2015年度 入社式 社長メッセージ

2015年4月1日

おはようございます。社長の岡藤です。
本日ここに、総合職128名、事務職12名、合計140名の新しい仲間を迎えることができましたこと、大変嬉しく思います。今年度の筆記試験受験者数は、総合職で9,511名、事務職で2,219名でした。その倍率は実に総合職で74倍、事務職では184倍であります。みなさんはこのような超難関を突破し、選ばれて伊藤忠商事に入社されたわけであります。

本日は皆さんの伊藤忠パーソンとしての門出にあたり、これからの長い会社生活の中で是非覚えておいてほしいことを2点だけ申し上げます。入社されたばかりの皆さんには、話を聞いても今ひとつイメージが湧かないかも知れませんが、キーワードだけでも是非頭に焼き付けておいて頂きたいと思います。

1点目は、『どんな仕事にも自分なりの付加価値をつけるように努力する』、ということです。
残念ながら、どんなに優秀な成績で大学を卒業した人でも、入社後すぐに大黒柱の活躍などできるわけがありません。1年目はコピーを取ったり、社内向けの資料を作成したりと単調な仕事しか与えられません。しかしながら、無駄な仕事などは一切ありません。上司や先輩に指示された仕事を何も考えずに雑務と割り切ってこなす人と、その仕事に何らかの付加価値を見い出そうと考える人では、その後の実力に大きな差がついてきます。例えば、ある資料の作成を指示された場合、言われたことだけに対応するのではなく、「この内容も追加した方が分かりやすい」とか、「こう変えた方が見やすい」など、些細なことでもいいので、自分なりの付加価値を付けていって下さい。この考えは、商社の原点ともいえる非常に重要なものです。これを若い頃から習慣化することで自分の存在価値を高めていき、その結果、社内外で一目置かれる人材となってゆくのです。

2点目は、『配属された部署でその道のプロを目指せ』ということです。
どんな小さな商売、どんな小さな世界でもいい、その道のプロフェッショナルを目指して下さい。なぜなら、プロフェッショナルになりその道を極めることを通してしか、仕事の「肝(きも)」や「勘所」を学ぶことはできないからです。そしてプロフェッショナルとして認められれば、みんなが頼ってきます。それによってまた情報が集まり、さらに知識と経験が高められ、領域が一層広がって行くのです。総合商社は各分野におけるプロ集団の集まりです。そのプロが融合してこそ、会社の価値が高まっていくのです。しかし現実には、配属された部署が自分の希望ではなかったり、仕事の内容が自分の思い描いていたものとかけ離れていると悩む時期がやってくるものです。そんな時こそ、まずは与えられた分野で目の前の仕事にひたすら打ち込んで下さい。どんな仕事であれ、その仕事に打ち込み、チャレンジし、成果を挙げその道のプロになることが将来どのような業界、部署においても活躍できる人材になる為の第一歩なのです。

是非皆さんには果敢に色々なことにチャレンジしていってもらいたいと思います。我々はチャレンジャーです。終わりの無いゴールを目指し、先輩から受け継いだたすきを、次の走者に渡すまでの間に少しでも上位との差を縮め、必ずトップになるという強い気持ちを持って、全力で走り続けて頂きたいと思います。
選ばれて入社した誇りと自信をもって、思う存分活躍されることを期待しています。皆さんの入社を心から祝福し、歓迎の挨拶と致します。