PRISM BioLab株式会社と新規医薬品開発で提携

-医薬品候補となる化合物ライブラリーを製薬会社・研究機関に提供-

2010年12月1日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)とPRISM BioLab株式会社(プリズムバイオラボ)(本社:横浜市緑区、代表取締役社長:小路弘行、以下「PRISM社」)は、PRISM社の医薬品候補となる化合物ライブラリー(以下「PRISMライブラリー」)(※1)の研究・事業開発を共同で推進することに合意しました。PRISMライブラリーは、難病克服のための新規医薬品の原材料として期待されています。

従来の医薬品は疾患の原因となる細胞の表面に作用するものが多く、そのために正常の細胞にまで影響を及ぼし、副作用を起こすことがありました。PRISM社は細胞内のタンパク質の制御を実現するための化合物の開発に成功しました。これらの化合物は細胞内のタンパク質とタンパク質の結合イベントに直接作用し、疾患の根本的な原因に対して働きかけるため、難病とされていた病気の克服など今までにない画期的な医薬品を生み出す可能性があります。

伊藤忠商事とPRISM社は、この度の合意により、共同でこれらの化合物を数千~数万個の規模で集めたPRISMライブラリーの事業化を行います。PRISM社はPRISMライブラリーの構築を行い、伊藤忠商事は製薬会社や研究機関に対してPRISMライブラリーを提供する他、薬学の専門知識を持つ人材や営業ノウハウを活用して共同事業開発や提携など行い、難病に対する新規薬剤の開発を推進します。

伊藤忠商事は、今後もバイオテクノロジーを含む有望な先端技術の開拓を進め、事業投資や開発を通じて新たなビジネスの創出を積極的に推進します。

  1. 化合物ライブラリー(PRISMライブラリー)
    化合物ライブラリーとは、新規医薬品を開発するシーズとなる可能性のある化合物の集合のこと。PRISM社はタンパク質二次構造の一部(ペプチド単位)を模倣した低分子化合物を開発し、数千~数万個の規模で集めた化合物群をPRISM固有の知的財産としてPRISMライブラリーと呼んでいる。従来注目されていなかったタンパク質内の領域を標的としており、新規の作用機序を持つ有用な医薬品の創製につながる画期的なライブラリーである。

PRISM社について

PRISM社は、独自の創製技術を駆使して開発したPRISMライブラリーから、第一弾として癌を根治する治療薬PRI-724を創出し、臨床開発を実施中。今後はPRISMライブラリーを用いた、未だ治療薬のない難病の克服を目指し、研究開発を推進。

会社名 PRISM BioLab 株式会社
代表者 小路 弘行
本社所在地 横浜市緑区長津田町4259-3 東工大横浜ベンチャープラザ
設立年月日 2007年11月2日
URL http://prismbiolab.com/index.html[別ウインドウで開きます]