ベトナム高速道路向け高度道路交通システム(ITS)一括受注について
-日本企業として初の海外向けITSパッケージ受注-
2014年3月18日
株式会社東芝(本社:東京都港区、代表執行役社長:田中久雄、以下、東芝)、株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、執行役社長 : 中西宏明、以下、日立)、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下、伊藤忠商事)は、共同でベトナム高速道路公社(Vietnam Expressway Corporation、以下、VEC)から、ホーチミン~ゾーザイ間の高速道路向けに電子料金収受システム(ETC;Electronic Toll Collection system)、交通管制システム、設備監視システムなどの高度道路交通システム(ITS;Intelligent Transport Systems)一式を受注し、この度、契約に調印しました。受注金額は約40億円で、2017年前半に運用開始予定です。日本企業が海外においてこのようなITSパッケージを受注するのは初めてです。なお、本案件は日本政府による有償資金協力により行われる予定です。
ITSが導入されるのは、ベトナムで計画されている南北高速道路の一部で、ホーチミン市とゾーザイ市を結ぶ約55kmの区間です。ITS機器納入を東芝、設備設置工事を日立、商務事項を伊藤忠商事がそれぞれ担当します。
ホーチミン市を含むベトナム南部地域では、経済発展による交通量の増加により、渋滞の発生が深刻化しています。これらの地域では今後も交通需要の増加が予測されており、VECは、ホーチミン~ゾーザイ間で建設中の高速道路にITSを導入することにより、増加する交通需要への対応、物流効率化及び交通渋滞の緩和を図ることを決めたもので、競争入札の結果、日本における道路交通システム全般の導入実績と技術力が評価され、日本企業三社が落札しました。
ベトナムでは急速な経済発展を背景に、北部の首都ハノイ、中部のダナン、南部のホーチミンを高速かつ確実に接続することを目的とした南北高速道路(全長1,811km)など、22路線、約6000kmの高速道路整備計画があります。
東芝、日立、伊藤忠商事は、今後も交通管制システムやETCをはじめとしたITSの提案を行い、高効率な道路交通システムの導入を通じてベトナムの経済発展に貢献していきます。