中国東北地方での農産物買付・販売会社への出資について
2009年11月6日
この度、伊藤忠(中国)集団有限公司は、中国黒龍江省で農産物の買付、販売等を行っている北大荒鑫亜経貿有限責任公司へ資本参加(出資比率10%)することに合意致しました。
伊藤忠は長年に渡り中国東北地区の農産物(主に大豆、トウモロコシ、米)を日本向け、並びに、中国国内ユーザー向けに販売しておりましたが、近年黒龍江省農墾総局と共同で新規ビジネスの開拓に注力して参りました。
中国では所得レベルの向上に伴って付加価値の高い食品へのニーズが増しており、昨今の食中毒問題による食の安全・安心への関心の高まりもあり、益々産地対策の重要性が高まってきております。
今回の鑫亜への資本参加により、伊藤忠は、中国国内における農産物の大供給地である黒龍江省にて、新たな栽培技術、食品の安全・安心への取組等のノウハウを、北大荒グループを通じて農墾総局傘下の農場に導入し、中国国内において安全・安心な食料を安定供給する仕組みの構築を目指して参ります。
伊藤忠はグローバル・バリューチェーンの構築を目指すSIS(Strategic Integrated System)戦略を推進しておりますが、本事業は川上における食糧資源供給体制作りの一環として位置づけております。
世界最大の人口を抱える中国市場のユーザー向けに大豆・米等の農産物の安定供給と安全・安心の供給を行っていくものであり、グローバル・バリューチェーン構築に大きく貢献する事業と考えております。
北大荒鑫亜 概要
名称 | 北大荒鑫亜経貿有限責任公司 |
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事業内容 | 農産物の買付・販売、肥料・農業資材・機械の買付・販売、農産物の貯蔵・加工 |
設立 | 2008年9月4日 |
資本金 | 50,000,000元(約7百万ドル) |
出資構成(現在) | 北大荒農業100% |
本社所在地 | 黒龍江省ハルビン市北大荒農業本社内 |
供給元 | 黒龍江省北大荒農業傘下の16農場、及び、周辺農場・製造会社 |
販売先 | 中国国内外、製造業・小売 |
北大荒農業 概要
事業内容 | 北大荒集団=農墾総局115農場のうち、16農場の経営、関連農業会社の経営 |
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設立 | 1998年11月 |
資本金 | 1,470百万元 |
出資構成(現在) | 70% 黒龍江省北大荒農墾集団総公司(国家株) 30% 一般流通株 4.8億株 |
本社所在地 | 中国 黒龍江省 ハルビン市 |
傘下企業 | 肥料製造、麦芽製造、米関連事業、製紙 |