グローバル展開する企業が新たに「スマートシティプロジェクト」に参加

-次世代環境都市の展開を加速-

2010年6月4日

伊藤忠商事株式会社、清水建設株式会社、株式会社日立製作所、株式会社山武は、2010年4月より「スマートシティプロジェクト」に参画し、日本発スマートシティの展開へ向け活動を加速しています。

「スマートシティプロジェクト」の事業

「スマートシティプロジェクト」は、国家的課題の解決を目指す、一般社団法人フューチャーデザインセンター※の第一弾プロジェクトです。本プロジェクトでは、異業種のリーディング企業が先端技術と各地で実施した実証実験データを共有し、新しい技術・事業を生み出し、世界各地の様々なニーズ・制約条件に対応させた次世代環境都市の実現を目指しています。現在開発中の街区レベルでの最適な設備構成と導入効果を算定する「シミュレーション」を最大限に活用し、
① 地域のエネルギー量の見える化、住民への安心・安全なサービスの提供を行う地域EMS
② 自動エネルギー管理・運転等を行うスマートビル
③ 電力のデマンドレスポンスへの対応等を行うスマートハウス
④ 電気自動車、ITSを含めた次世代自動車インフラシステム
⑤ 天候等に応じた発電予測や蓄電池との連携による電力安定供給が可能な分散電源システム
の5つを「社会システム」として繋ぎ、スピーディに展開することを目指しています。
国内では千葉県柏市柏の葉地域における次世代環境都市計画、海外では先進国や新興国における提案活動を進め、国内外への早期展開に向けて、着々とプロジェクトを進めています。

推進体制の強化

本プロジェクト推進のため、ジョイントベンチャー「スマートシティ企画株式会社」を2009年9月に設立しました。参加企業のSAP AG、シャープ株式会社、株式会社日建設計、日本ヒューレット・パッカード株式会社、三井不動産株式会社、イーソリューションズ株式会社が、東京大学と技術連携を図り、推進してきました。また、東京電力株式会社がオブザーバーとなっています。
今回、本プロジェクトの趣旨に賛同し、

  • 伊藤忠商事株式会社
  • 清水建設株式会社
  • 株式会社日立製作所
  • 株式会社山武

が、2010年4月より「スマートシティプロジェクト」に参画しました。伊藤忠商事株式会社の茨城県つくば市における電気自動車の実証実験や世界中でのスマートシティ関連事業のノウハウ、清水建設株式会社のマイクログリッドや建物のCO2排出量の削減技術、株式会社日立製作所のエネルギーインフラ構築力、株式会社山武のビルオートメーションシステムなどが加わり、体制が強化されました。各社の強みを活かし、一社単独ではできない各社間の境界にある事業・技術を創出する運営方法にて、CO2削減とQuality of Lifeの向上を実現するスマートシティの設計・構築を加速させていきます。

新規参加企業の取り組み

伊藤忠商事株式会社

「豊かさを担う責任」というミッションの下、総合商社としてスマートグリッドをはじめとする新エネルギー・省エネルギー事業、リチウムイオン電池や電気自動車などの蓄エネルギー事業、排出権事業などの環境・エネルギー関連事業等に注力しております。本プロジェクトを通して世界中の関連プロジェクトの発掘、事業化に貢献したいと考えています。

清水建設株式会社

環境とバランスのとれた社会的、文化的に価値のある優れた品質の建造物・施設の建設事業をグローバルに展開しています。本プロジェクトでは、「シミズ カーボン・マネジメント パートナーシップ」として提供する建物のCO2削減ソリューションや、自然エネルギーを最大限活用するマイクログリッド等の技術により次世代環境都市の実現に貢献したいと考えています。

株式会社日立製作所

「社会インフラとITの融合」と「材料・キーデバイス」により構成される社会イノベーション事業での成長を目指し、スマートグリッドを基盤とする次世代技術を駆使
した、CO2排出量が少なく、高効率で、より環境負荷の低い次世代都市の実現に向けて事業を展開しています。本プロジェクトでは、電力・エネルギー機器や電力系統安定化システムに代表されるエネルギーインフラ構築力の提供を通じて事業化に貢献していきます。

株式会社山武

「人を中心としたオートメーションで安心、快適、達成感を実現するとともに、地球環境に貢献する」というazbilグループの企業理念の下、ビルオートメーションシステムによる環境負荷の低減を目指しています。本プロジェクトでは世界中で適応可能な、環境負荷の低いビルオートメーションシステムの開発を目指しています。

  • 一般社団法人フューチャーデザインセンター:株式会社三菱総合研究所理事長(前東京大学総長)の小宮山宏氏の提唱により、2009年7月に設立され、日本の国家的な課題の解決に取り組み、課題解決の先進モデルを世界に発信していく。(http://www.fdc.or.jp/index.html[別ウインドウで開きます]