Winsway Coking Coal社の転換社債1000万USドルを引き受け

2010年5月17日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、Winsway Coking Coal社(以下「Winsway社」)の転換社債1000万USドルを引き受けました。Winsway社は2010年4月、同事業を推進する為に、既にHopu Investment Management 社、Silver Grant International Industries社及び中国の五礦集団と資本提携することを決めていますが、資本提携を検討していた伊藤忠商事もこの度合意に至り、伊藤忠商事が同提携に正式に参画することになりました。

Winsway社は、モンゴル及びその他海外ソースから原料炭を輸入し、選炭及び品位調整を行い、中国の需要家向けに輸送・販売をしており、特に中国-モンゴル或いは中国-ロシア間の国境税関数箇所における独自の石炭ロジスティックターミナルを使った物流サービスの提供に強みを持っています。伊藤忠商事とWinsway社は、モンゴルの原料炭開発の初期段階であった2004年から販売・輸送を協力して行い、商流を拡大してきました。

Hopu Investment Management社は、Goldman Sachs Groupの中国パートナーである方風雷氏とGoldman銀行のRichard Ong氏が共同で立ち上げた25億USドルのファンドを管理する会社です。Hopu社の主な投資者には、シンガポールのTemasekグループやGoldman Sachs社が含まれ、中国企業への投資及び中国企業による海外案件への投資を中心として行っています。これまでの投資案件として、モンゴル鉄鉱石資源を開発する中国企業に3億USドル出資、等の例があります。

Silver Grant International Industries社は、中国の資金により設立された香港上場企業であり、主として中国や香港で不動産や産業投資を行っています。

中国五礦集団(China Minmetals Corp.社)は、大型の中国国有企業で、中国最大の鉄鋼商社であるとともに、金属鉱産物の開発・生産・取引に従事しています。五礦集団はまた、中国から石炭を輸出するライセンスを保持する独占4社のうちの1社でもあります。

伊藤忠商事のWinsway社参画の目的は、他3社の戦略投資家と協力し、中国における石炭の輸出入や、世界中で石炭資源関連プロジェクトをWinsway社と共同推進することにより、同社の発展計画に寄与するとともに、主に対日の石炭資源の確保及び伊藤忠商事の石炭取扱い数量増加を目指すものです。

Winsway Coking Coal社概要

会社名 Winsway Coking Coal Holdings Limited
本社所在地 英領バージニア諸島
代表者 王興春
事業内容 石炭の選炭、貯炭、輸入販売等
沿革

1989年 王興春が石油化学製品の販売会社として設立

2004年 モンゴル炭の取扱いを開始

2008年 伊藤忠を通じてモンゴル原料炭の日本への販売を開始