エイツーヘルスケアとメディデータが日本に適したRisk-Based Monitoringの実現に向けて協業
~ 臨床試験の信頼性の確保と効率化の両立に向けたノウハウを蓄積 ~
2015年3月11日
伊藤忠商事株式会社(代表取締役社長:岡藤正広、本社:東京都港区)の子会社であるエイツーヘルスケア株式会社(本社:東京都文京区、社長:香取忠、以下、エイツーヘルスケア)とメディデータ・ソリューションズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山本 武、以下 メディデータ)は、医薬品・医療機器の開発に必要となる臨床試験の信頼性を確保した上で効率化とコストダウンを実現するRisk-Based Monitoring(リスクに基づく臨床データのモニタリング手法、以下RBM)を日本の治験環境に適した形で導入することを目的として、これまでの協業関係を一層強化することで合意しました。
近年の医薬品・医療機器開発の競争激化に伴い、臨床試験の質とスピードのさらなる向上が求められています。それを実現するひとつの手法として、日米欧の規制当局はRBMの導入を推奨しており、米国においては臨床試験の更なる効率化を目指してグローバル大手製薬企業が共同設立したNPOであるTransCelerate BioPharma Inc.(以下、トランスセレレート)のリーダーシップのもとRBMが普及しつつあります。日本の医薬品・医療機器業界においてもRBMへの期待は大きく、既にいくつかの大手医薬品メーカーにおいて、RBMの適用が開始されています。また、多くの医薬品・医療機器メーカーにおいても導入の具体的検討が始められています。
そこで、統計解析及び臨床試験へのIT活用に強みを持つエイツーヘルスケアと、Electronic Data Capture (臨床データの電子的収集)をはじめとする臨床試験支援ITソリューション分野のグローバルリーダーであり、豊富な臨床データを管理するメディデータが互いのノウハウを提供し、日本の治験環境に適したRBMソリューションを共同で展開することに合意し、年内のRBM試験の開始を目指します。
エイツーヘルスケアは、以下のサービスをトータルに提供することを通して、RBM適用による医薬品・医療機器企業の開発のスピードアップ、品質向上を強力に推進します。
- 統計解析ノウハウを駆使し、RBMを考慮した治験プロトコール作成
- 治験薬やプロトコールの特性、日本の治験環境を考慮したRBM実施計画の策定
- 総合的分析を行う中央モニタリングによる、品質リスクの早期発見と対応
- Medidata TSDV (Targeted Source Document Verification対象を絞り込んだ原資料閲覧)の構築・運用
メディデータは自身のサービスプラットフォームであるMedidata Clinical Cloud®を通してRBM導入を支援する以下のツールを提供します。
- Medidata TSDV
RBM適用時のTSDVプランの作成、実行支援ツール - Medidata SQM (Site Quality Management)
RBM適用時にキーとなる、中央モニタリングを治験参加施設の作業品質の観点から支援するデータ分析ツール - CSA (Central Statistical Analytics)
Patient Profile(被験者単位の試験データ)の視覚化や傾向分析、外れ値の自動検出を行う中央モニタリングを支援するデータ分析ツール
その他、トランスセレレートとの緊密な連携に基づき、グローバル実績を活用したRBM導入の為の戦略や業務プロセス策定などのコンサルティングサービスを提供いたします。
メディデータ概要
メディデータはライフサイエンス業界において、クラウドベースの先進的なアプリケーションと高度なデータ解析によって臨床開発に変革をもたらすグローバル企業です。Medidata Clinical Cloud® を利用することで、臨床試験の計画から実施、管理、報告に至るまでの生産性と品質を向上させることができます。メディデータの顧客には世界トップ 25 の製薬企業の 90 パーセント以上が含まれるほか、革新的なバイオテクノロジー企業や医療診断・機器の提供企業、中核的な大学病院や CRO(医薬品開発業務受託機関)などが名を連ねています。
URL: https://www.mdsol.com/jp