Managemant Eye

美しい生活環境を創造し続ける

『まちづくり』を通して社会課題を解決したい」

東急株式会社 取締役 専務執行役員 星野俊幸氏
東急株式会社 取締役 専務執行役員
星野俊幸

リレー形式のこの企画、今回は株式会社三越伊勢丹ホールディングスの取締役 代表執行役副社長 CMOである竹内徹氏からバトンが渡されました。

竹内さんとは5年前に経営セミナーで出会い、それがきっかけでセミナーOBと一緒にゴルフやラグビー観戦を楽しむようになりました。コロナ禍でその楽しみは奪われてしまいましたが、当社が新宿で開発事業を行っていることもあり、最近は仕事でのお付き合いが増えていますね。

2022年の今年、創立100周年を迎えられるそうですね。長年、目指してきた「まちづくり」についてお聞かせください。

当社は、1922年の創立以来、交通インフラ事業や都市開発事業、生活創造・リテール事業、ホスピタリティ事業など、お客様の暮らしに密着したさまざまな事業を展開してきました。その原点は、当社の源流を創った渋沢栄一が唱えていた「人々の生活を良くするために資本を集め、サステナブルな仕組みを創っていく」ということにあります。そして現在も、事業を通して「住む」、「暮らす」、「働く」、「学ぶ」、「遊ぶ」といった生活に関わる要素をつなぎ合わせ、「美しい生活環境を創造」することに貢献していくのが東急グループの存在意義となっています。

「まちづくり」は社会課題の解決に取り組むことであり、「まち」も時代とともに進化していく必要があります。例えば拠点となっている渋谷では、複雑になった街の構造見直しや災害対策など現在直面する課題解決のため、一つひとつ改造を重ねながら、安全と安心を確保し、サステナブルな「まちづくり」を目指しています。「まちづくり」に終わりはないのです。

「東急歌舞伎町タワー」
先導的な感染症対策等を実施する文化・芸術施設等の集客施設としてエンターテインメント・宿泊の新しい在り方を体現。国際観光都市東京・新宿・歌舞伎町のさらなる魅力向上を目指す「東急歌舞伎町タワー」。

ベトナムでもご自身が牽引役となって「まちづくり」をされたとお聞きしました。

10年前、ホーチミン市に北接するビンズン省の新都市予定地において、何もないゼロベースからの「まちづくり」に取り組みました。高層マンションの建設とそこでの新しい暮らしの提案、商業施設の開発、公共交通としてのバス路線網整備など、当グループが持つ「まちづくり」の技術から接客のノウハウまでを提供し、さまざまな困難を乗り越えながら軌道に乗せることができました。地元の人材も幹部社員として育ってきており、現地のみなさんへ社会的還元もできたと思っています。

私自身は北米でホテル事業をメインに仕事をしていたこともあり、言葉や文化の違いなどによる困難には耐性があります。当社の若い社員にも、そうした経験を積み重ねながら、失敗をいとわず、それを次につなげていくことを現地の方々と一緒に学んでほしい。「まち」もグローバル化している現在、国際感覚を養う上でも、若い世代には海外で多くの経験をしながら、一歩先のサービスづくりに生かしてほしいと考えています。

最後に、現在開発中の「東急歌舞伎町タワー」について教えていただけますか。

名称には、当グループが歌舞伎町とともに、エンターテインメントを通して新たな観光拠点を創り上げたいという意志が込められています。コンセプトは「“好きを極める場”の創出」。映画館・劇場・ライブホールなどのエンターテインメント施設、ホテルなどからなる高層複合施設を整備することで、「見出す〜育てる〜羽ばたかせる」といった「好き」を生み出すストーリーづくりに取り組み、ここならではの体験価値を提供したいと考えています。開業は、2023年春。高層階からの眺望や、眼下を走る電車の光景も必見ですよ。ぜひ、それぞれの「好き」を見つけ、交感し、楽しんでいただけたらと思います。