2013年 社長年頭挨拶

2013年1月4日

本日9:00より、東京本社1Fロビーにて、新年祝賀式が開催され、約2,000人の社員が参加しました。社長挨拶に引き続き、和楽器の演奏※で今年一年の伊藤忠グループの商売繁盛と無病息災を祈願しました。当社社長 岡藤正広による「2013年年頭挨拶」を下記の通りお知らせします。

皆さん、明けましておめでとうございます。
年頭にあたり、日本および全世界の伊藤忠グループの皆さんへ、一言ご挨拶を申し上げます。

私は昨年の年頭挨拶で、「2012年は長引く欧州金融危機と、その影響を受けた新興国の変調、およびそれに伴う資源価格の下落など、我々総合商社を取り巻く経営環境はますます厳しくなる。従い、「削る」と「防ぐ」を抜かりなく行い続けることが例年にも増して大事な年になる。」とお話しました。振り返りますと、予想通り、いや、それ以上に厳しい1年であったと思います。2008年以降の景気対策の副作用とも言える、財政赤字や過大投資などの問題が、先進国はもとより新興国において一気に顕在化してきました。特に中国の経済成長は鈍化し、一層の減速も現実的になりつつあります。資源の大口需要先であった中国では大規模な在庫調整を余儀なくされ、資源価格は大幅に下落しました。尖閣問題に端を発した日本品不買運動も、伊藤忠グループへの直接的な影響は軽微でしたが、間接的影響はそれなりに大きかったと言えます。

このような厳しい経営環境の中で、伊藤忠は2012年3月期決算では、万年4位から脱却し、悲願であった業界3位を実現しました。今年度も上期の年間予算進捗率は50%超と、他商社が厳しい環境下で年間見通しを下方修正する中、なんとか予算達成は視野に入っています。しかし、所詮まだ3位です。資源価格の高騰により大きな利益をあげてきた上位2社とは、利益だけでなく財務体質でもまだまだ開きがあります。道のりは平坦ではありませんが、まずは上位2社と肩を並べるにところまで、すなわち、本当の意味で御三家の一角を占めるところまで、不断の努力と革新の風をおこすことで、成長していかねばなりません。

今年は、ますます不確実性と不透明性が増し、厳しい経営環境が予想されます。予期せぬ急激な環境変化に対する備えも強化していく必要があります。今年4月から始まる新しい中計に備え、まずは現中計である「Brand-new Deal 2012」を立派に成し遂げることに全力で取り組んで頂きたいと思います。

新年早々です。挨拶はここで終わりとし、恒例の祈願のイベントを披露させていただきます。今年1年の全世界に亘る伊藤忠グループの商売繁盛、ならびに社員およびご家族のご健康と安全を皆さんと一緒に祈願したいと思います。

  • 豊かな表現力と高度な技術力で次代を期待されている邦楽界新星のURANUS(ウラナス)による、尺八・琴・太鼓の演奏。「地を知り、風を読み、川の流れのようにたゆまず低重心経営で更なる飛躍を」、との思いを込めた。
[news_1301041.jpg]
[news_1301042.jpg]