香港MTR向け鉄道車両改造ならびに新車供給契約を受注

2014年1月24日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広)、近畿車輛株式会社(本社:大阪府東大阪市、代表取締役社長:森下逸夫)、川崎重工業株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:村山滋)の3社コンソーシアム(以下、コンソーシアム)は、香港鐵路有限公司(MTR Corporation Limited、以下、MTR)から、鉄道車両改造ならびに新車供給契約を受注しました。契約金額は約11億香港ドル(約148億円)で、2015年7月から新車の現地納入を開始、順次既存車両の改造を実施し、2018年に完工予定です。

MTRは、2018年完成を目指して新規路線「沙中線(Shatin to Central Link:以下、SCL)」のタイワイ駅 – ホンハム駅区間を建設中です。SCL完成後は、MTRの既存路線である西鉄線(ホンハム駅 – トンモン駅)と馬鞍山線(タイワイ駅 – ウーカイシャー駅)の2路線がSCLを介して東西に結ばれ、新たに「東西走廊(East West Corridor:以下、EWC)」として運営される計画です。このEWCの開業により、乗客の利便性が大幅に改善することが期待されています。

今回コンソーシアムが受注した契約では、以下2項目を履行します。

① コンソーシアムが共同で過去に納入した車両の改造工事
現在MTRでは、コンソーシアムが過去に納入した車両が、東鉄線、西鉄線、馬鞍山線の3路線に分かれて、それぞれ12両、7両、4両の編成構成で運行されています。コンソーシアムは既存車両をEWC路線の仕様に適合するための改造を実施します。

② 中間車供給
上記の改造の為に、中間車36両を新たに供給します。

コンソーシアムは、MTRの前身であるKCRC(九龍広東鐵路有限公司)向けも含め多数の車両を納入しています。今回新たに供給する中間車は、過去に納入した車両と同タイプのステンレス製車両で、車内外の静粛性に優れ、快適性・対環境性能が高いという特長を有しています。今回の受注は、コンソーシアムの過去の契約での履行実績と納入した車両の高い信頼性が評価されたものです。

コンソーシアムは今後も鉄道車両ビジネスを通じて香港の社会インフラ発展に貢献していく所存です。

East West Corridor路線図

[news_1401241.JPG]
※実線部分が既存線で破線部分が建設中のSCL。

本契約で改造する既存車両の写真

[news_1401242.png]