米国ナイオブララ・シェールオイル開発事業について

2010年10月15日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)の100%子会社であるジェイディー・ロッキーズ・リソーシズ・リミテッド(米国、デラウエア州)は2010年10月13日(現地時間)、米国石油天然ガス開発会社であるフィデリティー・エクスプロレイション・アンド・プロダクション・カンパニー社(本社:米国、コロラド州、以下:フィデリティー社)との間で、同社が保有する米国ワイオミング州ナイオブララエリア約88,000エーカー(約356平方キロメートル)の石油ガス鉱区権益の25%を取得し、シェールオイル開発事業に参画する契約を締結致しました。本年12月初旬を目処に契約上定められた先行条件を充足し、買収完了となる見込みです。今次の権益取得により伊藤忠商事は米国のシェールオイル事業に参画する最初の日本企業となります。尚、フィデリティー社は、シェールオイル・シェールガス事業において十分な経験を有し、米国ノースダコタ州のバッケンエリアにおいてシェールオイル事業の操業主体として成功を収めている会社です。

本案件は2011年より掘削及び生産を開始する予定で、当社が拠出する総開発費用は約390百万米ドル(当社推定)となる見込みです。また、対象鉱区から生産される原油はAPI比重32~39程度の中質油と推定されています。

ナイオブララエリアは、米国ではモンタナ州・ノースダコタ州のバッケンエリアでの成功に続くシェールオイル開発エリアとして注目されており、多数の石油天然ガス開発会社が鉱区取得を競っております。バッケンエリアでの生産操業に実績のあるフィデリティー社とは長期的な戦略パートナーとして、ナイオブララエリア及び他エリアでの更なる鉱区の獲得を目指し協業していく方針です。

またフィデリティー社の親会社であるエムディーユー・リソーシズ・グループ社(米国、ノースダコタ州、以下エムディーユー社)はフォーチュン500社やスタンダード・アンド・プアーズミッドキャップ400インデックスにも選定されているエネルギー・電力・建設関連複合企業です。

伊藤忠商事は現在アゼルバイジャン、英領北海、豪州、アルジェリア、ロシアでの石油ガス探鉱・開発・生産鉱区に参加、また、カタールとオマーンでLNGプロジェクトに参加しており、本シェールオイル案件も含め、引き続き優良且つバランスの取れた石油天然ガス権益の獲得に注力していく方針です。

シェールオイルとは

非在来型資源の一種であり、石油や天然ガスを生成する根源岩(有機物に富む堆積岩)であるシェールおよびシェール中に挟在するシルト岩や炭酸塩岩等に集積している原油。近年米国を中心に注目されているシェールガスと同様の開発技術(水平坑井掘削や水圧破砕等)を用いて原油を採取する。米国ではノースダコタ州を中心に広がるバッケンエリアがシェールオイルの一大生産地であり、日量321千バレルを超える規模で生産が行われている。

フィデリティー社

会社名 Fidelity Exploration & Production Company (非上場)
URL http://www.fidelityepco.com/[別ウインドウで開きます]
本社所在地 米国 コロラド州
代表者 Darwin L Subart
設立年月日 1930年
従業員数 約170名
会社概要 ロッキーエリアを中心に事業を展開する石油天然ガス開発会社。

エムディーユー社

会社名 MDU Resources Group Inc. (ニューヨーク証券取引所上場)
URL http://www.mdu.com/[別ウインドウで開きます]
本社所在地 米国 ノースダコタ州
代表者 Terry D Hildestad
設立年月日 1924年
従業員数 約8,000名
会社概要

フィデリティー社の100%親会社。米国エネルギー・電力・建設関連

複合企業。 2010年10月13日時点 時価総額 約39億米ドル

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