株式会社寺岡製作所との資本・業務提携について

2012年3月2日

この度、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、粘着テープ分野の業界大手、株式会社寺岡製作所(東証二部上場、本社:東京都品川区、代表取締役社長:寺岡敬之郎、以下「寺岡製作所」)と資本業務提携契約を締結し、同社が発行する第三者割当増資の全株式を引受けすることに合意しました。 増資引受実施後、伊藤忠商事は寺岡製作所発行済株式の25.00%(議決権株式保有比率25.35%)を保有し、同社は伊藤忠商事の持分法適用関連会社となります。
なお、本第三者割当増資は、2012年3月29日に開催予定の寺岡製作所臨時株主総会において承認されることを条件としております。

寺岡製作所は、大正10年創業の歴史ある粘着テープメーカーで、祖業の梱包・包装用テープを始め、電機・電子用テープや産業用テープなどの多様な商品を製造しております。
粘着テープ業界においては、近年、携帯電話・スマートフォン・モバイルPCの普及に伴い、電機・電子用テープの国内外における需要が拡大しております。電機・電子分野に於ける粘着テープ・フィルムの全世界の市場規模は、特にアジア圏の後押しにより2010年の6,700億円が2014年には8,000億円を超えると予想されるなど、成長市場として注目されています。
そうした環境下、寺岡製作所は電機・電子用テープを始めとした高付加価値商品の裾野を広げる戦略を進めてまいりました。現在では、導電性粘着テープ、及び電子部品用マスキングテープで業界上位のポジションを維持しております。また、2011年3月にはインドネシアに一貫生産を担う現地法人を設立、2012年6月の操業を目指し現在準備を進めております。今後、こうした生産基盤を最大限に活用しグローバルに事業を拡大していくためには、マーケティング・原材料調達・ロジスティックなどで、信頼の置けるパートナーとのグローバルな協業体制の確立が重要であるという認識を深め、粘着テープ用原材料の供給を中心に長年に亘る取引関係にあり、相互に信頼関係を築いてきた伊藤忠商事との戦略的提携を検討するに至りました。

また伊藤忠商事も、寺岡製作所の技術力・生産基盤を活用することで、グローバルに成長している衛材・エレクトロニクス分野において、大手客先へのトレード強化・商材多様化のみならず、新たな用途における戦略商品の開発など、伊藤忠グループ全体として多様な展開が可能となるという認識の下、寺岡製作所との資本提携を検討してまいりました。

こうして、両社の思いの合致を見たことにより、今般寺岡製作所への資本参画により人材派遣を含む全面的な協力体制を構築するという結論に至りました。

伊藤忠商事と寺岡製作所は、今回の資本・業務提携を機に、更なる関係強化を行うことにより、既存ビジネスを更に進化・発展させていくと共に、伊藤忠商事の全社ネットワークを活用した新たな分野でのビジネス創出を推進してまいります。

株式会社寺岡製作所 会社概要

名称 株式会社寺岡製作所
本社 東京都品川区広町1-4-22
代表者 寺岡 敬之郎 (代表取締役社長)
創業 大正10年2月(1921年)
設立 昭和18年5月(1943年)
資本金 39億438万円
従業員数 599名(2011年3月31日現在)
事業内容 各種粘着テープ類の製造、加工及び販売
売上高 231億円(2011年3月期)