ITを活用した省エネルギー推進事業の取組みについて 改正省エネ法施行に向けて各種サービスを展開

2009年9月11日

伊藤忠商事株式会社(以下「伊藤忠商事」)は、企業におけるエネルギー管理サービス事業及び、ビル・施設・店舗等における省エネルギー診断・ソリューション事業、エネルギー制御事業(総じて省エネルギー推進事業)を開始いたします。

昨今の世界的なCO2削減の動きや国内の規制などの状況を踏まえて、企業としてCO2削減に取り組むことが必須となってきています。さらに2010年4月から改正省エネ法(正式名称:エネルギーの使用の合理化に関する法律)が施行されることに伴い、対象となる企業は早急な対応が迫られています。
こうした中、伊藤忠商事では、IT事業で培ったノウハウや技術を活用し、新たな手法によるソリューション提供やIT機器を活用した統合制御システムの提供により、大規模オフィスや工場を持つ事業者をはじめ、大学や病院、さらに多店舗展開する小売業や飲食業等を対象に、省エネルギー推進事業を展開します。

1) エネルギー管理(改正省エネ法対応)サービス事業(サービス開始:2009年10月15日)

2010年4月より改正省エネ法が施行されることに伴い、企業単位で、事業全体のエネルギー使用状況を経済産業局へ提出することが義務付けられます。当事業は、報告に必要となる一連の作業を支援するSaaS型サービスです。本年10月より提供開始いたします。今年度中はシステムを無料で提供し、企業が来年からの法律対応に備えられる環境を提供いたします。当事業では複数事業所の全データを一元管理することでエネルギー使用量の把握・可視化を可能にします。また、定期報告書や中長期計画書等の提出対象企業に対し、数十の省エネ対策案から各拠点に合った対策を選んで頂く事により、報告書を自動作成する機能を実装しています。これにより、企業の作業負担を大幅に軽減するだけでなく、蓄積したデータから各企業に合った省エネ対策が明確になり、エネルギー削減及びコスト削減を実現いたします。また今後の各都道府県の条例に対しても同時に対応を進めます。先々にはシステムのトップページをポータルサイトとして省エネルギー関連ニュースや製品の紹介も行ってまいります。

2) 省エネルギー診断事業及びソリューション事業(サービス開始:2010年1月予定)

改正省エネ法に基き、エネルギー使用量の削減努力が求められる企業やコスト削減の一環として、エネルギー削減を検討される企業に対し、事業所等で利用している設備機器の効率性を診断する省エネルギー診断事業を提供します。さらに、この診断結果をもとに、エネルギー効率の最適化を図る省エネルギーソリューション事業を提供します。既存設備の入替えによる省エネルギー対策だけでなく、設備機器の総合最適を計算し、運用方法を改善する事で省エネルギーを推進するソリューションや、ITシステムと連動を図り照明や空調等の制御を行うことで、大幅な省エネルギーの実現を可能にします。

3) エネルギー制御サービス事業(サービス開始:2010年4月予定)

事務所、店舗、施設等、異なる設備環境において、それぞれの環境にあった機器の制御を自動的に行い、エネルギー効率を最適化するエネルギー制御サービス事業を推進します。現在では特定の閾値に沿って個別機器の制御を行う手法が一般的であり、詳細かつ多機種にわたった総合的な対応は困難です。当事業では、蓄積されたプロファイルデータを元に、各種センサーと連動しつつ、自動的にエネルギー効率の最適化を実現します。これらをセンターで監視することで、エネルギー使用状況を常時確認するとともに、ピーク時の使用量抑制や無駄の排除を行い、コスト削減にも貢献します。

今後、これら省エネルギー推進事業のサービス内容を拡充し、より良い新しいソリューションを提供して参ります。
伊藤忠商事は、グループ全体で環境配慮事業を推進することで、低炭素社会の実現に貢献いたします。