フィンテック分野の強化、Liquid社と資本業務提携

2015年12月25日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、社長:岡藤 正広、以下「伊藤忠商事」)は、生体認証による本人認証・決済サービスを手がける株式会社Liquid(東京都千代田区。代表取締役:久田康弘。以下「Liquid」)の第三者割当による株式を取得すると共に、業務提携を行い、キャッシュ・カードレスの認証市場へ参入します。

今回出資したLiquidは、生体情報にフォーカスした画像解析技術に加え、機械学習を利用したビックデータ解析技術により、高速処理を可能とする認証アルゴリズムを独自開発し、生体認証のみでの本人認証・決済サービスを提供するなど、次世代の社会インフラを支えるサービスを展開しています。

伊藤忠商事は、クレジット・プリペイド・ポイントなど個人のカード保有枚数の増加、オリンピック等による、観光事業をはじめとした「決済」需要の高まり、ネットの情報漏洩リスクの高まりに伴うユニークパスワードの増加とその管理、スマートフォン端末の指紋認証普及に伴う生体データ提供の心理的ハードル低下など、昨今の社会環境の変化を踏まえ、日本をはじめとして、シンガポール、インドネシア、タイ、フィリピン、中国、台湾などのアジア各国で、リテイル・エンタメ・金融・医療・スマートシティ等の市場に対して、同社サービスの普及促進を目指し、マーケティング支援・システム開発・販売活動を行っていきます。
 
国内外でのベンチャー投資を積極的に推進している伊藤忠商事は、フィンテック分野を注力分野のひとつと位置付け、先進的な技術、サービスを創造する企業への資本業務提携を通じ、次世代の日本の社会インフラとなる金融システム構築の一翼を担うと共に、自社のグローバルネットワークを活かして、日本発のテクノロジーやサービスを今後も世界に広めてまいります。

株式会社Liquid会社概要

Liquidは、「本人であることが本人を証明する手段になるという当たり前の世界を作る」を事業ビジョンとして掲げ、画像解析やビックデータ解析を用いた生体認証技術を開発している企業です。カードやIDなどの外部情報が必要となる既存の生体認証手段ではなく、生体認証情報のみで大規模ユーザー下でも高速で認証できる生体認証技術を開発し、事業を展開しています。Liquidのソリューションは、総務省による「ICTイノベーション創出チャレンジプログラム(I-Challenge!)」等にも採択されております。

現在は、オフィス、学校、病院向けに提供を行う本人認証システム、飲食店やホテル向けの決済システム、会員管理システムなどを販売、運営しており、今後、従来セキュリティ面や莫大なシステム構築費用などから大手企業しか参入できなかった銀行・証券・リースなどの金融分野において、同社の技術を用いた新たな金融サービスが可能となるなど、様々な分野での事業展開を見込んでいます。

[news_151225.png]