ファッションと出会う新しい機会を創出する

CASE❷ 株式会社CODESHARE

オンライン・コミュニケーションを強化しECサイトの可能性を広げる

旬のファッションアイテムをロープライス、ハイセンスなビジュアルで提供する女性向けECサイトとして2013年にスタートした「fifth(フィフス)」。ブログやSNSを活用したマーケティングに力を入れ、現在では会員数が200万人を超えるなど、順調に展開を拡大している。同サイトを運営する株式会社CODESHAREの代表取締役社長 江島晋一氏に伺った。

株式会社CODESHARE 代表取締役社長 江島晋一氏

江島晋一

株式会社CODESHARE 代表取締役社長

Instagramを活用したマーケティングで成長

「fifth」は2013年の立ち上げ以来、さまざまな角度から撮影した商品写真や一流のスタッフ、モデルを起用した着用写真を通常のECサイトよりも多く掲載し、商品の特徴やブランドの世界観を表現することにこだわってきました。同時に、ブロガーを起用したマーケティングにも力を入れたことでアクセス数、売上を急速に伸ばすことができ、2017年頃からはInstagramも活用するようになりました。

当時のInstagramは投稿にURLを貼り付けることができないなど、ブログに比べて費用対効果が測りにくい側面もあったのですが、他社に先駆けてマーケティング予算の大半を投下したことで現在では90万人に迫るフォロワーを抱えるまでになり、7周年を迎えた2020年4月には会員数も200万人を突破しました。

コミュニケーションを重視したSNS運用

当初はブランディングを目的としたビジュアル重視の投稿に力を入れていましたが、Instagramはユーザーの口コミや熱量が可視化されるメディアだったことから、徐々にお客様とのコミュニケーションを重視した運用に切り替えていきました。現在は、ユーザーの質問などにお答えしながら、おすすめのアイテムやコーディネートを紹介する「インスタライブ」を週に2、3回ほど実施し、配信から24時間で10万人以上の視聴、1,800万円以上の売上を記録したこともあるなど、お客様との重要なコミュニケーションツールとなっています。

現在、「インスタライブ」に出演しているのは全員当社の社員ですが、開発に関わった商品だからこそ伝えられる情報や熱量というものがあり、中には2万人以上のフォロワーを抱える社員もいるなど多くの支持を集めています。また最近は、YouTubeのオリジナル番組の配信にもチャレンジし、新たな層の顧客獲得にも力を入れています。

コロナ禍で広がるテクノロジーの活用法

コロナ禍においてアパレル各社のECによる販売比率が高まり、実店舗を持つブランドやショップの販売員によるオンライン接客なども注目されています。強い想いを持つブランドや人から洋服を買いたいという消費者の欲求は、オンライン・オフライン問わず普遍的なものであり、生活者の可処分時間が今後ますますオンラインに費やされることが予想される中、テクノロジーを活用したコミュニケーションはより重要になるのではないでしょうか。

今後も我々は時代のニーズに合ったテクノロジーを活用するとともに、「インスタライブ」などの動画配信ができるスタジオを併設した空間をつくることなども視野に入れ、お客様とのコミュニケーションをさらに強化することでECサイトの可能性を広げていくつもりです。そして将来的には、会員のニーズに合わせ、マタニティウェアや子供服、さらにはインテリアなどに商品のラインナップを拡充していきたいと考えています。

女性向けECサイト「fifth」
2013年にスタートした女性向けECサイト「fifth」。着用写真を多く掲載し、商品の特徴やブランドの世界観を表現することにこだわっている。
「fifth」は「インスタライブ」で紹介されたアイテムをInstagram上でタグ付けして紹介
「fifth」では、「インスタライブ」で紹介されたアイテムをInstagram上でタグ付けして紹介し、詳細ページへと誘導している。