受け継がれてきた理念

伊藤忠商事の159年間は、「商人魂」や「三方よし」の経営哲学を先人が継承し、実践してきたからこそ刻むことができた歴史といえます。これからも、あらゆるステークホルダーにとっての「無数の使命」を果たし、持続的に企業価値の拡大を実現していきます。

1858年
原点

三方よし

当社は、近江商人の初代伊藤忠兵衛が、麻布の行商(持ち下り)を開始した1858(安政5)年に創業しました。

初代伊藤忠兵衛の座右の銘「商売は菩薩の業、商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ、御仏の心にかなうもの」をルーツとする「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」。現代にも通用するその精神性は、当社のDNA及び「伊藤忠流」のサステナビリティとして今でも受け継がれています。

1915(大正4)年に新築された本店(大阪市)
エレベーターなど近代的設備を完備した、当時としては珍しい大規模な建築

現在

ひとりの商人、無数の使命

コーポレートメッセージ「ひとりの商人、無数の使命」は、企業理念である「豊かさを担う責任」に込めた意図をわかりやすく示した言葉です。

商いの先に広がる豊かさを提供し続けるという社会への約束、そして更なる挑戦に向けて全社員が共有すべき価値観を表現するために、豊かな個性を持った人々、自由闊達な風土、「個の力」など様々な「伊藤忠らしさ」を込めています。

伊藤忠商事は、常に「商人魂」を原点に据えながら、売り手にも、買い手にも、世間にも、より善い商いをめざし、社会に対しての責任「無数の使命」を果たして参ります。

受け継がれてきた経営者の襷

初代 伊藤 忠兵衛

初代
伊藤 忠兵衛

二代 伊藤 忠兵衛

二代
伊藤 忠兵衛

伊藤 竹之助

伊藤 竹之助

小菅 宇一郎

小菅 宇一郎

1949年~1960年

越後 正一

越後 正一

1960年~1974年

戸崎 誠喜

戸崎 誠喜

1974年~1983年

米倉 功

米倉 功

1983年~1990年

室伏 稔

室伏 稔

1990年~1998年

丹羽 宇一郎

丹羽 宇一郎

1998年~2004年

小林 栄三

小林 栄三

2004年~2010年

岡藤 正広

岡藤 正広

2010年~

社長在任期間(1949年 伊藤忠商事㈱設立以降)

持続的な企業価値向上を支える競争優位、経営基盤

受け継いできた競争優位
非資源分野の収益力

総合商社No.1の非資源分野の連結純利益(2016年度)
3,137億円(連結純利益3,522億円の91%)

非資源分野の収益力
1893年 伊藤糸店を開店

伊藤忠商事の原点

1893年
当社の根幹となる伊藤糸店を開店

原糸や生地等の繊維を祖業とする当社は、「衣食住」等の消費者に近い領域を中心として世の中のニーズに応えながら商いの幅を拡げてきました。

受け継いできた競争優位
「個の力」

高い労働生産性 現場力 働き方改革(→持続可能な価値創造を支える経営資源)[PDF]

高い労働生産性 現場力 働き方改革
1932年 営業部 社内風景

伊藤忠商事の原点

1932年
営業部 社内風景

戦後日本の経済発展を牽引した鉄鋼やエネルギー等の国策産業と密接な関わりを持っていなかった当社は、財閥系とは異なる非財閥系商社としての企業文化を育み、一人ひとりの社員が自力で商いを創造する力を鍛え上げてきました。

受け継いできた競争優位
中国・アジアでの経験と実績

アジア最大規模のコングロマリットCITIC/CPグループとの協業
中長期的なビジネス機会の獲得

中長期的なビジネス機会の獲得
1972年 ミッションが訪中

伊藤忠商事の原点

1972年
越後社長(当時)を団長とするミッションが訪中

日中国交正常化の半年前の1972年3月、当社は大手総合商社として初めて日中貿易再開の批准を受け、その後の日中友好、日中貿易に貢献してきました。

進化を続けるガバナンス体制
経営の執行と監督の分離に向けて

(→コーポレート・ガバナンス)
中長期的なビジネス機会の獲得
社外取締役/取締役の人数

当社は、経営の執行と監督の分離を柱とするモニタリング重視型の取締役会への移行に踏み出しています。社外取締役の増員と取締役の大幅な減員を実施した改革をはじめ、執行と監督の機能分離を一層進めていくことで「攻め」と「守り」のバランスがとれた経営体制を構築していきます。