再生可能エネルギー分野の投資に関する業務提携について

2010年6月3日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表:岡藤正広社長兼CEO、以下「伊藤忠商事」)とGE(本社:米国コネチカット州フェアフィールド、代表:ジェフリー・イメルト会長兼CEO)は全世界の再生可能エネルギー分野での共同投資案件発掘に関して包括的に提携する事で合意し、覚書を締結致しました。

伊藤忠商事とGEは、これまでに北米の発電事業分野で数件共同取組みの実績がありますが、昨今の再生可能エネルギー分野における世界規模での投資機会の拡大から、投資額が大きな再生可能エネルギー案件を対象に、投資パートナーとして関係を強化することが両社にとってメリットがあるとの考えから、今回の業務提携に至りました。

本業務提携後の具体的案件として、GEのビジネス・ユニットの一つであるGEエナジー・フィナンシャル・サービスと、伊藤忠商事の米国現地法人である伊藤忠インターナショナル及び米国IPP関連の事業会社であるティア・エナジー社が、最初の共同案件候補としてCPV Keenan II風力発電事業(152MW、米オクラホマ州)を含む2件の米国風力発電事業への共同投資につき協議を開始致しました。現在伊藤忠商事によるDue Diligenceが進められており、伊藤忠商事によるKeenan IIや他の風力発電事業への参画時期は米国会計年度での本第3四半期を目指しております。なお、Keenan II風力発電事業の運営・保守は同分野の独立系の業界最大手で伊藤忠インターナショナルと伊藤忠商事が全株式を所有するNAES Corporationにて行うことが決まっております。

本業務提携の位置づけ

風力発電事業は、GEエナジー・フィナンシャル・サービスの再生可能エネルギー分野でのポートフォリオの約80%を占めます。総発電容量6ギガ・ワット、47箇所の風力発電事業に投資を行い、総発電容量1.3ギガ・ワット、36箇所の風力発電事業に融資を行っております。GEエナジー・フィナンシャル・サービスによる再生可能エネルギー分野での投資は、エネルギー効率に優れた製品を求めるお客さまの需要に応えると同時に、確かな成長を促進するGEのビジネス・イニシアチブ「エコマジネーション」の一環です。さらにこの投資は、全米20州で導入されているRPSの基準を各州が満たすことにも貢献しております。GEエナジー・フィナンシャル・サービスは再生可能エネルギー分野で40億ドル超のポートフォリオを現在有しており、これを様々な開発業者・投資家と協力して今年中に60億ドルのポートフォリオとすることを目標にしており、風力、太陽エネルギー、バイオマス、水力、地熱等を利用した発電案件を投資対象としております。 伊藤忠商事は中期経営計画における注力新規ビジネス開発分野として、医療・健康関連(Life Care)、機能インフラ・社会インフラ関連(nfrastructure)、バイオ・ナノ等の先端技術(New Technologies & Materials)、そして環境・新エネルギー(nvironment & New Energy)の4分野を掲げ、相互シナジー(synergy)を目指し、「L-I-N-E-s」とし、全社横断的に取り組んでおります。今回の世界的な有力パートナーとの業務提携を機に、世界的に注目を集めている再生可能エネルギーを活用する発電資産を含むインフラ分野への投資機会を積極的に追求して参ります。

これまでのGEと伊藤忠商事による米国発電事業分野の共同取組み事例

  • フォックス・エナジー発電所(ウィスコンシン州、カウカウナ)を現在GEエナジー・フィナンシャル・サービスとティア・エナジー社で共同所有
  • ティア・エナジー社が100%保有するチェサピーク発電所(ヴァージニア州、ニューチャーチ)向けにGEエナジー・フィナンシャル・サービスがノン・リコース融資をアレンジ
  • グリーン・カントリー発電所(オクラホマ州、ジェンクス)をGEエナジー・フィナンシャル・サービスとティア・エナジー社で共同所有(現在は既に売却済)

各社概要

GEについて

GEは、世界各国においてインフラストラクチャー、金融、メディアの分野で事業を展開し、世界が直面している困難な課題の解決に貢献しています。航空機エンジン、発電をはじめ、金融サービスやヘルスケア・ソリューション、テレビ番組の編成にいたるまで、幅広い商品とサービスを、世界100カ国以上のお客さまに提供しており、約30万人の従業員を擁しています。詳細は、GEのホームページをご覧下さい。GEは、日本においても100年以上にわたって事業展開しており、社員は約5,000人を数えます。日本におけるGEの事業・活動等については、http://www.ge.com/jp/ [別ウインドウで開きます]をご覧下さい。

GEエナジー・フィナンシャル・サービスについて

GEエナジー・フィナンシャル・サービスは世界のエネルギー需要を満たす為に必要な、運転期間が長く、かつ初期投資額が大きなエネルギー資産への投資を全世界規模で行っております。又、単なる投資に留まらず、GEの持つ最高の技術ノウハウ、技術革新、財務力、厳格なリスク・マネジメントを提供致します。本拠地を米国コネティカット州スタンフォードに構え、新規投資、強力なパートナーシップ、230億ドルの資産の有効活用を通して、顧客の要望に応えます。詳細情報につきましては次のウェブ・サイトを御参照下さい。http://www.geenergyfinancialservices.com[別ウインドウで開きます]

伊藤忠商事について

伊藤忠商事は広範な事業領域においてビジネスを展開しており、2010年3月期には約3兆4千億円の売上高を計上致しました。又400以上の事業会社を繊維、機械、情報産業、航空、電子機器、エネルギー、金属、鉱物資源、化学品、木材、生活品、食料、財務、不動産、保険、物流といった様々な分野に展開しております。詳細情報につきましては次のウェブ・サイトを御参照下さい。http://www.itochu.co.jp[別ウインドウで開きます]

ティア・エナジー社について

ティア・エナジー社は伊藤忠商事のIPP事業投資のためのホールディング・カンパニーです。発電所の運営・保守サービスを提供するNAES Corporationを含む伊藤忠商事の総合力を駆使した価値創造を通して、北米発電資産への投資及び開発に注力しております。詳細情報につきましては次のウェブ・サイトを御参照下さい。http://www.tyrenergy.com[別ウインドウで開きます]