多様性の時代へ ~ジェンダーレス市場の最新事情~
CASE❶ 株式会社エキップ
性別・年齢・国籍を超え自分らしい生き方をサポートする
国内外に店舗を展開し、世界中の女性たちから支持される化粧品ブランド「RMK(アールエムケー)」、「SUQQU(スック)」を有する株式会社エキップが、2020年に17年ぶりの新ブランドとして立ち上げた「athletia(アスレティア)」。自然、環境、社会に配慮する「クリーンビューティ」の考え方のもと、ジェンダーレス、エイジレスなブランドとして選ばれている同ブランドを取材した。

衣川沙織氏
株式会社エキップ athletia AD/PR マネジャー
人生100年時代のライフスタイルブランド
これまでに展開してきた「RMK」と「SUQQU」がメイクアップ領域に強みを持つブランドであることに対して、「athletia」はスキンケアを中心としたライフスタイルブランドです。その立ち上げには、人生100年時代において、すべての人が楽しく、しなやかに生きていくための製品をつくりたいという当社代表の強い思いがありました。
「Strengthen Yourself. - 美しさは鍛えられる -」をコンセプトに掲げる「athletia」は、「動」と「静」のバランスをとるという観点から、ベーシックスキンケアの「tune & charge」、アクティブシーンに便利な「active & go」、呼吸と睡眠をサポートする「breathe & sleep」の3ラインを展開しています。スキンケアからUVケア、ルームミストまで、生活のさまざまなシーンで使える製品を展開し、お客様に24時間寄り添えるブランドになることを目指しています。
自然・環境・社会に配慮するものづくり
自分と同様に環境もケアができるライフスタイルの実現を掲げる当社は、自然・環境・社会に配慮する「クリーンビューティ」の考え方を重視しています。その中で、自然由来成分へのこだわり、サステナブルな循環型農園で育てた共通成分の配合 、できる限りリサイクル可能な素材を採用したパッケージなどの取り組みとともに、社会への配慮という観点から、誰もが自分らしい生活を送れるジェンダーレス、エイジレス、ボーダーレスなブランドであることを打ち出しています。
男性のお客様の比率も高まっており、現在は全体の約3割を占めています。その背景には、男性の美容意識の高まりに加え、肌の基礎力を「鍛える」というコンセプトや、展開商品におけるオイルとローションを基本にしたシンプルなステップ、植物性の天然精油に由来する自然な香りなど、男性の心理的ハードルを下げる特徴があると考えています。
ジェンダーレスは「目的」ではない
「athletia」は、ジェンダーレスブランドを志向しているわけではなく、人生100年時代を生きるすべての人をサポートするというビジョンの中に、ジェンダーの区別が存在しないだけに過ぎません。お客様にとってもジェンダーの区分けは重要ではなく、製品の成分からブランドのフィロソフィまでさまざまな観点から、自分に最も合うものを選びたいという欲求が強まっているように感じています。「クリーンビューティ」の考え方やジェンダーを問わない製品づくりを掲げる「athletia」は、時代にマッチしたブランドとして評価され、おかげさまで出店のご依頼も増えています。また、今秋にはイギリスに進出予定です。「クリーンビューティ」の本場であるヨーロッパでも選んでいただけるブランドとなり、より多くのお客様に生活のさまざまなシーンで製品をお使いいただくことが、今後の当社が目指すところです。


