シエラレオネ共和国のDoleパイナップル生産拠点における医療支援契約締結について

2024年1月22日

伊藤忠商事株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長COO：石井敬太、以下「伊藤忠商事」）は、100％出資（間接保有含む）会社であるDole Asia Holdings Pte. Ltd.（本社：シンガポール、CEO：大谷俊一、以下「DAH」）の子会社を通じて、特定非営利活動法人 母と子の医療を世界に届ける会(理事長：平川英司、以下「IGPC」) と、西アフリカのシエラレオネ共和国にて一般外来及び、周産期医療（妊娠22週から出生後7日未満までの期間における総合的な医療）を提供する医療提携契約を締結しました。

DAHは、フィリピン、タイに次ぐ第三のパイナップルの生産拠点として、2014年にSierra Tropical Limited（本社：シエラレオネ共和国、代表者：Kwame A. B. Wiafe、以下「STL」）を設立し、2022年4月より、米国・欧州向けのパイナップルの栽培及びパイナップル加工品の生産を行っております。STLがあるシエラレオネ共和国は西アフリカにある最貧国の一つです。医療インフラに課題があり、平均寿命は60.8歳（174位/183ヵ国）※１、人口1,000人当たりの医師数は0.1人（日本は2.6人）※２です。特に同国全体の妊産婦死亡率は高く、10万出生あたり443人（日本は4人）※３と言われています。

STLは、従業員および事業地域住民への医療提供を目的に、2021年4月に自社クリニックを設立しました。IGPCと提携し、現在、STL自社クリニックに日本人医師1名・看護師4名を派遣して、STLの従業員と家族向けに一般外来・周産期医療及び、シエラレオネLugbu郡47村を対象に周産期医療を提供しています。今般、IGPCと医療提携契約を締結し、この取組をSTLの地域貢献活動における中核プロジェクトと位置付け、日本人医師・看護師の安定的派遣とハイリスク妊婦対応医療の提供、クリニックにおけるシエラレオネ医療人材の教育・育成を通じて地域貢献の継続・拡大を目指していきます。

STLは、設立以来、地域の生活環境改善、地域経済の活性化、雇用増大の実現を目指し、周辺住民に対する稲作等農業支援・井戸掘削を積極的に取り組んできました。伊藤忠商事は中期経営計画の基本方針として、「『SDGs』への貢献・取組強化」を掲げております。伊藤忠商事は、本取組を通じて、地域の生活環境の改善に貢献し、現地から高品質なパイナップル製品を供給してまいります。

  • ※1出典元：WHO「World health statistics 2022」
  • ※2出典元：World Bank 2020
  • ※3出典元：World Bank 2020

スキーム図

伊藤忠商事とSTLの出資関係

STL自社クリニック写真

STL現地写真

STL会社概要

会社名 Sierra Tropical Limited
所在地 31 LIGHTFOOT BOSTON STREET FREETOWN, SIERRA LEONE
設立 2014年6月
現地従業員数 1,857名
事業内容 米国・欧州向けのパイナップルの栽培及びパイナップル加工品の生産

IGPC組織概要

名称 特定非営利活動法人母と子の医療を世界に届ける会 / Initiative for Global Perinatal Care　(IGPC)
所在地 東京都練馬区豊玉上一丁目20番3-308号
設立 2019年7月
事業内容 ・途上国における周産期医療全般の普及事業
・途上国における早産児や呼吸障害児等の蘇生法および管理方法普及事業
・途上国における母子保健の状況を広く発信する事業
・日本の農山漁村または中山間地域と途上国の地域のつながりを構築・推進する事業