「PrimaLoft(プリマロフト)」の中国における独占販売権の取得について

2014年1月27日

この度、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)の中国子会社である伊藤忠繊維貿易(中国)有限公司(以下「伊藤忠繊維貿易」)は、米国PrimaLoft, Inc(以下、プリマロフト社)と、プリマロフト社が製造する超微細マイクロファイバー素材「PrimaLoft」のアパレル及びアパレル雑貨等の中国における独占販売権を取得いたしました。

プリマロフトは1980年代初頭、スペースシャトルの断熱材の製造などを手がけていた米国アルバニー社(Albany International Corp.)によって開発されました。その後、2012年に同社から独立したプリマロフト社がプリマロフト事業を担い、現在に至ります。2014年秋冬からは、全世界でブランドロゴや展開商品名を統一し、ブランドイメージをグローバルに発信していきます。

1980年代当時、アメリカ軍では、寝袋やジャケットの中綿に天然のダウンを使用していましたが、雪山や雨天での過酷な野営では保温性が低下することから、アルバニー社に素材開発を要請しました。そこで、天然のダウンの特性である高い保温性と柔軟性に加え、雪や雨に耐え得る撥水性(水分が中綿まで入り込むようなことがあっても、水分をはじき常にドライな状態を維持)を兼ね備えた素材として開発されたのが、「プリマロフト」です。当初はアメリカ軍において、寒冷地用防寒具として使用されていましたが、現在ではその高い保温性と柔軟性が評価され、高級グースダウンの代替素材として、寝袋、寝具のみならず、有名スポーツブランドや高級アパレルブランドのダウンジャケットなどさまざまな分野で採用されています。

伊藤忠商事は、2000年にプリマロフトの日本市場における寝装分野での独占販売権及び商標使用権を取得して以降、プリマロフト社のパートナーの一社として、長年にわたり強固な信頼関係を築いてきました。その信頼関係と実績を背景に、この度の契約締結に至りました。


中国市場では、これまで天然ダウンが冬の防寒着として圧倒的なシェアを誇ってきましたが、近年、食文化の変化や鳥インフルエンザの流行などによるダウン価格の高騰や、進出する海外ブランドの増加に伴う消費者の嗜好の変化もあり、既に欧米や日本、韓国で人気の高い「プリマロフト」のポテンシャルは高まっていると言えます。
伊藤忠商事は伊藤忠繊維貿易を通じ、今後、当社の強みである既存の中国アパレルブランドへの素材及び製品の販売ルートに加え、新規販路も開拓しながら「プリマロフト」の中国展開を積極的に拡大し、中国市場において3年後には約1億元(約17億円、小売上代ベース)の売り上げを目指します。

2014秋冬からの新ロゴ

世界規模で統一されたメッセージを世界中のユーザーに対して発信すべく、ブランド ロゴが刷新されます。

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プリマロフト社概要

会社名 PrimaLoft, Inc.
代表者 Michael Joyce
本社所在地 米国ニューヨーク州
会社設立 2012年6月
事業内容

高機能中綿・生地・糸の開発および販売

プリマロフトの主な用途

① 防寒着用の中綿
② 手袋・靴などの防寒用中綿
③ フリースジャケット用素材
④ 機能性アンダーウエア用糸 等