世界初の大型クリーン水素インフラ投資ファンド「Clean H2 Infra Fund」への出資について

水素バリューチェーンの構築を通じた脱炭素社会の実現に向けて

2022年3月25日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、伊藤忠商事が100%保有する特別目的会社(以下「SPC」)を通じて、世界初の大型クリーン水素インフラ投資ファンドであるClean H2 Infra Fund. S.L.P.(仏)(以下「本ファンド」)の株式を取得致しました。伊藤忠商事は、同時に、東京センチュリー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:野上誠、以下「東京センチュリー」)との間で、同社へのSPC株式の第三者割当増資に関して合意し、関係当局からの認可を取得次第、共同で本ファンドの株式を保有することになります(SPC増資実行後の出資比率:伊藤忠商事50%、東京センチュリー50%)。なお、SPCは2千万ユーロを上限に本ファンドに出資予定です。

本ファンドは、2021年10月に、ガス国際メジャーの一角であるエア・リキード(仏)、欧州を代表する総合エネルギー企業であるTotal Energies(仏)、インフラ運営・建設で世界第3位のVINCI(仏)が主導して設立されました。
日本からは、株式会社国際協力銀行(以下「JBIC」)がアンカー投資家として最大1億ユーロの出資を予定している他、ロッテ化学(韓)、Baker Hughes(米)等、エネルギー、化学、インフラ、水素技術、保険・金融等で強みを持つ国際的な有力企業が参加し、既に10億ユーロ超を調達済です。

欧州最大規模の民間投資会社であるArdianと、クリーン水素への投資に特化した投資管理会社であるFiveT Hydrogenの合弁会社であるHy24が、ゼネラルパートナーとして本ファンドを運用します。水素バリューチェーンの中でも早期の事業化が期待出来るクリーン水素製造事業や水素ステーション等の水素インフラプロジェクトを主要なターゲットに投資を実施する方針です。

伊藤忠商事は、本投資を通じて得られる知見やノウハウを活用して、東京センチュリーと共に、マーケットインの発想に基づき、国内外の取引先の脱炭素ソリューションへのニーズに広く応えていく所存です。

日本においては2020年12月に政府より「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」(2021年6月改訂)が公表され、その中で水素はカーボンニュートラルのキーテクノロジーとして、様々な分野の脱炭素化に寄与していくことが期待されています。

伊藤忠商事は、これらの取組を通じて温室効果ガス削減への貢献を目指すとともに、持続可能なエネルギーシステム構築を加速し、中期経営計画の基本方針である「『SDGs』への貢献・取組強化」を着実に実行し、グローバルな低炭素化社会の実現を目指してまいります。