中国南車四方と広州リニア地下鉄車両を受注

2010年4月26日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、中国最大規模の鉄道車両メーカーである中国南車股份有限公司(本社:北京市 以下「南車股份」)傘下の青島四方機車車両股份有限公司(本社:山東省青島市 以下「南車四方」)と共同で、広州地下鉄道総公司(本社:広東省広州市 以下「広州地下鉄」)より6号線向けにリニア地下鉄196両の車両納入契約を受注いたしました。契約金額は総額約230億円で、両社は共同でプロジェクトマネジメント、車両の納入を行って参ります。また、本スキームの中で伊藤忠商事はリニア車両の電気品、台車、ブレーキ等キーコンポーネントの海外メーカーからの調達を担当し、南車四方は技術事項の取り纏め、中国国内コンポーネントの調達、車両の製造を行います。

伊藤忠商事は南車四方等と、2004年に広州地下鉄4号線、5号線向けに、中国で初めてとなるリニア地下鉄車両300両を受注しており、今回の受注で、トータルで496両となる見込みです。2005年から広州地下鉄4号線向けに車両の納入が開始され、2005年には広州市の南北を走り、アジアオリンピック会場(2010年11月に開催予定)を結ぶ4号線が、また2009年12月には広州市の東西を貫く5号線がそれぞれ開通し、広州市民の主要交通手段となっています。現在に至るまで順調に営業運転され、ボトルネックとなっていた広州市内の交通渋滞緩和に大きく貢献しています。
2012年12月営業運転開始予定の6号線向け車両に関しては、これまでに広州地下鉄はじめ広州市民の意見を元に様々な議論がなされておりましたが、これら4号線、5号線の安全運転の実績と着実なプロジェクト履行が評価され、今回の受注に繋がったものです。

広州市は現在約1000万人の人口を抱え、広州地下鉄では2010年に5路線が開通し、2020年までに全16路線、走行距離約600km以上の地下鉄路線の建設が計画され、リニア地下鉄の調達も予定されています。また、広州市は中国華南地区の最大の都市であり、広州市・広東省を中心に珠江デルタ地区における都市交通ネットワークの構築を進めており、今後もトータルで2000kmに及ぶ都市交通・地下鉄の建設が予定されています。
伊藤忠商事と南車四方が製造するリニア地下鉄は中大量輸送にも向いており、人口の多い広州市の交通システムに適している点も高く評価されており、今後も、更なる受注を目指して参ります。

伊藤忠商事は、中国を重要市場のひとつと位置づけており、鉄道分野においては南車股份と05年に戦略的協力関係を締結しプロジェクトを推進しています。これまでに広州地下鉄4号線、5号線の車両の受注をはじめ、鉄道車両設計の合弁会社の設立や鉄道から派生した産業機械の各種技術提携などを進めており、今後も都市交通案件、輸出案件を中心に協力関係を発展させていく方針です。

広州地下鉄6号線に関する概要

契約内容 リニア地下鉄196両納入
契約総額 約231億円
契約主体 伊藤忠商事、南車四方 コンソーシアム
営業予定 2012年12月営業運転開始予定
総距離 全42キロ (32駅)

青島四方機車車両股份有限公司について

中国最大級の鉄道車両製造工場。2004年に日本の技術を導入し、中国版新幹線を製造し、
現在営業運転中。高速車両、都市交通を中心に業務を展開。

会社名 青島四方機車車両股份有限公司
代表者 江靖董事長
本社所在地 山東省青島市城陽区錦宏東路88
設立年月日 1900年
資本金 33億元
従業員数 6500人
売上高 101億人民元(2009年)
URL http://www.csrgc.com.cn/[別ウインドウで開きます] (南車股份HP)