ロシア連邦・東シベリアでの石油探鉱事業における一部油田の開発・生産段階移行について

2016年12月14日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「JOGMEC」)と国際石油開発帝石株式会社(以下「INPEX」)と共に日本南サハ石油株式会社(以下「JASSOC」)を通じて、ロシア連邦・東シベリアに位置するイルクーツク州のザパドナ・ヤラクチンスキー鉱区(以下「ZY鉱区」)およびボルシェチルスキー鉱区(以下「BT鉱区」)の石油探鉱事業(以下「本事業」)に参画しています。

本事業では、これまでの探鉱作業により原油・天然ガスの胚胎を確認したZY鉱区内のイチョディンスコエ油田(以下「ICH油田」)において、精度の高い埋蔵量評価を目的とした長期生産テストを実施してきました。

同テストの結果、商業的生産に十分な原油埋蔵量を確認したため、パートナーであるロシア中堅石油会社イルクーツク石油(以下「INK社」)及びJASSOCはICH油田につき開発・生産段階へ移行することを決定しました。ロシア政府当局からの移行承認は年内にも取得できる見込みです。

ZY鉱区およびBT鉱区は、イルクーツク州の州都イルクーツク市の北約700kmに位置する陸上鉱区であり、鉱区面積はZY鉱区が約4,835km2、BT鉱区が約3,307km2です。INK社がJASSOCと共に設立したロシア法人アイエヌケー・ザパド社(以下「INK-Zapad社」)が両鉱区を保有し、オペレーターとして本事業を進めています。

今後、ICH油田から産出される原油は、東シベリア・太平洋石油パイプライン(ESPO)を経由してロシア国内に供給されると共に、ロシア極東コズミノ港から日本をはじめとするアジア市場へも輸出される見込みです。

本事業においては、ICH油田のほかにも両鉱区にて原油・天然ガスの胚胎が確認されており、順次生産テスト等を開始することが見込まれています。

ロシア連邦・東シベリア地域は大規模な石油・天然ガスのポテンシャルが期待される地域であり、本事業拡大と共に、石油・ガス開発事業のさらなる展開を図るべく引き続き注力して参ります。

出資先会社の概要

名称 日本南サハ石油株式会社
(英文名: Japan South Sakha Oil Co. LTD 略称:JASSOC)
設立 2008年12月26日
本社所在地 東京都港区
代表取締役 森 俊之氏

事業への参加比率

権益保有者 INK-Zapad社 100% (オペレーター)
同社株主 INK社 51%、JASSOC 49%

本事業ストラクチャー図

本事業ストラクチャー図

INK社概要

会社名 Irkutsk Oil Company, LLC(非上場)
本社所在地 ロシア連邦イルクーツク州
代表者 ニコライ・ブイノフ
設立年月日 2000年11月27日
従業員 約5,500人
主な事業内容 ロシア陸上における石油・天然ガスの探鉱・開発・生産

鉱区位置図

鉱区位置図