セルビア/ニコラテスラA発電所向け排煙脱硫装置設置プロジェクト契約締結について

2017年9月11日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下「MHPS」)、MHPSの欧州拠点法人Mitsubishi Hitachi Power Systems Europe GmbH 及びセルビアの大手建設会社MPP“JEDINSTVO”a.d. (JDS:ユデンスポ)とコンソーシアムを組成し、Nikola Tesla (ニコラテスラ) A 石炭火力発電所に対する排煙脱硫装置(以下「FGD」)のEPC(設計、調達及び建設)契約をセルビア電力公社(Public Enterprise Electric Power Industry of Serbia)との間で締結に至りました。当社では本件がセルビアに於いて初のFGDの取組となります。
本プロジェクトは、セルビア国オブレノバッツ市(ベオグラード市から南西約40KM)に位置するニコラテスラA石炭火力発電所(3-6号機、総発電容量約1,300MW)に対し、2基のFGDを設置するプロジェクトであり、FGDの規模としては世界最大級となります。

セルビアは、2023年中にEU並みの環境基準の適合を義務付けられておりますが、同国の発電量の6割を占める石炭火力設備の殆どにFGDが導入されて居らず、石炭火力発電所から排出される二酸化硫黄(SO2)や煤塵等の大気汚染物質の抑制対策として、まず同国の総発電量の約1/4を担う本発電所にFGDを設置するものであり、資金はJICA (独立行政法人国際協力機構)が2011年に環境保全推進を目的として供与を決定した円借款(供与額 282億円)の適用となります。

MHPSは、FGD含む環境分野で豊富な実績を有しており、本プロジェクトで同社の最新技術を適用することにより、環境や周辺住民に対する負荷の大幅低減が実現でき、セルビアに於ける社会・環境面に於ける多大なる貢献が期待されています。

また、セルビアでは他の既設石炭火力発電所に対するFGDの導入の計画が成されており、伊藤忠商事はそれらの将来の環境案件も含め、世界的な環境改善に積極的に取組む所存であり、引続き地域・社会貢献に努めて参ります。

ニコラテスラA石炭火力発電所向け排煙脱硫装置設置プロジェクト・概要

納入先 セルビア電力公社(Public Enterprise Electric Power Industry of Serbia)
建設地 セルビア共和国 オブレノバッツ市
機器名称 排煙脱硫装置
数量・容量 2基 (石炭火力発電設備 4機 総発電容量約1,300 MWに対し)
工期(予定) 契約発効日より42ヶ月 (2021年内に完工予定)