凸版印刷と伊藤忠商事、タイで軟包材事業に参入

タイ総合パッケージング企業のTPNグループと、タイにおける軟包材事業で資本業務提携契約を締結、食品・トイレタリー分野で機能性包材を中心に事業展開を図る

2017年4月6日

凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)と伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下 伊藤忠商事)は、タイで総合パッケージング事業を展開するThung Hua Sinn Printing Network(本社:Bangpakong Chachoengsao Thailand、CEO:Ananchat Thangkasemvathana、以下 TPNグループ)と共同で、タイの軟包材事業に参入します。
これに先立ち、TPNグループが新設した軟包材会社であるTPN Food Packaging Co., Ltd(以下 TPN Food Packaging)と2017年4月6日に資本業務提携契約を締結。これにより凸版印刷と伊藤忠商事はTPN Food Packagingの10.7%の株式を取得する予定です。

TPNグループ全体の工場外観

TPNグループ全体の工場外観

協業の背景

近年、ASEAN地域では経済成長が著しく、特にタイの都市部では、伝統的に屋台文化であったのが、近年ではスーパーやコンビニエンスストアなどの近代的商店が増加し、流通形態の変化が加速しています。また、タイは以前から食品加工がさかんであり、輸出量も年々増加しています。
タイにおける軟包材市場は約1,200億円と推計されていますが、流通形態の変化や、加工食品の輸出拡大により、長期保存が可能なバリア性能に優れた包材や、消費者の使いやすさを訴求した包材など、機能性に優れた包材へのニーズが高まっています。

TPNグループは、1953年に創業し、タイで紙器・ラベル・軟包材事業を展開する総合パッケージ会社です。TPNグループはグラビア印刷を中心とした軟包材事業を拡大すべく、2016年6月にTPN Food Packagingを設立しました。同グループはパッケージの製造・販売において、タイ国内でトップクラスの企業です。

凸版印刷は、独自開発した世界トップシェアの透明バリアフィルム「GL BARRIER」を強みとして、紙器・軟包装・プラスチック容器などのパッケージ製品の企画・開発・製造を手掛ける総合パッケージ事業を国内外で展開しています。ASEAN地域へのグローバル展開においては、インドネシアでは1973年より軟包材、タイでは1990年より紙器の製造・販売を行っています。

伊藤忠商事は、生活消費財分野を重点分野と位置付けており、国内外で同分野への投資を積極的に行っています。またCharoen Pokphand グループ (本社:タイ、以下 CPグループ)との業務・資本提携を機にタイおよびASEAN市場での取り組みを強化しており、CPグループの各事業会社や、Dole International Holdings株式会社をはじめとする食品会社に対する包装資材の提案を行っています。

このたび、軟包材分野でのさらなる成長を目指すTPN Food Packagingと、ASEAN地域での総合パッケージ事業拡大を目指す凸版印刷、CPグループなどとの事業シナジー強化を目指す伊藤忠商事の事業方向性が合致し、資本業務提携契約の締結にいたりました。

今後の展開

凸版印刷と伊藤忠商事は、TPN Food PackagingならびにTPNグループと共同で、タイおよびインドシナ半島市場における軟包材事業の拡大を目指します。また事業拡大とともに、TPN Food Packagingへの追加出資も行っていく予定です。

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