「ニナ・リッチ」との独占契約締結について

2011年7月4日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)  は、パリの名門メゾン、ニナ・リッチ社(Nina Ricci S.A.R.L.)と、日本市場における「ニナ・リッチ」(Nina Ricci)ブランドの独占輸入販売権とマスターライセンス権に関する独占契約を締結し、総合的なブランド展開に乗り出すことになりました。
インポートに関しては、2012年春夏物よりコロネット株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:千葉茂明、以下「コロネット」)を通じて販売を開始します。

仏ニナ・リッチ社は、スペインの大手香水会社プーチ・ビューティ&ファッション・グループの傘下に属する、1932年創業の老舗メゾンです。
創設者のマダム ニナ・リッチは、頭に浮かぶイメージをデッサンするのではなく、布地をお客様に着せかけながら、そのニーズに合わせて裁断していくことで、着る人の個性をより際立たせるオートクチュールづくりを目指しました。以来、ニナ・リッチの作品は、フェミニンな女性らしさの代名詞となっています。
その後、息子のロベルタ・リッチが経営を担当し、1946年に香水部門を新設。1948年にはニナ・リッチの香水の代表作となるレール・デュ・タンを発表し、ニナ・リッチの世界観をよりトータルで完璧なものに創りあげました。

現在、本社をパリのモードの中心地モンテーニュ通りに構え、プレタポルテ、バッグ、シューズ、アクセサリーなどを手がける旗艦店を併設、ここから全世界に向けてブランドイメージを発信しています。
2010年春夏シーズンのパリコレより、かつてルイ・ヴィトンのシニアデザイナーを務めていたピーター・コッピングをクリエイティブディレクターに起用しました。彼は、シンプルな中に純粋な女性らしさを追求したニナ・リッチのデザイン哲学を守りながらも、自らの持つテーラリング技術を応用させ、現代へ受け継いでいます。

従来、日本における「ニナ・リッチ」ブランドは、インポートとライセンスのビジネス展開で、合わせて小売上代ベース70億円程度の規模となっていました。
今回、伊藤忠商事とニナ・リッチ社がインポート及びライセンスの両面で独占契約を締結することにより、当社が培ってきたブランドビジネスにおけるノウハウと実績をベースに、インポートとライセンスとの相乗効果を発揮してまいります。
コロネットが展開するインポートのレディスウエアは、百貨店、専門店、セレクトショップでの販売を予定しており、5年後には小売上代15億円に拡大する計画です。
ライセンス展開では、ブラックフォーマル、婦人革小物、婦人ハンドバッグ、ネクタイ、ハンカチーフ、ジュエリー、手袋、傘、タオル、オプティカルフレーム、サングラス、寝装品に加え、新たに紳士バッグ、革小物、紳士ベルト、紳士・婦人パジャマ、ソックス、ストッキング、ウエディングドレス等を予定しており、5年後には売上高を小売上代85億円に拡大する計画です。このように、インポートとライセンスでトータルイメージを確立しながら、合計100億円の規模を目指します。また、3~4年後には旗艦店の開設も視野に、ラグジュアリー分野で超一流ブランドとして、更なる市場拡大を目指してまいります。

プーチ・ビューティ&ファッション・グループ概要

ニナ・リッチの親会社は、世界の香水シェアの7%を占めるスペインの大手香水会社プーチ・ビューティ&ファッション・グループである。
同グループは、ニナ・リッチ、パコラバンヌ、キャロライン・ヘレナの3ブランドを保有。近年には、ゴルティエを買収した。ほかに、香水ビジネスとしてはプラダ、ヴァレンティノ、ザラ、マンゴ、コムデギャルソンなどを契約ベースで取扱っている。
同グループの2010年度決算は、売上高12億ユーロ、税後利益は1億3千万ユーロ。

Peter Copping - ピーター・コッピングプロフィール

ピーター・コッピングは、1966年イギリス生まれ。ロンドンの著名ファッションスクールであるセントラル・セント・マーチンズと、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(王立芸術学校)に通い、いずれの学校でも修士号を取得。
彼のキャリアは、クリスチャン・ラクロワのもとでスタート。その後、イタリアのアイスバーグ、パリに戻ってソニア・リキエルで修行を積み、自らのテーラリング手法を確立させた。
1994年にルイ・ヴィトンのマーク・ジェイコブスから、当時少数で結成されたチームに抜擢され、これを契機にラグジュアリーウエアを創り上げていくためのすべての知識を習得した。
2009年よりニナ・リッチのデザイナーに抜擢され、2010年春夏コレクションを発表。ニナ・リッチの世界の表現に打ち込んでいる。

旗艦店併設のモンテーニュ通り本社外観

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2012年春夏コレクション

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