「プレオーガニックコットンプログラム」グッドデザイン・サステナブルデザイン賞受賞について

2011年11月9日

このたび、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)と株式会社クルック(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:小林武史、以下「クルック」)が共同運営するプレオーガニックコットンプログラム※が、2011年度グッドデザイン賞 において、「ビジネスを通してサステナブルな社会の実現に大きく貢献するプログラム」として高く評価され、グッドデザイン特別賞である「グッドデザイン・サステナブルデザイン賞(経済産業大臣賞)」を受賞いたしました。

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※プレオーガニックコットンプログラムとは

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プレオーガニックコットンプログラムとは、伊藤忠商事株式会社繊維カンパニーと株式会社クルックが共同で企画・運営を行なう「インドコットン農家のオーガニック栽培への移行を支援するプログラム」。インドのコットン農家がオーガニック栽培に移行するため、3年間移行期間中のコットンにオーガニック栽培支援費を付けて購入、有機農法の指導やオーガニック認証の取得サポートを行うことで、農薬や化学肥料による環境被害、健康被害、農薬コスト増による農家の経済的負担などの悪循環を断ち切ることを目指す活動。2007年に活動を始め、2011年11月時点で延べ2,500農家を支援。導入ブランド数は40ブランド以上

「グッドデザイン賞」は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する総合的なデザインの推奨制度で、「グッドデザイン賞」とその受賞対象の中から選出される「グッドデザイン特別賞」で構成されています。1957年の創設以来50年以上に亘り、暮らしと産業、社会全体を豊かにする「よいデザイン」を顕彰し続けており、受賞数は毎年約1,000件、50年間で約37,000件に及んでいます。
2011年度は、審査対象3,162件の中から1,112件が「グッドデザイン賞」を受賞、その受賞対象から「グッドデザイン大賞」(1件)、「グッドデザイン金賞」(12件)、「グッドデザイン・サステナブルデザイン賞」(5件)などの特別賞が選出されました。

◆グッドデザイン賞受賞時の審査委員の評価コメント

このプログラムは、農家、紡績会社、アパレルブランド、小売店、そして消費者が一体となり継続性をもち社会的課題を解決していこうとするプラットホームのデザインである。また地球環境を意識した新しい社会参加型のライフスタイルのデザインでもあり、ビジネスを通してサステナブル社会を目指すプロジェクトである。農家への支援を生産の側面からだけでなく、流通や販売および消費に至るまでをサークル化させ、ビジネス的にも循環する仕組みを構築し実現している。この循環によって開発途上国の発展だけでなく、途上国の実状を知ることなどで、日本人の意識も変容し生活の豊かさにもつながる。オーガニックというと日本ではまだ無農薬という意味合いが強いが、ナチュラルで持続性や倫理性もある豊かな新しい生活価値として発芽しつつある。そうした中、このプログラムはフェアトレードやエコロジーデザインの概念を越え、サステナブルな社会の実現に大きく貢献するものとして高く評価できる。

今後も、伊藤忠商事とクルックは、今回の受賞をますますの励みとして、様々な企業、団体、消費者の皆様に、理解と共感の輪を広げながら、プレオーガニックコットンプログラムの更なる拡大を目指してまいります。

GOOD DESIGN EXPO 2011展示内容

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