セルビア初大型PPP(官民連携)廃棄物処理発電事業 契約調印について

2017年10月2日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)は、仏スエズ社(旧スエズ・エンバイロメント社)と共に、セルビア共和国ベオグラード市が推進する廃棄物処理発電事業の事業者選定入札において、総額約16億ユーロの事業収益を見込む25年間の事業運営権を落札し、このたびベオグラード市政府とのPPP(*1)契約を調印致しました。本事業は、セルビアで初の大型PPP案件で、当社は英国子会社I-Environment Investments Ltd. を通じ、事業主体であるBeo Čista Energija 社(以下「BCE社」)に50%出資参画致します。

本事業は、廃棄物焼却発電施設の新設・運営を通じ、ベオグラード市で排出される廃棄量のおよそ66%に相当する年間34万トンの「一般廃棄物」を焼却処理し、その余熱で発電(規模:約30,000軒のセルビア国内家庭消費電力相当)および熱供給を行うものです。加えて、既存のVinča(ヴィンチャ)最終処分場を閉鎖・管理し、新たに管理型最終処分場を建設・運営すると共に、年間20万トンの「建設廃材」を処理する施設を新設・運営します。

既存のVinca最終処分場は1977年に開設され、欧州地域で最後の大規模な旧式処分場と言われています。周辺地域の環境改善の為、同最終処分場の早期閉鎖及び環境負荷の低い廃棄物処理の導入が急務となっています。
EU加盟を目指すセルビアでは、2023年中のEU廃棄物処理基準適合を政策の一つとしており、本事業の推進は同国の政策に合致するものです。伊藤忠商事は、廃棄物を適切に処理・埋立することで、廃棄物埋立量を削減し、その結果として温暖化ガスの削減(25年間でCO2約300万トン)を実現し、同国の環境保全・EU基準適合に貢献して参ります。

伊藤忠商事はこれまでスエズ社と共に、英国のサウスタイン&ウェア事業(2011年4月28日付当社プレスリリース)、コンウォール州事業(2013年4月12日付当社プレスリリース)、西ロンドン事業(2013年11月28日付当社プレスリリース)、マージーサイド州事業(2013年12月24日付当社プレスリリース)で同様の取組をしており、同国の廃棄物焼却処理市場約15%にあたる年間約130万トンの廃棄物を処理しています。

民営化先進国の英国の4事業に加え、セルビアの廃棄物処理発電事業経験を活かし、今後、環境負荷低減・クリーン発電ニーズが高まると予想される中東欧、中近東、アジアへの取組を引続き強化する方針です。

  • *1PPPとは、パブリックプライベートパートナーシップと呼ばれ、官と民がパートナーシップを組んで共同で事業を行う官民協力の契約形態。

建設する廃棄物焼却発電施設の完成予想図

ベオグラード廃棄物処理発電事業位置

サイト位置:首都ベオグラード中心部より東約15km(星印部)

ベオグラード廃棄物処理発電事業プロジェクト概要

事業用地 セルビア共和国ベオグラード市Vinča(同市中心部から約15km)
事業内容 廃棄物処理発電施設(処理容量年間34万トン)および付帯設備の新設・運営
建設廃材処理施設(処理容量年間20万トン)の新設・運営
既存Vinča最終処分場の閉鎖処理・管理
新規最終処分場(7百万m3)および付帯設備の新設・運営
事業運営期間 25年
事業主体 Beo Čista Energija d.o.o. Beograd
出資比率 I-Environment Investments Ltd.(伊藤忠商事100%子会社) : 50%
スエズ社                            : 50%
契約先 PPP契約 : ベオグラード市
売電契約 : セルビア国営電力公社
売熱契約 : ベオグラード市営公益事業公社

スエズ社について

スエズ社(仏/パリ)は58百万人の顧客向けに下水処理サービスを提供し、年間882百万m3の下水を再生利用しています。また、年間16.9百万トンの廃棄物を処理し、3.9百万トンの再生資源および7TWhの再生エネルギーを生産しています。同社はこれらの事業を通じ、年間9.5百万トン(二酸化炭素量換算)の温室効果ガス排出低減に貢献しています。83,921名(2016年)の従業員を擁し、世界5大陸に事業を展開するスエズ社は、持続可能な資源活用を目指す循環型社会を牽引する業界最大手企業です。(2016年グループ売上:153億ユーロ)