中国南車四方と広州地下鉄向けリニア地下鉄連続受注

2011年2月14日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、中国最大規模の鉄道車両メーカーである中国南車股份有限公司(本社:北京市 以下「南車股份」)傘下の青島四方機車車両股份有限公司(本社:山東省青島市 以下「南車四方」)と共同で、広州地下鉄道総公司(本社:広東省広州市 以下「広州地下鉄」)より5号線向けにリニア地下鉄192両の車両納入契約を締結いたしました。契約金額は総額約170億円で、両社は共同でプロジェクトマネジメント、車両の納入を行って参ります。また、本スキームの中で伊藤忠商事はリニア車両の電気品、ブレーキ等キーコンポーネントの海外メーカーからの調達を担当し、南車四方は技術事項の取り纏め、中国国内コンポーネントの調達、車両の製造を行います。今回の追加契約では、中国車両メーカーの生産キャパシティー及び日中企業合同でのプロジェクトマネジメントのノウハウを活かして、非常に厳しい納期及び価格要求の中で製造してゆくものであり04年以来、南車四方との合作の経験が広州地下鉄からも評価された結果、受注できたものです。

伊藤忠商事及び南車四方等は、2004年に広州地下鉄4号線、5号線向けに、中国で初めてとなるリニア地下鉄車両300両の受注しております。昨年には広州地下鉄6号線(2012年開通予定)向けに196両を受注。今回の追加192両を合わせ、トータルで688両を広州地下鉄向けに納入することとなります。広州市では、昨年11月に開催されたアジア大会に合わせて5路線が一気に開通し、各路線間の乗り継ぎがより容易になりました。それに伴い、各路線とも乗客数が一段と増加し、日々の混雑解消が広州市民より強く要望されております。特に今回の追加契約であるリニア地下鉄の走行する5号線は、一昨年末に開通以来、広州市の東西幹線となっており、市民の要望に応え、広州市の今後の発展に一層貢献していくものとなります。また、伊藤忠商事、南車四方コンソーシアムは、乗客数の増加した昨年の広州アジア大会開催時も、既存4、5号線の安全運行を実施し、広州地下鉄より南車四方と共同でベストサプライヤー賞の受賞を受けることにもなりました。

広州市は現在約1000万人の人口を抱え、2020年までに全16路線、走行距離約600km以上の地下鉄路線の建設が計画され、さらには既存路線車両の追加やリニア地下鉄の調達なども予定されています。また、広州市は中国華南地区最大の都市であり、広州市・広東省からマカオを含む珠江デルタ地区における都市交通ネットワークの構築を進めており、今後もトータルで2000kmに及ぶ都市交通・地下鉄の建設が予定されています。
伊藤忠商事と南車四方が製造するリニア地下鉄は中大量輸送にも向いており、人口の多い広州市の交通システムに適している点も高く評価されており、今後も、更なる受注を目指して参ります。

伊藤忠商事は、中国を重要市場のひとつと位置づけており、鉄道分野においては南車股份と05年に戦略的協力関係を締結しプロジェクトを推進しています。これまでに広州地下鉄4号線、5号線、6号線の車両の受注をはじめ、鉄道車両設計の合弁会社の設立や鉄道から派生した産業機械の各種技術提携などを進めており、今後も都市交通案件、輸出案件を中心に協力関係を発展させていく方針です。

広州地下鉄5号線追加車輛契約に関する概要

契約内容 リニア地下鉄192両納入
契約総額 約170億円
契約主体 伊藤忠商事、南車四方 コンソーシアム

青島四方機車車両股份有限公司について

中国最大級の鉄道車両製造工場で高速車両、都市交通を中心とした業務を行っている。

会社名 青島四方機車車両股份有限公司
代表者 江靖董事長
本社所在地 山東省青島市城陽区錦宏東路88号
設立年月日 1900年
資本金 33億元
従業員数 6500人
売上高 101億人民元(2009年)
URL http://www.csrgc.com.cn/[別ウインドウで開きます](南車股份HP)

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