中国と日本で安心安全な食品の検査体制を構築

-中国山東省の煙台傑科検測服務有限公司と業務提携-

2010年6月24日

この度、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、中国の大手食品メーカー龍大食品集団傘下の食品検査センター、煙台傑科検測服務有限公司(所在地:中国山東省、以下「傑科」)と業務提携を締結いたしました。なお、龍大食品集団と伊藤忠商事は既に複数の事業で資本関係にあります。

本提携および先般業務提携を行なった黒龍江省農業科学院との提携により、伊藤忠商事は日本向け生鮮・加工食品の一大輸出基地である山東省と、中国国内有数の穀倉地帯である黒龍江省に検査センターを確保し、日本への輸入時の厚生労働省登録検査機関によるチェックと併せ、さらに強固な食品検査体制を構築いたしました。

傑科は、中国で最高レベルの食品検査技術を保有し、CNAS(ISO/IEC17025に基づく試験所認定の国際規格)及びCMA(中国計量認証)の2つの公的認証を取得しています。さらに中国国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)からの委託によりAQSIQに代わって輸出品の検査請け負うことの出来る私的検査機関です。

傑科は最新の検査機器を保有し、602項目の残留農薬、124項目の動物用医薬品、重金属、食品添加物、アレルゲン、カビ毒、などの食品検査を総合的に行っており、既に伊藤忠商事が日本向けに出荷する多くの冷凍食品・加工食品の検査を行っています。

伊藤忠商事は今回の業務提携により、傑科の検査施設で自社取扱い製品の検査を強化するとともに、日本と同基準の検査を継続して行うため、日本の公的検査機関の協力を得て検査技術の導入もおこなってまいります。

日中両国とも昨今の食の安全を脅かす事案の増加もあり、5月31日には日中政府間で食品安全に関する連携強化のための「日中食品安全推進イニシアチブに関する覚書」が締結されたばかりです。伊藤忠商事は日本、中国のそれぞれのニーズに合った商品作りを進める為、従来から構築している中国国内外に於けるマーケティング機能と流通ネットワークに、今回の業務提携による検査体制を加えることにより、安心安全な食品のグローバル・バリュー・チェーンの構築を一層強化・推進し、中国でのSIS戦略の構築を進めていきます。

  • SIS(Strategic Integrated System)戦略:
    原料から製品・食料全般にわたる事業領域に於いて、国内外で資源開発からリテールまでを垂直統合した効率的な商品の生産・流通・販売を行う戦略

煙台傑科検測服務有限公司 概要

事業内容 食品の検査・分析
設立 2007年11月13日
所在地 中国山東省莱陽市
代表者 総経理 宮明傑
従業員数 54名