女性がより活躍しやすい時代へ~フェムテックの現在~
CASE❸ 株式会社Be-A Japan
サニタリー期間のストレスや負担を軽減しサステナブルな未来を実現するモノづくり
サニタリー用品の新しい選択肢として、日本でも急速に認知度が高まっている吸水ショーツ。ブランド立ち上げ時に実施したクラウドファンディングで1億円を超える資金を調達した機能性下着ブランド「Bé-A(ベア)」は、このカテゴリにおけるリーダー的存在だ。昨今のフェムテックムーブメントを牽引する株式会社Be-A Japan(ベア ジャパン)の共同代表に、ブランド誕生の舞台裏や今後の展望などを聞いた。

髙橋くみ氏
株式会社Be-A Japan 代表取締役COO
2年半を要した開発期間
当社の共同代表である山本未奈子と私は、2009年にサプリメント、スキンケアを展開するビューティーブランド「SIMPLISSE(シンプリス)」を立ち上げて以来、女性の美容や健康をサポートする商材を中心に取り扱ってきました。一緒に働いてきたスタッフも皆女性であることから、女性が働く環境をいかに改善できるかということを考え続けてきた経緯があり、その中で女性特有の悩みにフォーカスした商品として「Bé-A」を2020年にデビューさせました。
私が拠点とするロサンゼルスでは、2016年頃から吸水ショーツが注目され始めていました。私も実際に試してみてその良さを感じる反面、品質に納得がいかない部分があり、自分たちでつくってみようと考えたことが開発のきっかけです。当時の日本ではまだ吸水ショーツは認知されておらず、パートナーとなる工場探しには苦労しましたが、日本が誇る高いモノづくりの技術のおかげで、約2年半の開発期間を経て商品をリリースできました。「Bé-A」の製品は、熟練した職人さんの手で一枚一枚丹念に仕上げられており、確かな技術と徹底したこだわりが込められています。
快適性と耐久性を両立する
「Bé-A」の特徴は、優れた機能性と品質です。他社の吸水ショーツはデザインを重視する傾向がありますが、当社は、女性にとって最大のストレスとなるモレを防げるという安心感や、ムレにくさ、乾きやすさなどの快適性を何よりも大切にし、100回洗濯しても吸水力を保つ耐久性も併せ持っています。また、パッケージにも古紙を100%使用したリサイクルペーパーや森林認証紙を使用するなど、環境にも意識を向け、サステナビリティに配慮した製品を目指しています。
女性ならではの悩みで諦めることがない社会へ
この1年ほどの間に日本における吸水ショーツの認知度は飛躍的に高まり、日々新しいブランドが生まれるなど世界でも類を見ない盛り上がりを見せています。「Bé-A」もご好評をいただいており、商品を気に入ったお客様が当社のコミュニティに参加し、ブランドの周知や試作品のモニターなどにご協力くださっています。また、これからの世代が女性ならではの悩みを理由に諦めることのない社会をつくっていくことも当社の目標です。ジュニアラインの拡充にも力を入れており、生理に関する親子向けのセミナーなども行いながら、生理に関する選択肢が増えていることを、知っていただけるように努めています。
この他にも「SIMPLISSE」ではセクシャルヘルスなどに関する取り組みを行うなど、グループ会社であるMNC New York株式会社のビジョン「(まずは)日本で一番女性を幸せにする会社に。」を実現するために、強い意志を持って進んでいけたらと考えています。

