Orbital Insight社との代理店契約締結について

2017年11月15日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)及びスカパーJSAT 株式会社 (本社 : 東京都港区、代表取締役 執行役員社長:高田 真治、以下「スカパーJSAT」)は、Orbital Insight, Inc.(本社:米国、カリフォルニア州 、CEO:James Crawford、以下「Orbital Insight社」)と衛星画像解析データの日本国内での代理店契約を締結致しました。

近年、技術発展に伴う衛星の小型化や、廉価な衛星打ち上げサービスの拡大を背景に、全世界で数十機から数百機の低軌道衛星の打ち上げが予定されており、大量の衛星データが供給されるようになります。それに伴い、衛星データを人工知能や機械学習で解析する地理空間情報分野のマーケットは今後急速な拡大が見込まれ、2022年までには総額250億ドルを超えるマーケットに成長すると予測している調査もあります。

Orbital Insight社は低軌道衛星やドローンが取得する膨大な光学画像やレーダー画像に機械学習・画像解析アルゴリズムを用いて、人間の作業では実施困難な地上物体の識別・解析作業を短時間で行います。これらの解析データをユーザー向けの情報に変換するサービスはビジネス上の重要な意思決定に寄与するインサイト(示唆)を与える新領域として注目されています。

例えば、全世界の石油タンクを識別し、タンクの浮き屋根の影の大きさの変化から解析できる貯蔵量のデータは、世界規模での石油の需要予測に用いられ、金融機関のマーケット予測への寄与が期待されます。この他にも、農業、海運、建設等の様々な領域での活用も見込まれています。

スカパーJSATは静止軌道上の通信衛星による従来型のビジネスに加え、2015年度より低軌道衛星ビジネスにも参入しています。日本のアクセルスペース社、米国のPlanet社、ノルウェーのKSAT社、米国のLeoSat Enterprises社といった低軌道衛星ビジネスにおける各分野のトップ企業と様々な業務提携を締結しており、まもなくスカパーJSATの地上局設備を用いた低軌道衛星向け地上局サービス事業も開始する予定です。また、伊藤忠商事も北米の衛星事業者へのベンチャー投資等、同分野での事業開発に取り組んでまいりました。

今後も、伊藤忠商事及びスカパーJSATはOrbital Insight社への資本参画のみならず、顧客・市場開拓を進め、宇宙・衛星事業のパイオニアとして、成長分野として世界的に注目されている低軌道衛星を活用したビジネスに積極的に取り組んでまいります。

衛星写真から対象物(車、オイルタンク)を検知・分析している画像