中国大手企業グループ持ち株会社である杉杉集団への投資について

2009年1月22日

伊藤忠商事株式会社(以下、「当社」)と伊藤忠(中国)集団有限公司(以下、「ICN」)は、このたび中国華東地区大手企業グループである杉杉集団有限公司(以下、「杉杉」)の株式取得を実施することについて合意し、本日契約締結致しました。この株式取得により杉杉は、伊藤忠の持分法適用会社(出資比率28%)となります。

杉杉は繊維事業を起源とし、現在は資源・エネルギー、電子部品、食糧、金融、不動産へ事業カテゴリーを拡大中の中国有数の複合企業グループです。

伊藤忠は1993年に対日、対米向けアパレル製品のOEM生産委託に始まり、それらを拡大しながら、共同でレノマ、マルコアザーリ、ルコック等のブランド事業も中国国内で展開してきました。

中国市場は、中長期視点での内需の拡大とそれに伴う個人所得の増加を背景に引き続き安定した成長が予測されます。一方、金融危機の影響による世界的な景気の減速により、中国における市場環境は更なる競争激化も予想され、信頼出来るパートナーとの協業による体制確立が益々重要になってきます。

当社は、このような市場動向とこれまでの実績によって培われた事業パートナーシップを基に、杉杉への出資を実行し、持分法適用会社とすることで、杉杉の経営に直接参画し、戦略展開を加速させることにいたしました。

まずは、ブランド事業や服飾資材関連子会社である株式会社三景との連携といった繊維分野の取引強化から始め、他分野での事業においても取引関係を強化していく方針です。杉杉と共同でグループ経営体制を構築することにより、当社の持つ経営管理やブランドノウハウ、先端技術、グローバルネットワークを中国市場で活かすことで、欧米を含めたグローバル展開を視野に同社の差別化を図り、更なる企業価値向上に寄与して参ります。

なお、2009年2月16日に中国寧波市において、提携に関わる式典を開催予定です。