中国大連長興島臨港工業区 汚水処理事業について

-世界初の総合的エコアイランド構想に参画-

2010年4月28日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、水処理関連で世界最大手企業の1社である仏スエズ・エンバイロメント社(本社:パリ、以下「スエズ社」)をパートナーとし、中国遼寧省大連市長興島臨港工業区(以下「長興島臨港工業区」)で日量4万トンの処理能力の南北汚水処理場の保守運営(運行管理)業務を、中国大連長興島臨港工業区管理委員会より受諾致しました。伊藤忠商事はスエズ社の関連会社であるシノ・フレンチ・ウォーター社と共に同地区に合弁で事業会社を設立し、推進して参ります。

長興島臨港工業区は中国遼寧省大連市北西に位置し、開発面積は502平方キロメートルとなります。2005年後半から遼寧省の東北振興策の最重要拠点として地域開発が始まり、船舶産業、石油化学工業、装備製造業、バイオ製薬、省エネ環境保護型建築産業、港湾物流などを柱とした開発計画がすすんでおります。2009年7月に中国政府より発表された国家戦略「遼寧省沿海経済ベルト発展計画」において国家プロジェクトと位置づけられており、今後も日中両国政府の支援を得て推進される予定です。同計画では、成長著しい東北三省のゲートウェーである大連地区に、環境・省エネルギー分野における先端技術を採用したエコアイランドを建設し、中国国内外からの企業誘致を目指し、その為の世界最高水準の環境に易しいエネルギー・交通・通信等のインフラを整備することになっています。

伊藤忠商事は、中国における省エネ及び環境ビジネスを重点分野のひとつと位置づけ、特に2003年の中国政府の東北大振興政策に注目し、東北三省に全てに拠点を整備し、業務を拡大しております。2009年には遼寧省政府との間で、省エネルギーと環境保護をベースにした「環境に優しいエコアイランド」として長興島臨港工業区を開発すべく協議を進め、水処理をはじめ、エネルギー、輸送、リサイクルなどの分野において、様々な提案を行っています。今回の受注は伊藤忠商事として長興島臨港工業区における第一号の契約となるほか、当社が注力分野と位置づける水関連事業分野において、世界最大手の一社であるスエズ社との中国における共同第一号案件となり、今後もスエズ社と中国市場において幅広い分野での更なる事業推進を目指して参ります。
また、長興島開発プロジェクトについては、資源関連の港湾施設の建設を検討するなど、引続き当該地区の発展に向けた案件を推進して参ります。