オラスコム社とのスエズ運河におけるアンモニア・バンカリングの共同開発に関する覚書締結について

2023年10月25日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、エジプトのエンジニアリング・建設分野大手であるオラスコム建設社(以下、「オラスコム社」※1)とエジプト・スエズ運河におけるアンモニア・バンカリング(舶用燃料供給)の共同開発に関する覚書を締結しました。

アンモニアは温室効果ガス(GHG)排出削減に貢献するゼロ・エミッション燃料として期待されています。本覚書はアンモニアの舶用燃料利用を社会実装する為の重要なマイルストーンであり、伊藤忠商事とパートナー企業による世界的なアンモニアのサプライチェーン構築と、アンモニア燃料船の開発、その保有・運航で構成された『統合型プロジェクト』の実現に向けた重要なステップとなります。

伊藤忠商事は、国際海上物流の要衝であるエジプト・スエズ運河において、オラスコム社及び将来のパートナー企業と共にアンモニア・バンカリングの共同開発推進を目指します。 

オラスコム社は持続可能な産業及びインフラ開発、また再生可能エネルギー分野を通してエネルギートランジッションで主導的な役割を果たしています。これらの分野で培った専門性を活かして、オラスコム社は伊藤忠商事と共に、エジプト・スエズ運河でのアンモニア・バンカリング開発に大きく貢献することが期待されます。

伊藤忠商事は、パートナー企業と共にシンガポールそしてスペイン(ジブラルタル海峡)でアンモニア・バンカリング開発を推進しており※2)、今般、スエズ運河がこれに加わります。今後、他の欧州地域、パナマ運河、日本や、その他の国際海上物流の要衝となる地域においても並行して舶用アンモニア燃料サプライチェーンの開発を推進していきます。

大型ばら積み船やコンテナ船を含むアンモニア燃料船の開発、それらの保有や資金調達、海上物流の脱炭素化を目指す荷主との協業、アンモニア・バンカリング拠点の開発、燃料アンモニアの調達や低炭素・グリーンアンモニア製造プロジェクトへの参画検討など、伊藤忠商事の取り組みは全て密接に繋がっております。伊藤忠商事は、その機能と能力を活かし、国際海運における燃料アンモニアの利用とその社会実装をリードしていきます。

伊藤忠商事は、これらの取り組みを通じて、持続可能なエネルギーシステムの構築を加速化することで、中期経営計画「Brand-new Deal 2023」の基本方針である『「SDGs」への貢献・取組強化』を着実に実行し、低炭素化社会の実現を目指します。