コロナ工業株式会社の事業再生にスポンサーとして参画

2011年5月20日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)の100%子会社である伊藤忠プラスチックス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:小松崎隆一、以下「CIPS」)は、20日付けにて企業再生支援機構(以下「ETIC」)が事業再生の支援を決定したコロナ工業株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:山口裕、以下「コロナ工業」)の事業再生に、ETICとともに事業スポンサーとして参画することを決定しましたのでお知らせいたします。

コロナ工業はアルミ表面加工分野で成型から染色加工まで一貫して行うことができる国内有数の企業であり、アルマイト・エッチング加工等の表面処理加工において優れた技術を有する他、表面処理加工技術を応用したアルミと樹脂を直接接合(一体成型)する新技術(アルプラス)の特許を保有し、自動車、家電、住生活などの業界向けに販路を有しています。

プラスチック原料・製品を取り扱うCIPSは、コロナ工業が開発した新技術(アルプラス)に着目、新技術を応用した製品販売の成長性に期待し2010年春頃から資本参加を含めた金融支援を検討してきました。今般、商工中金がメイン行として今後の事業資金(運転資金)を支援することとなり、コロナ工業・商工中金とともにCIPSが事業スポンサーとしてETICに事業再生支援を共同で申し込み、支援決定がなされたものです。

再生のストラクチャーとして、吸収分割方式により新生コロナ工業を設立した上でETICによる一連の手続きを経て、8月にもETIC及びCIPSによる新生コロナの増資引き受けを実行する予定で、CIPSとしては、既存融資のDESを含め857百万円(出資比率49%)を拠出します。また、営業統括の常勤常務取締役含め2名の役員を派遣するほか、営業支援・経営管理支援として2名の人員を派遣する予定です。

CIPSは主に新生コロナの営業・販売面の支援を行います。CIPS内に専門部署「コロナ室」を設置し20名の人員を配置してアルプラス製品の拡販を目指します。また、CIPSの海外拠点に加え伊藤忠商事の海外拠点網を積極的に活用して海外(特に、中国・東南アジア)に進出した日系を初め、韓国・台湾・欧米系の家電、精密機器、自動車等のメーカーへの販売活動を行います。

本件ETICと組んで行うコロナ工業の事業再生支援への参画は、日本が持つ基幹輸出産業の下支えに繫がるのみならず、技術力を有する日本の中小部品メーカーへの再生の方向性を示すモデルケースのひとつにもなると考えており、伊藤忠グループの総合力・ネットワークを活かして取組んで行く所存です。

コロナ工業株式会社 会社概要

会社名 コロナ工業株式会社
本社所在地 東京都港区高輪4丁目23番8号
設立年 1957年
資本金 1億円
事業内容 アルミ装飾製品等の製造販売及び加工、総合表面処理加工
従業員数 213名(2011年3月31日時点 嘱託・契約・パート社員含む)