山東如意科技集団との資本提携について

2011年8月31日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)と伊藤忠(中国)集団有限公司(本社:中国北京市、董事長:小関秀一、以下「ICN」)は、このたび中国繊維大手企業グループである山東如意科技集団(本社:中国山東省済寧市、董事長:邱亜夫、以下「如意」)の株式を取得することについて合意し、本日中国山東省済寧市において契約締結の調印式を行いました。この株式取得により如意は、伊藤忠商事の持分法適用関連会社(出資比率30%)となります。

如意は、1972年に国営毛紡績工場として設立され、2001年に民営化されて以降発展した中国繊維総合企業集団大手の一社です。繊維企業にして唯一中国先端技術の表彰を受けており、また、祖業の川上分野を出発点にそのバリューチェーンを川中、川下に広げて成長を続けています。伊藤忠商事と如意は、1990年代に豪州原毛の取引を開始し、2000年代に入ると如意の得意とする高級毛織服地の対日・対米取引を行うなど、長年にわたり良好な関係を築いてまいりました。

その間、中国は力強い経済成長に裏打ちされた内需の拡大と、それに伴う個人所得の増加を背景に、世界でもトップクラスの消費市場へと変貌をとげました。 そうした環境下、如意も祖業である川上主体の輸出主導ビジネスのみならず、川下型の内需主導ビジネスへと急速に裾野を広げる戦略を進めてきました。競争の激しい中国国内市場で成功を収め、更に国際市場への進出を果たすには、信頼できるパートナーとの協業による体制確立が益々重要であるという強い認識のもと、如意は、昨年来、伊藤忠商事との資本提携を検討してまいりました。

また伊藤忠商事も如意の保有する川上から川下にいたる幅広いバリューチェーンと価格競争ではなく付加価値創造に重点を置いた戦略、及び邱董事長が築き上げた儒教の精神に基づく社風をも含め、如意を資本提携に相応しいパートナーであるとの認識を深めました。

両社の思いの合致をみたことにより、昨年から提携交渉を行い、今般如意の経営に伊藤忠商事が参画して両社の戦略展開を加速させる、という結論に至りました。

今後伊藤忠商事は、如意の持つ生産基盤を活用し川上事業のグローバルオペレーションの展開、製品縫製事業の技術力向上と活用、ブランドビジネスの開発など中国内販市場への販売強化を進めていく予定です。 当社が中国において実績を積んできたグローバル企業としての経営管理手法、及び欧米・アジアで長年に亘って構築してきた生産・販売ネットワークを当事業においても活用し、如意の企業価値向上に寄与してまいります。

本案件は、2009年に華東地域で実施した杉杉集団有限公司(本社、寧波市)への出資に引き続き、 華北地域を基点とした中国における当社の積極的拡大戦略の新たな一歩となります。

如意概要

会社名 山東如意科技集団有限公司
代表者 董事長 邱 亜夫
本社所在地 中国山東省済寧市高新区如意工業園
設立年月日 2001年12月28日
資本金 2.4億人民元(登録資本1.5億人民元)
事業内容

紡績・染色加工・服装の生産、綿・その他紡績原料の買付・加工・販売、

企業投資・管理、自社製品の販売
売上高 143.7億元(約1,796億円/2010年12月期)