ブラジル沖FPSO事業にて原油生産を開始

2013年6月12日

日本郵船株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:工藤泰三、以下「日本郵船」)と伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)が、ブラジル沖BM-S-11コンソーシアム< Petróleo Brasileiro S.A.(65%、以下「ペトロブラス社」)、BG E&P do Brasil LTDA(25%)、Petrogal Brasil LTDA(10%)>向けに投入したFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)(注1)は6月6日に原油生産を開始しました。

「FPSO Cidade de Paraty」と命名された本FPSOは、ブラジル沖合超大水深プレソルト層(注2)にあるLula(ルラ)油田(注3)の開発に投入されています。日本郵船と伊藤忠商事が出資して設立された合弁会社(日本郵船59.32%、伊藤忠商事40.68%)が、SBM Offshore社(オランダ)、Queiroz Galvão Óleo e Gás社(ブラジル)と共同で設立した合弁会社によって保有され、開発オペレーターであるペトロブラス社に対し20年間の長期用船ならびに操業を請け負うオペレーション・サービスを提供します。

ブラジル近海ではプレソルト層鉱区で大型油ガス田の発見が相次いでおり、巨大な埋蔵量が世界的な注目を集めています。日本郵船と伊藤忠商事は本FPSO事業を通じ、今後一層の拡大が見込まれる海洋資源開発に寄与していきます。

FPSO概要

原油生産能力 12万バレル/日
ガス生産能力 500万立方メートル/日
原油貯蔵能力 160万バレル
水注入処理能力 15万バレル
係留方式 スプレッド・ムアリング方式
  • (注1)FPSO
  • Floating Production, Storage & Offloading Systemの略。浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備。海底油田から産出されたばかりの原油から固形物、水、気体を除去して商品品質の原油として貯蔵し、出荷単位量になったところで輸送シャトルタンカーへの払出しを行う。
  • (注2)超大水深プレソルト層
  • 海底下約5,000メートルの岩塩層下に位置する油層
  • (注3)Lula油田
  • BM-S-11コンソーシアムが権益を保有する、リオデジャネイロ沖合約300km、水深2,100メートルに位置する大型油田

<参考>2011年7月15日発表プレスリリース

ブラジル・ペトロブラス社向け超大水深プレソルト層生産用FPSO事業に参画
http://www.nyk.com/release/1413/NE_110715.html[別ウインドウで開きます] (日本郵船)
http://www.itochu.co.jp/ja/news/press/2011/110715.html[別ウインドウで開きます] (伊藤忠商事)