トルコ共和国トゥファンベイリ石炭火力発電設備受注

2011年5月17日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、韓国の大手財閥SKグループ傘下の総合エンジニアリング会社、SK Engineering & Construction Co., Ltd.(本社:ソウル、代表者Yoon, Suk-Kyoung 以下「SK E&C」)と共同で、トルコの電力事業会社エネルジサ社(Enerjisa Enerji Uretim A.S.)より、トゥファンベイリ石炭火力発電所のEPC(設計、機器調達及び建設)契約を受注金額約800億円にて受注しました。

本プロジェクトは、エネルジサ社がトルコ南東部に位置するトゥファンベイリ(Tufanbeyli)に総出力450MW(150MW x 3基)の石炭火力発電設備を建設するもので、2015年2月に完工を予定しています。 本プロジェクトの特徴として発電燃料にトルコ国産のリグナイト(褐炭)を利用し、環境負荷が少ない循環流動層ボイラ(CFBボイラ)を導入します。 リグナイトはトルコ国内に多く埋蔵されており、発電燃料への利用は同国の資源の有効活用に大きく貢献すると期待されています。 

伊藤忠商事は、過去にブルサ複合火力発電所建設契約を受注するなどトルコの電力インフラ関連事業における実績があり、SK E&Cは石油・ガス分野におけるプラント建設の豊富な実績をもとに発電分野おける実績を伸ばしています。 これらの両社の実績とプロポーザルの内容、特に発電燃料として難しいとされているリグナイトの燃焼技術がエネルジサ社に高く評価され、本契約の受注につながったものです。

本プロジェクトの発注元のエネルジサ社は、トルコ有力財閥サバンチホールディング(Sabanci Holding)とオーストリアの大手電力会社ブァーブンド社(Verbund)との合弁電力事業会社で、持分発電容量を2015年までに5,000MW以上に拡大する計画を掲げ、トルコの発電市場の10%シェアを目指しており、今回のプロジェクトもその計画の一環となります。

トルコでは経済成長を背景に電力需要が急速に伸びており、2009年195millionMWhから2015年まで年平均7%の需要増が見込まれるなど、電力市場が活発化しています。伊藤忠商事は今後も現地のニーズを捉えた電力・エネルギー等のインフラ案件を幅広く取り組んで参ります。