的に実施するように努めます。また、運用にあたっては、取引先や専門家、NGOなどのステークホルダーとも協力し、原料生産地における持続可能性の向上に資する生産体制へ移行できるような支援も考慮しながら、定期的に方針の見直しを行います。

情報公開と外部コミュニケーション

取組の進捗状況は、透明性を確保するため、サステナビリティレポート等を通じて行い、取引先との適切なコミュニケーションにより、持続的な森林資源の利用に対する社会の理解を促進します。

紛争鉱物への対応について

コンゴ民主共和国等、紛争の存在する地域で産出される鉱物の一部は、非人道的行為を行う武装勢力の資金源となり、紛争を助長する、あるいは人権侵害を引き起こすなどの可能性があるとされています。2010年7月に米国で成立した「金融規制改革法」(ドッド・フランク法)において、米国上場企業は、コンゴ民主共和国またはその隣接国で産出される「紛争鉱物※」の製品への使用状況等について、開示することが義務付けられました。
伊藤忠商事は、米国証券取引法に基づく報告義務を負っていませんが、調達活動における社会的責任を果たすため、同法の趣旨に鑑み、ビジネスパートナーと連携し、人権侵害を行う武装集団を利することのない鉱物の調達に向けた取組みを推進していきます。

  • 同法における「紛争鉱物」とは、タンタル、スズ、金、タングステン、その他米国国務長官が指定する鉱物を指す。

パーム油の持続可能な調達への対応について

伊藤忠商事は、人権や環境保全に配慮した持続可能な調達を安定的に行うために、「伊藤忠商事サプライチェーンCSR行動指針」を取引サプライヤーへ通知し、実態調査等を通じて、サプライヤーとCSR調達のコミュニケーションを定期的に行っています。その中で、パーム油については、環境や労働安全、人権や地域社会との関係に特に配慮する必要があると認識しており、2006年から「持続可能なパームオイルのための円卓会議(RSPO)」に加盟しました。定期的に会合へ出席し、サプライチェーンの透明化を進め、トレーサビリティーを高めている原料購入先との取引をしており、持続可能なパーム油の調達体制強化に取り組んでいます。